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認知症のリスクが高まる?「眼精疲労と老眼」の原因や対処法を専門医が解説

認知症のリスクが高まる?「眼精疲労と老眼」の原因や対処法を専門医が解説

サマリーSummary

ゲスト:川合俊一
ドクター:二本松眼科病院 副院長 医学博士 平松類
おうち時間が増えて「目の疲れ」を感じていませんか?疲れ目が進行した「眼精疲労」は、目の疲れや痛みだけでなく、さまざまな身体の不調を引き起こすといいます。さらに、眼精疲労は目の老化を加速させ、認知症のリスクを高める恐れもあるのだとか。そこで今回は「眼精疲労と目の老化」の原因や対処法を専門医に教えてもらいました。

身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。

今回のテーマは「~身体の不調を引き起こす!?~眼精疲労と老眼

おうち時間が増えて「目の疲れ」を感じていませんか?疲れ目が進行した「眼精疲労」は、目の疲れや痛みだけでなく、さまざまな身体の不調を引き起こすといいます。さらに、眼精疲労は目の老化を加速させ、認知症のリスクを高める恐れもあるのだとか。そこで今回は「眼精疲労と目の老化」の原因や対処法を専門医に教えてもらいました。

現代人に多い「眼精疲労」とは?

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

「疲れ目」は睡眠をとる事で解消されますが、「眼精疲労」は睡眠をとっても解消されず、目の疲れ・痛みに加え、肩こりや頭痛などを引き起こします。進行すると、不眠やうつ症状を引き起こす事もあり、目の老化を加速させる恐れがあるそうです。視覚からの情報が減ると、認知症のリスクを高めるともいわれています。

眼精疲労の原因(1)「スマホこり」

<スマホこりとは?>
眼球の中にある水晶体は、遠くを見る時は目の筋肉である毛様体筋がリラックスして薄い状態に、近くを見る時は毛様体筋が緊張して厚い状態になり、ピントを合わせる事で見えています。しかし、長時間のスマホなど、近くのものを見続ける状態が続くと毛様体筋が凝り固まってしまい、ピント調節が上手くできず遠くが見えにくくなってしまうのだとか。先生曰く、この状態を「スマホこり」と呼ぶそうです。

<スマホこりと眼精疲労の関係>
毛様体筋は自律神経によって支配されています。近くのものを見過ぎて凝り固まると、自律神経が乱れてしまい、頭痛や肩こりなど全身に不調を及ぼす眼精疲労を引き起こしてしまうそうです。

<スマホこりが改善!簡単「目のストレッチ」>
▼人差し指を目から30cm程度離し 10秒間見る
▼2~6m先を10秒間見る
▼夕方や目が疲れたと感じた時に上記を10回繰り返す
≪ポイント≫
毛様体筋は、近くを見る事で緊張し、遠くを見る事でリラックスします。緊張とリラックスを繰り返す事で筋肉をほぐす効果が期待できるそうです。

眼精疲労の原因(2)「老眼」

<老眼とは?>
加齢とともに目の水晶体の弾力が弱まります。すると、近くにピントを合わせにくくなるため、遠ざけて見るようになるそうです。この状態が「老眼」です。老眼の原因は加齢のため、視力の良し悪しに関わらず誰でも平等に訪れるそうです。

<千円札で簡単!老眼チェック>
千円札の下の部分に書いてある「国立印刷局製造」という文字を見やすい位置で読んでみてください。読めた距離が30cm以上の場合は老眼の可能性が高いそうです。また、老眼鏡をお持ちの方は使いながらやってみましょう。老眼鏡をかけても30cmの距離で読めない場合は、老眼鏡の度数が合っていない可能性があるそうです。

<老眼と眼精疲労の関係>
老眼鏡を使わず、見えない事を我慢していると目に負担をかけてしまいます。すると、自律神経の乱れにつながり眼精疲労を引き起こしてしまうそうです。また、既製品の老眼鏡を使っている方も要注意。既製品は左右のレンズが同じ度数になっていますが、実際に左右の目が同じ度数の人はほとんどいません。そのため、長時間使うと目に負担をかけ、身体の不調につながる恐れがあるそうです。先生によると、既製品の老眼鏡を使う場合は、名前や住所を書く時など一時的な使用にとどめると良いそうです。

正しい老眼鏡の作り方

眼精疲労を防ぐためには、老眼を放置せず自分の目に合った老眼鏡を作る事が大切です。正しい老眼鏡の作り方と老眼鏡選びのポイントをご紹介します。

<正しい老眼鏡の作り方>
老眼鏡を作るときは、眼科へ行き処方箋を受け取ってから眼鏡屋さんへ行きましょう。
眼科では、医師による診察と視力検査などが受けられます。老眼の検査で白内障や緑内障などの病気が判明する事もあるそうです。

<老眼鏡選びのポイント「レンズ」>
老眼鏡のレンズは2種類あります。自分に合ったものを選びましょう。
(1)単焦点レンズ
レンズ全体が同じ度数。本やパソコンなど一定の距離を見るのにおすすめです。
(2)多焦点レンズ
2種類の度数を使用したレンズ。上は遠くを見る用、下は老眼鏡になっているので車をよく運転する人やかけ外しをしたくない人におすすめです。

<老眼鏡選びのポイント「フレーム」>
老眼鏡を選ぶ基準は大きく2つあるそうです
(1)鼻あてが分離しているものを選ぶ
鼻あてが分離していると自分に合わせて調整できるので、老眼鏡がズレにくくなります。
(2)レンズが大きいものを選ぶ
レンズが小さいと視野が狭くなるので、老眼鏡の場合は広い方がおすすめだそうです。

<2年1度は眼科へ行きましょう>
先生によると、老眼鏡も度数が進行していく事があるので2年1度は眼科へ行き検査を行うと良いそうです。

老眼のウソ・ホント?~気になる老眼の疑問~

Q.目が良い人ほど老眼になりやすい?⇒ウソ
先生によると、目が良い人は老眼に気付きやすいだけで老眼になりやすいという事はないとの事。近視の人も老眼は進行していて、近視の眼鏡を上げて見るのは老眼のサインだそうです。

Q.老眼はある年齢になると止まる?⇒ホント
老眼は、毛様体筋と水晶の弾力で決まります。ある程度硬くなるとそれ以上硬くはならないので、70歳位で老眼が進まなくなるそうです。

Q.老眼鏡を作ると老眼が進行する?⇒ウソ
老眼鏡をかける事で老眼が進行する事はないそうです。

ドクターおすすめ!「見る力」を養うトレーニング

物を見ているのは目と思われがちですが、実は目で物の情報を受け取り、それが脳へ伝達され映像を補正しながら脳で見ているのだとか。脳の補正機能は年齢とともに衰えてしまうので、少し見えにくいものを見る事で脳の補正機能鍛え、見る力を養う事ができるそうです。

<千円札を使った見る力を養うトレーニング>
▼千円札を用意する
▼電気など明るい所に向け 千円札のすかし部分がはっきり見えるように持つ
▼すかし部分が見えにくくなるように少しずつ千円札をおろす
▼すかし部分が見えるか見えないかギリギリのところで10秒間見る
▼朝晩10回ずつ行う

(2021年8月15日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)

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