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「成長できたのは昨年の経験があったから」若き竜の左腕・金丸夢斗 進化を支える“真逆”の考えとは

「成長できたのは昨年の経験があったから」若き竜の左腕・金丸夢斗 進化を支える“真逆”の考えとは
「サンデードラゴンズ」より金丸夢斗投手(C)CBCテレビ

【ドラゴンズを愛して半世紀!竹内茂喜の『野球のドテ煮』】CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日12時54分から東海エリアで生放送)

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名古屋に熱い夏を!

パ・リーグとの交流戦を終え、リーグ戦再開後、読売ジャイアンツ、横浜DeNAベイスターズのカードをそれぞれ2勝1敗と勝ち越しするなど、ドン底から少し光が見え始めたドラゴンズ。ホームで戦えば毎試合満員のお客さんが詰めかけ、ロードでもレフトスタンドは真っ青に染まる。そんな熱いファンの思いを選手たちはしっかり受け止め、力にしてくれた結果と信じたい。試合数はもうすぐ折り返し。目先の1試合1試合をモノにしていき、5割復帰を目指し、チーム一丸となって暑い夏を“熱い夏”に変えてもらいたい。

さて今回もサンドラは、誇りを取り戻すため、そして弱いドラゴンズを終わらせるための“サンドラ的ドラゴンズ再生論”を特集。再生に必要な若手として金丸夢斗投手(以下、敬称略)を取り上げた。先発ローテの中心としてチーム勝ち頭の成績を上げている金丸プロ入り2年目の進化を語る。

昨年は一番ダメなパターン

瑞々しいほどの真っ直ぐを武器に6月28日の東京ヤクルトスワローズ戦前まで12試合に先発、5勝5敗、防御率2.48と大野雄大投手とともにチーム勝ち頭の成績を収めている。23歳の若武者はドラゴンズ希望の象徴だ。しかし思い返せばルーキーイヤーの昨年、初勝利までに10試合を費やした。

金丸「入団時の期待値が高かったので、昨年の成績では期待に応えられなかった」

ルーキーイヤーの成績は15試合に登板、防御率2.61にも関わらず勝ち星はわずか2勝(6敗)。シーズンが終われば、勝てない好投手のイメージがファンの心に染みついていた。

それでも本人は勝てない中、もう一度自分自身を見直す良い時間になったとポジティブに受け止め、良い経験として今シーズンに備えることができたと振り返る。

“昨年は一番ダメなパターン”

と、反省の弁を述べた金丸。そして一転、今年は順調に勝ち星を積み上げている。一体何が変わったのか?本人曰く、今年のピッチングの礎となるキーワードは“真逆”。進化の素となった真逆の考えを語ってもらった。

真逆の投球術

「サンデードラゴンズ」より金丸夢斗投手(C)CBCテレビ

今年成長した姿を見せた裏側には、援護率ではない別の数字に隠されていた。昨年の金丸はポンポンとストライクを重ねてから粘られた上、四球を与えたり、甘くなったボールを打たれた印象が強い。その課題解消となったのがまさに真逆の投球術だったのである。

変化があったのは2ストライクからの被打率。昨年.222であったのが、今シーズンここまでで.179と2割を切る好結果を残している。金丸はこの変化についてこう語る。

金丸「初球はアバウトにいって徐々にストライクゾーンを広げていくことを意識しています」

投球の変化は投げるボールの組み立てにあった。

昨年は初球に厳しいボールを投げ、追い込んだところで甘いボールを投げては痛い目に。しかし今年はまずは甘いボールでもファウルをとって自分有利なカウントへ追い込む。そして勝負球はきわどいボールを四隅に投げ込む。これが2026金丸夢斗スタイルなのである。

追い込むまでは大胆に攻めてカウントを稼ぐ。その好例として6月4日、バンテリンドームで行われた福岡ソフトバンクホークスとの交流戦の球界屈指のスラッガーとして名を馳せる柳田悠岐選手との対戦を挙げる。まず初球は甘めのスライダーでファウルを打たせると、次に選んだボールはバッターの身体に近いところへの緩いカーブでまたもファウル。わずか2球で追い込んだ。そして決め球は外角いっぱいに突き刺す渾身のストレート。いくら球界を代表する柳田選手でも手が出ないあっけない勝負に終わった。

この真逆の考えは投球の幅が広がり、2ストライクからの被打率は低下。追い込んでから厳しいコースに投げ切ることで見逃し三振を奪うケースが増加している。勝てなかった日々に試行錯誤した経験がまさに地となり肉となったわけだ。金丸自身、ルーキーシーズンの1年間が良い経験となっていることを認めている。

金丸「もう一度自分自身を見直す良い時間となった。1年目で勝ち過ぎていれば、1勝の重みを感じ取ることはできなかったのではと思います。成長できたのは昨年の経験があったからこそ」

勝てなかった日々の先に成長が待っていたのだ。

オレたちが先発ローテを引っ張る

「サンデードラゴンズ」より金丸夢斗投手(C)CBCテレビ

入団2年目のサウスポーが目まぐるしい成長を見せる一方で、チーム状況は変わらず苦しいまま。ドラゴンズファンにとってストレスの溜まるシーズンとなっている現状を金丸はどう打開していこうと考えているのか?

金丸「宏斗が帰ってきて自分たち2人が引っ張っていかないと今後チームが勝っていくのは難しい。ただ宏斗がいない時でも若手が中心に自分が引っ張っていけたらと思っています」

口にしたのは盟友であり、良きライバルとして切磋琢磨し合う仲でもある高橋宏斗投手(※高ははしご高)への思いだけではなく、2年目である自分自身が先頭に立ち、チームを引っ張るという瑞々しい決意だった。

金丸「宏斗も言っていましたが今年は投手陣を“若手で引っ張っていく”という気持ちで」

今年入団した中西聖輝、櫻井頼之介両投手らとともに4人で先発ローテーションを回していけたらとこの先を見つめる。

およそ1年前、自身が勝利を掴めなかったあの日も遥か昔に感じさせるほど、今の金丸には頼もしさが滲んでいた。

金丸「2年目だというのは捨てて、チームの柱となって勝ち星を増やしていきます」

頼もしい言葉で締めたインタビュー。まさにドラゴンズファンは皆、その力強い言葉を待っていた。金丸が投げれば負けない。かつての山本昌、今中慎二、川上憲伸、吉見一起、そしてチェン・ウェインのように、オレたちファンは金丸の勇姿を楽しみに球場へ出かける、そんな存在になることを願う。その思いは宏斗も同じ。ふたりが意識し合いながら投げ合う姿をファンは皆、期待しているはずだ。そのシーンが早く実現すればドラゴンズ復活する日も近い。

がんばれ夢斗!(何してんだ!宏斗!)
がんばれドラゴンズ!
燃えよドラゴンズ!

竹内 茂喜

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