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なぜ立浪ドラゴンズは開幕戦に敗れたのか― 黄金期の元エース吉見一起氏が敗因を語る

なぜ立浪ドラゴンズは開幕戦に敗れたのか― 黄金期の元エース吉見一起氏が敗因を語る
「サンデードラゴンズ」より吉見一起さん(C)CBCテレビ

【サンドラを観られなかった全国のドラ友と共有したい番組のコト】

CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日12時54分から東海エリアで生放送)をみたコラム

このコラム(?)は「サンドラ」を観られなかった全国のドラ友に話したい! との思いから番組の内容を綴る、竜党のみなさんに向けた、竜党による、竜党のためのコラム(?)である。
開幕から2試合連続逆転負けを喫して迎えた3月27日の放送回で共有したいトピックスは、吉見一起さんが立浪和義監督の初采配となった開幕戦を大分析。吉見さんならではの鋭い視点に留まった敗因の予兆や今シーズンの希望、そして勝負の分かれ目について語られた。

■開幕投手・大野雄大の投球フォームに失投の予兆が

「サンデードラゴンズ」より吉見一起さん(C)CBCテレビ

 開幕投手の大役を務めた大野雄大投手は1回裏の立ち上がりを無失点で切り抜けた。しかし、吉見さんは初回の大野雄投手のピッチングフォームを見て「ちょっと背中に体重がかかっている感じ。ボールは強いがオープン戦と変わらずコースが高い」と指摘。すると直後に丸佳浩選手に先制ソロを浴びた。吉見さんは背中に体重がかかっていることで生じる問題点について詳しく解説をした。

吉見氏:昨年の大野雄投手とまずは立ち姿が違ったんですよね。ことしは背中側に重心がかかっているような立ち姿なので、もともと(リリースポイントの腕の位置が)体から離れていたのがさらに離れてしまって(リリースの感覚が)合わない。なのでストレートが右打者の外角に抜けることが多かったんですよね

――投げ終わりの姿でも昨年と大きな違いがあった。開幕戦では3塁側によろめくようなシーンが多数。そこから考えられるピッチングへの影響は?

吉見氏:すべての投球ではないのですが立ち姿のスタートが悪いのでバランスが3塁側にかかることですべてが合わない。修正できないまま終わった開幕戦かなと思います

――この点は試合の途中で誰かがアドバイスすることはできないもの?

吉見氏:これは本人では気づけないと思います。なので受けているキャッチャーであったり、ベンチにいるスタッフが「少しかかと重心になっているから、つま先重心に変えてみないか」とアドバイスすることはできると思います

■“代打の代打”ルーキー鵜飼選手の雰囲気に期待感

「サンデードラゴンズ」(C)CBCテレビ

 2点ビハインドで迎えた8回表。2死1、3塁の場面に京田陽太選手の代打として山下斐紹選手が登場。すると、ジャイアンツベンチが高梨雄平投手に交代するとみるや、立浪監督はさらなる代打策でルーキーの鵜飼航丞選手を打席に。結果はライトフライに倒れたものの、吉見さんはベンチの采配と鵜飼選手の打席での“雰囲気”に期待を寄せた。

吉見氏:チャンスでしたし負けている状況だったので勝負をかける手としてはありかなと思います。鵜飼選手の結果はライトフライでしたけど初球からしっかり振れていましたし打つ雰囲気があったので、今後も期待したいと思います

■吉見氏が見た勝負の分かれ目は『5回裏、岡本選手のタイムリー』

 立浪ドラゴンズが逆転負けを喫した開幕戦。5回裏に大野雄投手がジャイアンツ打線に4連打を浴びて3失点を喫したのだが、吉見さんが勝負の分かれ目に挙げたのは4連打の最後となった岡本和真選手のタイムリー。そのこころは・・・

 吉見氏:廣岡選手に同点タイムリーを打たれたシーンも痛かったのですが、4点目を取られた岡本選手のタイムリーは“勝負あり”といいますか、大野雄投手もただストライクを取りにいったように見えたので。流れが一気にいってしまったのかなと思います

■イチ視聴者(筆者)の番組感想まとめ。吉見さんの観察眼と的中率がすご過ぎる件について

「サンデードラゴンズ」より吉見一起さん(C)CBCテレビ

今週のサンドラを観た感想・・・。吉見さんが開幕戦を観戦しながら気づいたことを発言していた内容の的中率がとにかく凄かったんです。
まずは大野雄投手の立ち上がりの投球フォームに失投の予兆があったことは先に書きましたが、丸選手に先制ソロを浴びた場面で「ソロホームランで良かったなと思うことです。バッテリーで早く修正しないといけないですね」と話されていたのですが…、この試合は修正しきれなかった印象。
続いては3回表に大野雄投手と大島洋平選手の連打で作った2死1、3塁の好機。ここで吉見さんは岡林勇希選手に「次の打順に福留さんがいるので、どちらかというとボールが甘くなる傾向があるんですよ。ピッチャー心理からすると。それを打たないとダメ」との攻略法がズバリ。
さらに3回裏、1死1塁。廣岡選手の痛烈なライナーを好捕したビシエド選手が一塁ベースを踏んで併殺打を成功させた場面に吉見さんが一言。「(ビシエドは)自分でダブルプレーにしたじゃないですか。どういう気持ちで次の打席に入るんですかね。乗れるんですかね?」。そうです! 直後の4回表。先頭打者のビシエド選手がライトスタンドへ勝ち越しソロを放ったのです。
 恐ろしいほどに試合展開を的中させた吉見さんは大野雄投手と菅野智之投手のエース対決の明暗を「ピンチでしっかり投げ切れた菅野。疲れてつかまってしまった大野雄の差なのかなと思いましたね」と分析していました。
 たしかに廣岡選手から岡本選手の3連打はあっさりと言いますか、流れるようにと言うのでしょうか、緊張の糸が切れてあっという間の出来事のように感じてしまったのが残念。とはいえ、敗因を大野雄投手だけに押し付けてしまうのはいかがなものでしょう。やはり終盤にチャンスを作りながらあと一本が出なかった攻撃は、昨年とあまり・・・、それほど・・・、何も変わっていないような気がしたのは私だけでしょうか。まだ開幕カードが終わっただけだと信じ、これから生まれ変わった立浪ドラゴンズの本領を期待しています!

(このコラムを書いたのは・・・サンドラ視聴歴約30年のアラフォー竜党)

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