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ドラゴンズ与田監督が明かしたチーム構想の興味深い3項目。“開幕投手”と“守護神”、そして“根尾の起用法”

ドラゴンズ与田監督が明かしたチーム構想の興味深い3項目。“開幕投手”と“守護神”、そして“根尾の起用法”

【あるドラライターの参考書的サンドラ活用法】
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日午後12時54分から東海エリアで生放送)をみたコラム

キャンプ地の沖縄からナゴヤドームに帰ってきた新生・与田ドラゴンズ。レジェンド岩瀬仁紀さんと荒木雅博2軍コーチの引退試合と銘打った2試合に多くのドラゴンズファンの声援が送られましたが、残念ながら勝利の花を一輪も添えることができない結果に・・・。“オープン戦は内容重視”と言い聞かせることもできないプレーがところどころで目立ったことに、不安を抱かずにはいられない連敗だったように思います。

しかし! 今週のサンドラを見返して、与田監督の言葉に気持ちが奮い立たされました。

「カープの4連覇を阻止する自信がある? 倒せる自信がなかったこのユニフォームは着ませんよ。選手たちが持っている能力を100%近く発揮させることができれば十分戦えますし、倒せます!」

就任会見から変わらない与田監督の優勝宣言は、竜党の心のよりどころ。開幕を迎えるころには不安は期待に変えてくれることでしょう!

この他にも「与田監督の本音に迫る10の質問」の中で興味深かったのが“開幕投手”と“守護神”、そして“根尾選手の起用法”。まずは開幕投手について。

開幕投手は決まっている

他球団の監督の中にはすでに公表している開幕投手について、与田監督は実名を挙げることは拒んだものの、「キャンプの終盤には固まった」とすでに決断済みであることを明言。実は与田監督の心の中では昨年の秋季キャンプから目星をつけており、その選手の動きを見ながらシミュレーションをして決まったと、その過程が明かされました。熟考を重ねたその人物には「時が来たら伝える」とのことで、与田監督なりの思惑がありそうです。

抑えは1人に固定する

左から「サンデードラゴンズ」に出演する柳沢アナ、若狭アナ、谷繁元信さん(C)CBCテレビ

昨年の秋季キャンプ中に阿波野投手コーチが「ダブル(守護神)もある」と可能性を示唆していましたが、与田監督は抑えを1人にすると明かしました。その理由として「抑えは特別な期待を持たれるポジションですから。チームの意思統一として固定したい」と説明。試合を締めくくるピッチャーを明確にすることで、チームの戦略方針を確立させることを重要視されていました。さらに与田監督は“クローザーに求めるもの”についても語っています。

「やっぱり、ホームベースを踏ませない執着心。これは誰よりも抑えピッチャーには持っていてほしい。『そんなこと当たり前だろ』と思われるかもしれませんが、これは抑えを経験した人間にしか分からない感覚。塁上に3人ランナーを置いてもいいからホームベースは踏ませない。そういう執着心が欲しい」

クローザーの人選もすでに与田監督の中では決まっていながら、「本人には伝えていません。じらしています(笑)」と、開幕投手と同じ手法をとっている意図は、チーム内の競争心をギリギリまで高めて成長を促そうとしているのではないかと考えます。

予想されるクローザーの大本命は、2日の試合で9回のマウンドに上がった鈴木博志投手。スタジオコメンテーターの谷繁元信さんは「これから先の何年も任せられる人選をするなら若い鈴木博じゃないかと思います」と、チームの先々を見据えての判断だと述懐されていました。

そして、春季キャンプ中は慎重にケガの回復に努め、実戦も間近と見られている根尾昂選手についても与田監督は語っています。根尾選手はどこで使うのか―。あくまで可能性という前置きが付いたものの、問われたそのポジションを認める発言は驚かされるものでした。

根尾はショート以外も試そうと思っている

左から「サンデードラゴンズ」に出演する若狭アナと谷繁元信さん(フリップは開幕オーダーの予想)(C)CBCテレビ

根尾選手が春季キャンプ直前にケガをしたことにより、京田選手からショートの定位置を奪う現実味が薄れた現状において、ファンならずとも気になるのは根尾選手の起用法。与田監督が強調したのは「根尾がこの先何十年と活躍できる場所」と一貫して唱え続けてきたことでした。

「あくまでもショートでスタートさせると言っただけであって、ショートで使うと言ったことはないです。投手で起用する可能性? その可能性はあると思いますよ。ただ、そのパーセンテージが高いのか低いのかという予測は僕にもつかないところ。彼が15年、20年とスターでいるためのポジションを探していかなければいけない。いきなり色々なポジションをやらせると迷ってしまうと思うので、ひとつずつ確実に見ていこうと思っています」

すでに決まっているとされる開幕投手と同様に、与田監督の観察眼で根尾選手の“輝ける場所”が見つけられるでしょう。それがショートなのかセカンドなのか、それともピッチャーなのか。根尾選手の可能性が希望に満ち溢れていることだけは確かです。

ドラゴンズライター高橋健二

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