のどごしまで甘いクロワッサン!?秘密は東京の名店から取り寄せる濃厚な小麦粉にアリ
パンのプロ達が認めるパン。それはまさに至高の味です。悔しいけどうまい!パン屋さんの店主が認める極上のパンを、数珠つなぎで紹介するのが「人気ベーカリーが認める!絶品パンリレー」。今回は、スイーツのような甘さを持つ2店のパンを紹介します。
のどごしまで甘いクロワッサン?原点は東京の有名店バゲット
愛知県一宮市にある人気ベーカリー「グルマンヴィタル」のディレクター鈴木誠也シェフに、最近食べて感動したパンを尋ねました。
(グルマンヴィタル・ディレクター・鈴木誠也シェフ)
「(愛知県)大口町にあるマツオカパンのクロワッサン。すっごいうまいなと。のどごしまで甘い、舌で砂糖の甘みは感じる。のどの奥で感じるってない」
パンの感想ではなかなか聞かない“のどごし”の正体をつかむため、5年前にオープンした「マツオカパン」へと向かいます。ショーケースに並ぶパンのコンセプトは“上質な素材で作る定番パン”。濃い味わいに定評がある、平飼い卵で作るカスタードクリームパン、北海道産小豆とオーガニックシュガーで炊き上げた自家製つぶあん入りのあんぱんなど、とにかく素材の味にこだわるパン屋です。「マツオカパン」の松岡一貴店主に、素材の味に目覚めたきっかけを尋ねました。
(マツオカパン・松岡一貴店主)
「専門学生時代に食べた東京『VIRON』、有名店のバゲットが忘れられなくて。作れるようになりたくて、働きに行った」
一日に1000本近くものバゲットを売るという、パン通の間では知らない人がいない東京の名店「VIRON」のバゲットの味に感動し、そこで修業を積んだといいます。
“のどごし”の秘密は東京で惚れ込んだ小麦粉!
学生時代に食べたバゲットへの思い入れはとにかく強く、独立してから使っている小麦も、東京の「VIRON」と同じもの。他の小麦粉を使うことができないほどほれ込み、値段が他の小麦粉より2~3倍高くても「VIRON」と同じ小麦で作るというこだわりを貫いています。
そんな中、今回推薦されたのが「マツオカパン」の看板メニューでもあるクロワッサンです。高価な小麦を使いながらも価格を抑えた、松岡シェフ渾身のパン!喉ごしまで甘く感じられる、豊かな味わいの秘密はやはり「粉」にあるそうで、100%「VIRON」の小麦粉を使用し、クロワッサンを作っています。
(マツオカパン・松岡一貴店主)
「小麦の良さも生かしながら、程よくバターが香る」
目指したのはバターだけでなく、小麦粉の甘みまで感じられるクロワッサン!まさに推薦された通り、のどごしまで甘い、常識を覆す新境地の味わいです。
“手間をかけたパン作り”がモットー!テンションが上がる創作パン
「マツオカパン」の松岡シェフが最近食べて感動したパンを尋ねました。
(マツオカパン・松岡一貴店主)
「(愛知県)一宮市ことりベーカリー、チョコのカリカリクリームパン。表面にキャラメリゼしたようなチョコ、少しナッツも感じる。パンなんだけどスイーツっぽい素敵なパン」
「ことりベーカリー」には、午前中から店内にたくさんお客さんの姿が!原料高で値上がり傾向にあるパン屋さんが多い中、お値打ち価格のパンが並んでいます。
しかし、魅力は値段だけではありません。可愛らしく華やかでキラキラとしたパンは、まるでケーキのよう!お値打ちなのにクオリティが高いのが人気の理由です。そんなパンを作るのが、夫婦共にパン職人という佐藤史典店主・万梨恵シェフ夫妻です。
(ことりベーカリー・佐藤史典店主・万梨恵シェフ)
「店頭に並べたときに、お店に入った瞬間に『ワーッ!』ってなるようなパン。手間をかけたパンが作りたくなる」
東京の有名スイーツ店でも修行経験がある佐藤史典店主は、「手間がかかるパン作り」をモットーに日々パン作りに励んでいます。
フランス菓子とパンを融合!濃厚&カリカリの進化系パン
今回推薦された「チョコのカリカリクリームパン」は、チョコが練り込まれた生地に、たっぷりのチョコカスタードが入ったクリームパンです。表面は、カリカリにキャラメリゼしたチョコレートでコーティングされており、とろとろとカリカリの二つの食感を楽しむことができます。
(ことりベーカリー・佐藤史典店主)
「フランス語で通称『ヌガティーヌ』焼き菓子。砂糖、水あめ、ナッツ等をカラメル状に煮つめた菓子」
フランス菓子作りの経験を活かし、自家製ヌガティーヌをクリームパンと融合させました。オーブンで約40分間、じっくりと焼き上げて水分を飛ばしたヌガティーヌはとっても香ばしくクリスピーな食感。
ヌガティーヌを細かく砕いて型に敷き、自家製チョコカスタードをたっぷり包んだ、リッチなチョコクリームパンと合わせて焼き上げれば、まったり感とクリスピーを同時に味わえる、まるでスイーツのようなパンの完成です!
プロが認める味を、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
CBCテレビ「チャント!」12月26日放送より