「道がなければ海を行く!」巨大な山車と共に冷たい海を渡る「三谷祭」のアツい男たちにに密着

2023年11月1日(水)放送
「道がなければ海を行く!」巨大な山車と共に冷たい海を渡る「三谷祭」のアツい男たちにに密着

2023年10月14日~15日、4年ぶりの通常開催となった愛知県蒲郡市の奇祭「三谷祭(みやまつり)」。巨大な山車(やま)が進むのはなんと海の中!冷たい海に入るアツいOMATSURIちゃんをタレントの寺坂頼我くん(以下、寺坂くん)が探しました。

「道がなければ海を行く!」海の中を進むための特殊な山車

CBCテレビ:画像『チャント!』

午前8時、町中に現れたのは太すぎる車輪が目に付く、約5tの巨大な山車!縦ではなく横向きにつけられた梶棒(かじぼう)が特徴的です。この特殊な形状は、三谷祭の目玉行事と大きな関係があります。

(三谷祭歴50年以上・鈴木正さん)
「(Qこの祭りの目玉というと?)やはり海中渡御になりますね」

巨大な山車が海の中を渡る、その名も「海中渡御(かいちゅうとぎょ)」。この珍しい山車の形は、海の中をスムーズに進むためのものです。10月の海に入る理由を尋ねました。

(三谷公民館 館長・平野良則さん)
「大きな山車が通る道がなかった。昔の街道ですよね。ならどうしよう?じゃあ海を行く。簡単な原理」

この三谷祭は、蒲郡市三谷町にある八劔(やつるぎ)神社の神様が、若宮神社の神様のもとへ渡御するというお祭り。海中渡御が始まったおよそ200年前は、海を通る以外に若宮神社へ行ける道がありませんでした。そのため、海中渡御を行うようになったのです。

海中渡御初参加の男性「小さいころからの夢がかなった」

CBCテレビ:画像『チャント!』

海中渡御はコロナ禍の影響で2023年、4年ぶりに実施。一番初めに海に入る「上区(あげく)」の人たちが神社にお参りします。その中に、今年初めて海中渡御に参加する若者の姿がありました。

(ことしが初の海中渡御・竹内悠真さん)
「祭りはもう本当に大好きなので!一年は祭りのためにある」

竹内悠真君は、19歳。海が大好きで、普段はイルカトレーナーの専門学校に通っています。

(ことしが初の海中渡御・竹内悠真さん)
「小さい時から見ていて、やりたいとずっと思っていたので。小さい頃からの夢がかなった感じです」

スタート地点の八劔神社の前には、海に入る4輌の山車が集結!ここで祭りの成功などを祈願する参拝を行いました。

午前9時、海中渡御のために山車が海へと向かいます。海中渡御で、重要な役割を担うのが花形「音頭(おんど)取り」の2人。山車の上に乗り、声が枯れるほど全力で音頭を取って約150人の氏子たちを取りまとめます。

海へ向かう途中には、音頭取りを中心に景気づけに「山車起こし」と呼ばれる歌を歌って気持ちを高めていきます。

前代未聞!?全ての区の力を結集して難局をクリア

CBCテレビ:画像『チャント!』

午前10時半、最初に海に入る上区の山車が海岸に到着。海中渡御は、海底に岩があるとそこで引っかかり、止まります。海底の障害物をどう避けていくかが、鍵です。

いよいよ上区の山車が先頭で海の中へ!ここから、400mほどの距離を約10分かけて渡ります。この日の気温は19.5度。海中渡御は,寒さと重さとの戦いとも言えます。さらに、ここで山車に異変が。車輪が泥にハマり抜け出せなくなったのです。すかさず、山車に積んであった木の板を車輪の下に入れて脱出を試み、脱出成功!

CBCテレビ:画像『チャント!』

しかし、一難去ってまた一難。冷たい海の中で体力が消耗する中、今度は車輪が岩に乗り上げてしまい、全く動きません。10分で陸へ上がるはずが、既に30分が経過。この大ピンチに現れたのが、後ろで山車を曳いていた西区と北区のメンバーでした。悠真くんのもとには、2人の中学の同級生が駆けつけます!

(ことしが初の海中渡御・竹内悠真さん)
「前代未聞ですよ、こんなの!」

CBCテレビ:画像『チャント!』

さらに、陸からはまだ海に入っていなかった中区のメンバーまで駆けつけ、これで全ての地区が上区の山車に合流し、三谷町の総力が結集!次の瞬間、山車をひねるように動かし、見事に脱出に成功しました。

(ことしが初の海中渡御・竹内悠真さん)
「一生忘れないと思います!初めての海中渡御で、4区そろうっていうのが」

予定の5倍、50分という時間をかけながらも無事、陸に戻ってきました。

「一発目からこんな面白い経験ができた」次世代を担うOMATSURIちゃん

CBCテレビ:画像『チャント!』

その後、無事に4輌の山車が若宮神社に到着。お互いに助け合いながら、無事に海中渡御を終えることができました。寺坂くんが最もアツいOMATSURIちゃんに選んだのは、今年初の海中渡御に参加した竹内悠真さんです。

(ことしが初の海中渡御・竹内悠真さん)
「思っていた以上に冷たくて、長時間いるってなると寒いなという感覚になるんですけど。一発目からこんな面白い経験ができていいんだっていうのが大きかった」

山車を曳き続けた悠真くんの右手で、しっかりと手形をいただきました!

CBCテレビ「チャント!」11月1日放送より

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