背中に槍がグサリ?!奉納行事が朝から夜まで盛りだくさんの「熱田まつり」を大調査
2023年6月5日に、愛知県名古屋市熱田区にある熱田神宮で開催された「熱田まつり」。名物は、名古屋の初夏の夜空を彩る「打ち上げ花火」です。花火の他にも、熱田神宮の広い敷地内では、朝から様々なイベントが開催され、境内には24万人が詰めかけました。そんな中で、最もアツいOMATSURIちゃんを、タレントの寺坂頼我くんが探します。
音楽フェスさながら!朝から夜まで奉納行事がノンストップ
「熱田まつり」では、 6万坪の広大な敷地で朝から晩まで、様々なイベントが開催されています。その様子は、まさに現代の音楽フェスさながらです。今回は、寺坂くんが朝から夜の花火まで徹底調査します。
朝一の本宮前が、何やら厳粛な空気に包まれています。静かに佇む観客たちの視線の先では、正装した神主たちが、布で覆われた箱のようなものを担ぎ込んでいきます。
(観光客)
「(何が行われていた?)天皇陛下からの贈り物が来た」
年間70回ほどある熱田神宮の祭典の中で、最も重要な位置付けの「熱田まつり」。国の繁栄を願い、天皇陛下からの「御幣物(ごへいもつ)」が奉納されます。しかし、その中身は…非公開。
本来「熱田まつり」は、この御幣物の奉納のことを指します。しかし、せっかくなら神様にもっと楽しんで欲しいと民衆が「まきわら」を奉納したことに始まり、今では様々な奉納行事が繰り広げられるようになりました。
愛知県柔道連盟による模範演武に、弓道の競技試合、熱田神宮をテーマにした献納俳句、写真コンテスト、素人のど自慢コンクールまで。一見ポップなイベントも、れっきとした奉納行事です。
「気迫がすごい…」ケガと隣り合わせの伝統演舞「棒の手」
祭りの賑わいに欠かせないものと言えば、定番のグルメ!「熱田まつり」では、300軒の屋台が所せましと並びます。その中でも人気なのが、大正12年創業「宮(みや)きしめん」。通常の2倍を超える1000杯以上のきしめんを販売していました。
300年以上続く伝統武芸も奉納されています。槍や刀を持った60人以上の男たちが、ホラ貝を吹きながら行進。その後、順番に武芸が披露されます。寺坂くんが圧倒されたのは「棒の手」でした。
「棒の手」は、地域毎に様々な流派があり、中には真剣を使い、額の藁を切り落とす演武など、一歩間違えば大けがにつながる危険なものばかり。最も過激と言われる東軍流では、槍で相手の着物を突き破るパフォーマンスを披露していました。
(3歳から棒の手に参加・塚本忠将さん)
「はんてんが一枚じゃ足りない。昔はやりを通すときに…背中にミミズ腫れ(ができた)。迫力が出るようにやっている。みんなに喜んでもらいたい」
息を飲むような緊迫感に、日本人だけでなくフランスから来ていた旅行客も偶然目撃した「棒の手」にくぎ付け。伝統芸能を見られたことに、満足げな表情を浮かべていました。
まるでアイドル?2時間以上ぶっ続けの大人気「巫女神楽」
境内の中心エリアでは、伝統武芸の次に巫女姿の女の子たちが「熱田神楽」を奉納!お囃子に合わせて鈴を振り、参拝客を一人ずつお清めします。清めてもらおうと、巫女たちの前に並ぶ参拝客の様子は、まるでアイドルの握手会!この状態が、2時間以上続きます。
(4歳から熱田神楽を奉納・都築沙耶華ちゃん)
「鈴を持っている方の手が…パンパン。だんだん手が下がってきちゃう。たくさんの人が見ているから、頑張らないといけない」
小学5年生にして、既に参加は6年目の沙耶華ちゃん。自分よりも遥かに年齢が上の大人たち相手に重さ500g以上ある鈴を、ひたすら振り続けます。寺坂くんも、沙耶華ちゃんに清めてもらいました。
一方、本宮前ではアクロバティックな「尾張新次郎太鼓(おわりしんじろうたいこ)」の奉納が。神様に向け、ひざをついて太鼓をたたくスタイルは、全国でも類を見ないものです。
(西川新次郎の孫弟子・服部貴行さん)
「(見どころは?)バチさばき。『神楽』は『神様が楽しい』と書く。神様を少しでも楽しませるぞ、なんてことをちょっとは思っていますけど。自分たちが楽しい」
ピッタリと息の合った細やかな演奏をしながら、華麗な技を次々と決めていきます!
名古屋の夏はここから始まる!「献灯まきわら」と1000発の花火
午後7時半過ぎ、人込みをかき分けて向かった先にあったのは、祭のフィナーレ。一年間の平和を願う、熱田まつりの名物「献灯まきわら」越しにお目見えした、1000発の打ち上げ花火でした。
(寺坂頼我くん)
「こんなにもエンタメ性にあふれているんだ!熱田まつりから確実に名古屋の夏は始まっている」
バラエティ豊かな奉納行事の中で、今回寺坂くんが一番アツいOMATSURIちゃんに選んだのは、熱田神楽を奉納した巫女の沙耶華ちゃんでした。
(寺坂頼我くん)
「この年齢ながら、皆さんをお清めしている姿。『熱田まつり』の顔として、頑張っているところに心を打たれた」
(都築沙耶華ちゃん)
「きつかったけど、皆さんに喜んでもらえて良かった」
大きな祭りを支える小さな手型で、寺坂君の法被が彩られました!
CBCテレビ「チャント!」6月21日放送より