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第477回(2021.10.10)

腰痛

腰痛

ゲスト:榊原郁恵
ドクター:東京大学医学部附属病院 22世紀医療センター特任教授 医学博士 松平浩

「腰痛借金」という言葉をご存知ですか?実は、腰痛を引き起こす原因の多くは普段の生活の積み重ね。小さな負担が借金のように蓄積される事で腰痛が発症してしまうのだとか。そこで今回は、腰痛借金が日常のどんな行動で溜まるのか徹底リサーチ!溜まった腰痛借金を返済し、腰痛を改善する方法も専門医に教えてもらいました。

「腰痛借金」とは?

先生によると、普段から小さな負担がコツコツ溜まって、ある日突然腰痛が発症してしまうのが、腰痛借金のイメージ。軽い腰痛持ちの人も含めると、およそ8割以上が腰痛借金によって腰痛が発症していると考えられるのだとか。今現在腰痛がない人も知らぬ間に腰痛借金が積み重なっている場合があるので注意が必要だそうです。

腰痛借金が溜まる2つの主な原因

①髄核のズレ
腰の骨と骨の間にはクッションの役割をしている椎間板があります。そして、椎間板の中には水分に富んだゼリー状の物質「髄核」があります。髄核は通常椎間板の中央にありますが、移動しやすいという特徴があり、日常の行動でズレが生じると痛みの原因になってしまうのだとか。さらに、髄核のズレが大きくなるとぎっくり腰やヘルニアを引き起こす恐れもあるそうです。

②筋疲労
背中の筋肉が過剰に使われて筋疲労が溜まると、腰痛借金が溜まる原因になってしまうそうです。

腰痛借金が溜まりやすい日常の行動&対処法

・洗顔、調理
洗顔や調理の時などに前かがみになると、腰に負担がかかり腰痛借金につながります。また、前かがみで重い物を持ったり、ふいにかがんだりする動作も腰に負担がかかるそうです。
<腰痛借金を貯めない方法>
洗顔や調理の時に意識すると良いポイントをご紹介します。
▼足を肩幅くらいに開いて立ちます
▼両ひじを後ろに持っていき胸を張る
▼太ももの付け根あたりを曲げ お尻を突き出して前傾する
▼なるべく台に近づき作業を身体の近くで行う
物を持ち上げる時にもこの姿勢がおすすめ!胸を張る「ハリ胸」を意識して、迷ったら胸を張るようにすると良いそうです。

・靴下履き
靴下を履く時に片足立ちで前かがみになると、背中の筋肉の緊張が高まり椎間板に大きな負担がかかってしまうそうです。
<腰痛借金を貯めない方法>
立って靴下を履く時は背中を壁につけるのがおすすめ!腰への負担が軽減されるそうです。

・片側だけで重い物を持つ
片側だけで重い荷物を持つと背中の筋肉が緊張し、腰痛借金が溜まってしまうそうです。
<腰痛借金を貯めない方法>
反対側でも荷物を持つように意識しましょう。さらに、買い物袋などは両手で持つとバランスがとれて腰への負荷が軽減されるそうです。

・猫背で座る
骨盤が後ろに倒れて仙骨という骨に体重がかかる座り方は、猫背になってしまうので腰に負担がかかるそうです。また、あぐら座りも猫背になるので同じく注意が必要です。
<腰痛借金を貯めない方法>
適切な座り方をご紹介します。
▼あばらから上を引き上げる感じで背筋を伸ばす
▼足は直角になるようにする
▼耳が肩のラインの上にくるようにする
先生によると、1日1回でもいいので座る時に耳が肩のラインにくる姿勢を意識すると良いそうです。お尻の下にタオルなどを折って敷くと骨盤が立てやすくなるので、姿勢をキープするのにおすすめ。さらに背中にクッションを入れてサポートするのも効果的だそうです。

・くしゃみ
これからの時期に注意が必要なのが、くしゃみ。普段から腰痛借金が溜まっていると、一度のくしゃみでぎっくり腰やヘルニアを引き起こす可能性もあるそうです。
<腰痛借金を貯めない方法>
くしゃみをする時にテーブルやひざなどに手をつくと、腰の負担を軽減できるそうです。

・スマホを見る
スマホを見るときにやりがちな前かがみの姿勢も腰痛借金を貯めてしまうそうです。
<腰痛借金を貯めない方法>
スマホを見る時は、いつもと反対の足を組んで、ひざの上にクッションを置き、ひじを反対の手のひらで持つような姿勢を取るのがおすすめだそうです。

要注意な腰痛を見分けるチェック

下記いずれかの症状に当てはまる場合は要注意!深刻な病気の恐れもあるので、早めに病院へ行きましょう。

□お尻から太ももまで痛み・しびれが広がる
椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症の場合、神経が刺激されて痛みやしびれが起きる事があるそうです。
□横向き寝でじっとしていても腰が痛む事がある
このような症状が現れる場合は、背骨へのがんの転移や細菌感染の可能性があるそうです。

先生考案!腰痛借金を返済&貯金する簡単体操

<簡単体操①たった3秒!これだけ体操>
腰をしっかりそらす事で、ズレた髄核を元の場所に戻し、筋肉の血流や疲労を改善する効果が期待できます。腰痛予防のためには1日1~2回。腰痛改善のためには1日10回程度行うのがおすすめだそうです。
▼足を肩幅より少し広めに開いてリラックスして立つ
▼両手をお尻の上にあてて指は下向きにそろえる
▼息を吐きながら手で骨盤を前方に押し出し上体をゆっくり後ろにそらす
▼3秒間キープする
※お尻から太ももにしびれが出た方は中止してください。
≪ポイント≫
ぎっくり腰が起こりやすい時間帯は午前9~11時といわれています。そのため、朝の洗顔の前後などに体操を行うのがオススメだそうです。

<簡単体操②腰痛を改善するインナーマッスル刺激体操> 
先生によると、インナーマッスル(深筋部)が上手に働くと、貯金ができて不意な時に腰痛借金が貯まりにくくなるとの事。こちらは、1日3分ほど行うと効果的だそうです。
▼四つん這いになり 手は肩の真下に
▼ひざの間をこぶし1つ分あける
▼ひざを直角よりやや鋭角にする
▼肩の力を抜いて片方の足を伸ばし10秒間キープ
※お尻から太ももにしびれが出た方は中止してください。
▼反対の足も同じように行う
≪ポイント≫
10秒間キープをする時に呼吸を止めないように意識しましょう。余裕がある方は、足を伸ばす時に上げている足と反対の手を上げるとより効果的だそうです。

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