総合診療医が解説!肩こり・頭痛・腰痛 痛み方で分かる身体のSOS

2019年11月3日(日)放送 【第378回】
総合診療医が解説!肩こり・頭痛・腰痛 痛み方で分かる身体のSOS

サマリーSummary

ゲンキスチューデント:藤井サチ
ゲンキリサーチャー:ハマカーン
ドクター:生坂政臣
頭痛・肩こり・腰痛などの身近な「痛み」。しかし、場所や痛み方によっては、大病や意外な病気が潜んでいる事もあるんです。そこで今回は「身体の痛み」を徹底リサーチします。

肩こりに潜む大病「心筋梗塞」

心臓を含む内臓には神経が少ないため、それぞれの臓器に異常があった時に、その付近に痛みを感じる事があります。これを「関連痛」と言います。心筋梗塞の前触れに、関連痛として肩に痛みが出る事があります。

<心筋梗塞と単なる肩こりの見分け方>
・肩こり
肩を動かした時に痛みが強くなったり、軽減したり、痛みが変化する場合は単なる肩こり・痛みです。

・心筋梗塞
肩を動かしても痛みが変わらない場合は、心臓が原因の関連痛の可能性があります。異変を感じたら、すぐに病院を受診しましょう。

痛み方によって原因が異なる「頭痛」

・ドーン、ズーンと痛む「緊張型頭痛」
長い時間、頭全体が重く、ドーン、ズーンと感じる場合は「緊張型頭痛」の可能性があります。緊張型頭痛とは、筋肉が緊張し血流が悪くなる事で起こる頭痛。原因は、寝不足や長時間のデスクワークなど、ストレスによるものが一般的です。心当たりのある方は、上半身のストレッチで血流を良くすると、改善につながります。

・ドクドクと痛む「片頭痛」
「片頭痛」は、血管が拡張し周りの神経が刺激されて起こる頭痛。そのため、鼓動を打つようにドクドクと感じるのが特徴です。また光や音、ニオイなどが刺激となり、症状が悪化する事も少なくありません。またワインを飲んだ時に、痛みを感じるのは、ワインに含まれるチラミンが血管を閉じたり開いたりする作用があるため。片頭痛になったら、血管の拡張を抑えるために、頭を冷やすのがオススメ。それでも治らない場合は、我慢せずに病院を受診しましょう。

・2つの要素を持つ「混合型頭痛」
「混合型頭痛」とは、緊張型頭痛と片頭痛、2つの要素を持つ頭痛の事を言います。

・ジリジリと痛む「低血糖頭痛」
食後に起こるジリジリとした頭痛は「低血糖頭痛」。少食の人がたくさん食事を摂ると、血糖値を下げるインスリンが過剰分泌されます。すると、食事中や食後に低血糖になり、それに伴う頭痛が起きるのです。1回の食事量を均等にする事で、低血糖頭痛を予防できます。

腰痛に潜む意外な病気「尿管結石」

尿管結石は、腎臓でろ過したカルシウムが結石化し、尿管を移動する時に詰まると激痛を起こす病気です。結石が尿管を移動する時に、ズキズキとした痛みが脇腹から腰へと移動していきます。

手指の痛みに潜む病気「ばね指」

手指の腱が腫れて動きにくくなります。起床時に症状を感じるのは、指の腱と腱をつつむサヤにむくみがきて、指が伸びにくくなるため。ばね指になる主な原因は、指の使い過ぎです。

謎の腹痛の正体を突き止める総合診療医

10年以上、原因不明の腹痛に悩まされてきた女性。総合診療科の医師たちが、何度も問診とミーティングをした結果、下した診断は「腹壁神経痛」。腹部の筋肉から出ている神経が、何らかの原因で圧迫されて起こる痛みです。原因が明らかになったことで、長年、不安な毎日を過ごしてきた女性は、『安心しました』と気持ちを語っていました。

※番組で紹介した千葉大学医学部付属病院総合診療科への受診は紹介状が必要です。尚、担当医は指名できません
※千葉大学医学部附属病院 総合診療科は自由診療です。詳しくは当院の総合診療科のホームページをご覧ください

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