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”アウトロー”は幻想!?今中慎二臨時コーチが見た中日投手陣に必要なこと

”アウトロー”は幻想!?今中慎二臨時コーチが見た中日投手陣に必要なこと
「ドラ魂キング」より今中慎二氏(C)CBCラジオ

中日ドラゴンズOBの野球解説者・今中慎二さんが2月29日放送の『ドラ魂キング』に出演しました。

18日までドラゴンズの臨時コーチを務めた今中さんが見た、現在のドラゴンズの投手に必要なことは?聞き手は高田寛之アナウンサーと三浦優奈です。

臨時コーチの連絡

2012年、2013年とドラゴンズでピッチングコーチを務めた今中さん、今回の臨時コーチはその時以来の現場復帰となります。久しぶりの現場の感想を聞くと…

今中「選手がほとんどわからないから覚えるのが大変や(笑)。ワンクール、ツークールじゃ覚えれんし、特徴とかわかんないし。団体行動は久しぶりなんで疲れたかな」

臨時コーチが依頼されたのは、昨年のシーズンが終わった次の日だったそうです。

今中「シーズン終わったし、ゴルフの誘いかなと思ったら臨時コーチって言うから(笑)。臨時コーチって気を遣うから即答してないけどね。別に気を遣わんでいいよって言われたけど、そりゃ気を遣いますよ」

正式なコーチがいる上で教える臨時コーチの仕事は、以前の2年間とは違うアプローチだったようです。

過去のコーチ経験

2012年、今中さんがコーチ時代に一軍昇格したのが大野雄大投手。

当時の大野投手は、球に勢いはあったものの、コントロールがばらつき気味だったそうです。キャッチャーはコーナーの低めに要求しますが、なかなかそこに行かない状態。

その時の今中さんのアドバイスは、キャッチャーに真ん中低めに構えさせ、大野投手には、そこをめがけて投げさせるというもの。大野投手は力があるので、低めに行きさえすれば左右に散る分には問題ない、という教え方だったそうです。

それぞれの投手の特性を活かした考え方でアドバイスしていたという今中さん、今回は臨時コーチとしてどんなアドバイスをしたのでしょうか?

フォアボール問題

今中「前回の頃は、真ん中低めって言う時代でしたけど、今は逆に高め中心に攻めるんです」

臨時コーチの依頼があった時に、立浪監督から言われたのは「フォアボールが多い」ということ。つまり今中さんにはフォアボールを減らすことが期待されたようです。

今中さんは「強い球が投げられれば、あまり低めを狙わなくても、高めで抑えればいい」と考えているようです。

今中「要はコーナーに投げたくなるピッチャーが多いからフォアボールが増える。去年のドラゴンズは、出していいフォアボールよりも、出してはいけないフォアボールの方がまあまあ多かった」

特にゲームの中盤から後半に出すフォアボールは致命的になるそうです。それを抑えることが課題となりました。

割り切りが必要

今中「打たれちゃいけない=フォアボールなんで、『ヒットならいい』って言う考えを自分で持たないといけないんです」

高めで抑える自信をつけるために、甘いところへ投げることも大切。当然、打たれる時もあるので、それは仕方がないという割り切りもまた必要なんだとか。

今中「『打たれちゃいけない』が頭にずっとあると、絶対フォアボールに繋がってくる。それは自分も経験があるし。ただ、今の選手たちは以前よりも球が強い子が多いんで、ここぞと言うところでストライクゾーン高めでいけるんですよね」

実は、ここ一番だけ

今中「150キロ出ても高めがダメな時はあるし、140キロ台でも力があれば高めでいいんです。そこで抑えることを覚えないと、フォアボールがどうしてもつきます」

しかし過去の名投手は「アウトローで生き残ってきました」という印象がありますが、それがまさにイメージなんだそうです。

ツーストライクまでは甘いところで抑えて、ここ一番でアウトロー、インロー、コーナーに投げて見逃し三振。うまくいった決め球から「アウトローで生き残ってきました」というイメージがつくと説明する今中さん。

打たれない自信をつけろ

今中「ランナーなしでギリギリ投げるとやっぱりしんどいですよ 。試合を見てたらわかりますが、27個アウト取るのはほぼ甘いとこですから」

最後に柳投手とのエピソード。昨年の後半からは甘いところに投げて打ち取れるようになったと話していたそうです。

今中「打たれないっていう自信になって結果に出てるんですよ。 だから1番から9番から同じ力量で投げても仕方ないので、他の投手もいい意味で力を抜くとこを考えていかないとね」

シーズンが開幕したら、ピッチャーはどんな球で打ち取ったり、三振を取ったりするのかに注目してみましょう。
(尾関)

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