親は必読!こどもにゲームを買う時に気をつけること
こどもが成長すると、いつゲームを与えればいいか迷うもの。依存症になっても困りますが、ずっと与えないのも、友人との関係などによくない影響が出る可能性もあります。1月23日放送のCBCラジオ『北野誠のズバリ』の「中高年よろず相談室」では、リスナーからの「ゲームを買い与えていい?」との相談に、心療内科本郷赤門前クリニック院長で医学博士の吉田たかよし先生が答えます。
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まずは詳しい相談内容です。
「現在、9歳、7歳、6歳、3歳の4人のこどもがいて、ゲームが欲しいという年頃になりました。
嫁さんは目が悪くなるからダメというのですが、買わなかったらゲームができるようになったとき、隠れてやるようになるかもと心配をしています。
ゲームを買い与えていいか、悩んでおります。また、ゲーム依存症についても聞きたいです」(42歳男性)
年頃のこどもにゲームを買ってもいいか、どの親も悩むところです。
怖いゲーム依存症
依存症について語る吉田先生。
吉田「ゲームをクリアしたら気持ちよくなるし、グラフィックも魅力的に感じますので。
これは脳の中にあるA10神経がドーパミンを出すためです。脳がこのドーパミンの快感を何度も得たいという衝動、これが生じることによってゲームがやめられなくなって日常生活に支障がでる、これがゲーム依存症です。
アルコール依存症もギャンブル依存症もすべて、A10神経が分泌するドーパミンで起きるのですが、ゲームやスマホは特にドーパミンが出やすいので、デジタルドーパミンと呼ばれていて、依存症のリスクも高いです」
こどもが依存しやすいのはなぜでしょう?
吉田「デジタルドーパミンの作用は強いので、大人も依存症になりやすいですが、こどもは何といっても脳が発達途上ですので、悪影響が大きくて、こどものゲーム依存症については世界中で数多くの研究が行われています。
弊害としては、勉強などに対する意欲が極端に低下する、精神が不安定になって些細なことでもイライラする、なんでも悲観的に考えて鬱病にもなりやすい。
あと大人になった後、職場などで対人関係のトラブルが発生しやすいということもわかっていて、ぜひ注意していただきたいです」
4つの条件を決める
吉田「心療内科医として声を大にして言いたいのは、『ゲームは安易に買い与えてはいけない』。
親はできるだけ粘った方がいいですが、ただいずれかの段階でこどもはゲームをものすごくねだるようになるので、いずれ粘り切れなくなったら、ぜひ買うための次の4つの条件を家族で決めてから買い与えて欲しいです。
① 朝起きられる、夜寝られるという生活リズムが整っている。
② 宿題や明日の準備が自分でまわせている。
③ 外遊びや運動が週に何回かできている。
④ 時間やお片付けなどの約束を守れる。
この4つができたらゲームを買ってあげるという約束を取り付けます。 この4つは健康な精神と自己コントロール力の尺度になるのですが、ある程度、自己コントロール力を備えた後でゲームを始めた場合はゲーム依存症になりにくいというデータが出ています」
ゲームはリビングで
「自分の部屋でさせないことが大事ですね」と北野誠。
吉田「これは大事です。アメリカとか、特に中国では日本以上にこどものゲーム依存症がとても深刻でさまざまな研究が行われています。
ゲームをこども部屋に置くのは大変危険でリビングに固定すること。親の目が届くし、ゲームはこっそりひとりで没頭するもの、というのになりにくいです」
北野「うちもリビングでやらしていましたね」
吉田「あとルール、順番を決めるというのがコツで、例えば宿題、明日の準備、お風呂が終わってからゲームという風に、生活の順序に組み込んでいくとゲーム中心の生活になりにくいです。
こどもが自分の意思で勝手にゲームをやめるというのは現実にはほぼ無理なので、お勧めはタイマーで自動終了することです。親が説得するより、機械が止める方がはるかに確実です。
さらに寝る前のゲームは脳が興奮して寝つきが悪くなるのは当然ですが、寝ている間にゲームの快感を脳が定着させるので、依存症にもなりやすいということもわかってきています。最低でも寝る前の1時間はゲームは絶対禁止です」
オンラインゲームには注意を
特に注意したいゲームの種類はありるのでしょうか?
吉田「オンラインゲームには特に注意が必要です。ネット空間にはすでにゲーム依存症になっていて信じられないほど長時間ゲームをしている人がいます。そういう人と、特にこどもの段階で人間関係ができると、『他人に迷惑をかけてはいけないので、僕は途中でゲームをやめません』と言います。ネットの人に迷惑をかけないためにやると言います。
あと暴力的なことばや不適切な考え方がはびこる温床にもなっています。まずはオフラインで家族と楽しむだけ。次に知っている友達とだけ。オンラインで知らない人と、というのは最後の最後です」
ガチャも要注意
吉田「あとガチャ(お金払ってランダムでアイテムを手に入れる)のようなゲームも特に危険です。ゲームの面白さが腕前とか努力ではなくて、当たるか当たらないかという運の刺激になっています。
これは脳にとってパチンコと同じです。次こそ当たるかもという刺激でドーパミンが出やすい。こどもの段階でこれを経験すると、大人になったときにギャンブル依存症になりやすいこともわかっています。
こどもが自分の自制心でコントロールするのは不可能です。今のゲームはドーパミンがものすごく出るように脳科学の研究を駆使していますので、こども、おとなの自制心を超えているのでぜひ注意してください。オンラインは特に危険です」
こどもばかりではなく、大人もゲーム依存には気をつけたいものです。
(みず)
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