参院選は12年ぶりの「巳年選挙」に。はたして結果は?

3日に公示された第27回参議院選挙は20日に投開票が行われます。今回は12年に1度の「巳年選挙」にあたりますが、自民党は政権を維持できるのでしょうか?はたまた、野党に風が吹くのでしょうか?7月12日放送のCBCラジオ『大石邦彦のNOW ON SHARE!』では、CBC論説室の大石邦彦アナウンサーが過去の歴史から参院選の結果を予測します。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴くこれまで影響が大きかった「巳年選挙」
史上初めて、3連休の真ん中となる20日に投開票が行われる第27回参議院選挙。
公示からおよそ2週間が経過し、情勢も次第に明らかになってきています。
大石「だいたい人間はいつの時代も同じことを繰り返す。選挙も結構似てます」
歴史を学んだ経験から、未来を予測するには過去を知ることが大事だと大石。
というわけで、今回は過去の参院選の歴史を紐解きます。
今年は巳(へび)年ですが、実は「巳年選挙」には特別な意味合いがあるそう。
というのも、「巳年」は4年に1度の都議会選挙と、6年に1度の参院選が重なるためです。
また、脱皮を繰り返す蛇は再生や変革の象徴ともされます。
「巳年選挙」の歴史を紐解くと、1989年の都議選で大躍進したのは社会党。
「マドンナ旋風」が吹き荒れ、続く参院選でも社会党が圧勝し、自民党が大敗しました。
2001年は「自民党をぶっ壊せ」のスローガンを掲げた「小泉旋風」が吹き、自民党が都議選で圧勝。
続く参院選でも自民党が圧勝しました。
2013年はアベノミクスを声高に訴えた自民党が都議選、参院選ともに圧勝。12年ごとに何らかの風が吹いていたことがわかります。
「1人区」の勝敗がカギに
では今回の参院選はどうなるのでしょうか?
先日の都議選では、自民党が大敗して9議席、公明党が4議席、共産党が5議席を失いました。
逆に躍進した国民民主党が9議席、立憲民主党が5議席、参政党が3議席伸ばしています。
大石「国民民主、立憲、そして参政党。(過去をみると)次の参院選でも躍進するのではないか?」
他にポイントとなるのは、32ある「1人区」。
大石「勝ち負けはっきりしますから。ここを制した者が参院選を制す、と」
大勢を占う「1人区」における自民党の過去の勝敗は、自民党が圧勝した2001年は、25勝2敗。
第一次安倍政権が「消えた年金問題」で大敗した2007年は、6勝23敗。
アベノミクスの2013年は、29勝2敗。
前回、岸田政権の2022年は、28勝4敗。
大石「つまり1人区で勝ったところが全体でも勝つ、という結果が出ている」
存在感が増す「保守系の野党」
そこで「1人区」の現在の情勢を調べたところ、自民党が盤石で勝っている選挙区は少なく、かなり競っているようです。
ひとりひとりの票によって風向きが変わるため、期日前投票も含めて必ず投票に行ってほしい、と大石は呼びかけます。
やはり今回の見どころは「自民党がどれだけ議席を守れるか」。
以前なら、野党の統一候補さえ見ていれば安泰だった自民党。
野党が一枚岩になると票が分散せず、脅威となるからです。
ところが、最近は一部の野党がライバルと化し、自民票を奪い始めています。
大石「保守系の野党が増えている。たとえば、国民民主、維新、参政党、保守党」
石破政権になってから保守層が少しずつ離れており、自民党は全方位外交をしなければならないと指摘する大石。
かつての野党、保守系の野党、無党派層の3つの勢力を見なければならず、自民党にとっては非常に厳しい選挙戦といえます。
今回の参院選は「政権選択選挙」にもなり得るだけに、絶対皆さん投票に行ってください、と呼びかける大石でした。
(nachtm)
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