選挙間近!自民党鶴保氏の辞任は吉と出るか凶と出るか?

7月20日に控えた参議院議員選挙を前に、与野党の党首らが各地で論戦を繰り広げています。自民党総裁の石破茂総理大臣は特にコメ価格の高騰に触れ、食料自給率向上の必要性を強調しました。そんな中、自民党の鶴保庸介参議院予算委員長が辞任の意向を示しました。7月14日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、この件に関するリスナーの意見を、つボイノリオと小高直子アナウンサーが紹介します。
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各地で行なわれた演説の中では、立憲民主党の野田佳彦代表が自民党の鶴保庸介参議院予算委員長の能登半島地震をめぐる失言を踏まえ、「被災地に寄り添う気持ちのない自民党から政権を奪う」と選挙に向けての意欲を示す場面もありました。
実際に鶴保氏の失言に対する世間の目は非常にシビアです。リスナーからはこんな投稿が届きました。
「日本中を怒らせた鶴保議員、予算委員長を辞任しました。それも当然です、何せこの人は謝罪会見でも原稿を読み上げただけで、『陳謝の上撤回させていただきたいと思っています。以上』と言って頭を下げることもありませんでした。
記者が責任の取り方を尋ねると、『私が責任を取ることで何か皆さんの気持ちが収まるのであれば、そういったこともやぶさかではありません』と言っていました。責任を取ることで国民の気持ちが晴れるなら…そうしてもいいよ、と聞こえます」(Aさん)
失言だけにとどまらず、失言後の謝罪会見での言動が大きく波紋を呼びました。
会見での態度
さらにAさんの投稿は続きます。
「しかも『やぶさかではない』と言ったにもかかわらず、離党や議員辞職を考えているのかという質問には『そこまでは考えていません』と答えてにやけていました。
謝罪会見で謝罪すれば頭を下げるのは当然だと思いますが、この人にはそういった常識も身についていないんだなぁと感じました。東大法学部の頭のいい人なんですけどね。よく言われますが、『知恵と知識は違う』と。この人には知識はあるでしょうが知恵はないようです」(Aさん)
つボイ「にやけた表情や頭の下げ方やらもよくなかった」
誠心誠意謝罪の気持ちが伝わる会見であればよかったのかもしれませんが、生憎そうとは捉えられない態度や振る舞いであったため、被災地住民をはじめとした国民からの非難を集める結果となりました。
辞任のタイミング
選挙を控えた今、自民党内ではこれらの出来事が投票率に影響するのではないかという見方が強まっていました。そうした動きの中で、鶴保氏はみずから発言の責任を取りたいとして、辞任の意向を示したというわけです。
しかしこれに対しても思うところがあるリスナーが。
「いつもながら遅すぎではないでしょうか。毎回毎回この手の不祥事が起こるたびに、『辞任はしません』からの『やっぱり辞めます』ということの繰り返しで、世間の反応を見てからと言えば聞こえはいいのでしょうが、全然懲りてないんだなと思います」(Bさん)
「責任を取る」といっても、今回の選挙のように何かクリティカルな出来事があってようやく辞任、というパターンがほとんどです。
世間の反応を見ながらほとぼりが冷めるのを待っているようにも感じられるそのやり口に、不満や疑念を抱いている人が多いようです。
選挙のために辞任?
そもそも自公政権は、今回の選挙において苦戦しているという見方が強いです。
つボイ「その要因のうちのひとつにこの鶴保議員のこともあるなら、責任を取らせることで国民に納得してもらおうと思ってのこの判断なのでしょうけど」
小高「ただズルズルと様子を見ながら、『このぐらいなら世論はどうかな』『これならどうかな』『もうちょっとかな』と辞任すべきかどうかを段階的に窺うことが、また不評を買ってしまうんですよね」
つボイ「この時期になってからではなく、最初にしておけばよかった」
国民の目に、誠意からの辞任ではなく選挙のための辞任だと映っても仕方ありません。こういった出来事は決して今回だけの話ではなく、同じことの積み重ねが「またか」という国民の失望に繋がっていっているように感じます。
むしろ辞任したことで、かえって不信感を募らせる結果となってしまったかもしれません。
小高「この処遇の仕方が選挙にどう影響を及ぼすのか。そのあたりが今回の選挙のひとつのポイントであることは間違いないです」
手痛い不祥事をカバーしきれなかった自民党。民意としてどう反映されるのかに注目が集まります。
(吉村)
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