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来月から「先発医薬品」の自己負担額が増える

来月から「先発医薬品」の自己負担額が増える

『CBCラジオ #プラス!』では、光山雄一朗アナウンサーが気になるニュースを紐解いていきます。9月24日放送のテーマは「ジェネリック医薬品をとりまく新制度」。ジェネリック医薬品とは、後発医薬品ですが、先発医薬品と効き目は同じで、患者の金銭的負担は軽く重宝されています。そんな中10月からの医療保険制度の見直しにより、医薬品の自己負担額が変わる新たな仕組みが導入されます。「ジェネリック医薬品をとりまく新制度」についてジャーナリストの北辻利寿さんが解説します。

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先発医薬品と後発医薬品

来月から医療保険制度の見直しで薬の自己負担額が変わってくるそうです。
ジェネリック医薬品には「効果は同じで値段が安い」というイメージを持っている人も多いでしょう。

北辻「もともとの薬と言われてきたものが先発医薬品で、後発医薬品がジェネリック医薬品です。
同じ有効成分を持っていて、同じ効能もあって、使用方法も同じ。ただし値段が安いというのがジェネリック医薬品です」

先発医薬品ができてジェネリック医薬品が作られるまで、期間を開けるよう定められているそうです。

北辻「先発医薬品は新薬ともいわれますが、新しく開発するにはものすごく研究日数や費用、労力が必要です。その分だけの開発経費などを守らないといけないということで、知的財産権の特許として20~25年は保護されています。
その期間が終わった後は、後発医薬品がそのノウハウを使っていいよという制度です」

先発医薬品が高くなる

10月から医療保険制度が見直されます。

北辻「ジェネリック医薬品がすでにあるのに、もともとある先発医薬品を希望する人は、特別料金を払わないといけないということになります」

気になるのはその負担額。

北辻「先発医薬品とジェネリック医薬品の差額の4分の1を払います。
具体的に言うと、先発医薬品の価格が薬1錠で100円とします。同じものでジェネリック医薬品があって60円だとすると、差額の40円の4分の1の10円を払わないといけない。
ジェネリック医薬品があるのに先発医薬品を使いたい場合はそうなります」

今回の見直しはなぜ行われるのでしょうか?

北辻「これはジェネリック医薬品の使用をどんどん増やしたいという国の策です。いま長寿社会で医療費がものすごく増えています。健康保険組合も財政の危機に直面しているところがいっぱいある。だから安い価格のジェネリック医薬品をさらに多く使ってもらおうという狙いです。
国民全体をカバーする保険制度をこれによって維持していきたい、という厚生労働省の狙いです。また、その背景には長寿社会・日本があります」

先発の薬を飲みたい時は…

10月から、先発医薬品を使いたい場合はどうすればいいのでしょうか?

北辻「いま病院に行くと院外処方といって、薬局に処方箋を持っていきます。そこに『患者希望』という新しい欄があって、もともとの先発医薬品をもらいたい時は、そこに患者さん自らチェックします。そうして薬局で負担金をプラスして支払います。

例外もあって、入院している患者さんは対象外です。
医師、薬剤師が先発医薬品を使う必要性があると判断したときも負担はありません。
また、ジェネリックに同じ医薬品がない場合、あるいは入手困難な場合は負担がありません」

薬不足の問題

一方、ジェネリック医薬品にも問題がないわけではありません。
新型コロナ禍の時、一気に医薬品が不足しており、今もその状況が続いているそうです。
ジェネリック医薬品は国内で処方される医薬品の8割を占めていますが、品不足が起きてきています。

北辻「実は2020年、ジェネリック医薬品の製品に睡眠導入剤の成分が入っていたという問題があり、大手メーカーの品質の不正が見つかって、操業停止がありました。
だからジェネリック医薬品があまり作られていなかった時期があって、その後遺症が今でも続いています。

そんな中で来月からジェネリック医薬品を使いましょうということで、品不足にならないかという心配は出ています。

薬は私たちの健康に直結するもので信頼感を持って使いたいです。もし疑問な点があれば、医師、薬剤師に納得のいくまで説明を求めることが必要かもしれません」
(みず)
 

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