北野誠、カボチャの煮物に捧げるブルース
9月6日放送のCBCラジオ『北野誠のズバリ』のメールテーマは「やってよかった、悪かった」。意外にも多く寄せられたのは「カレーの中に入れた食材」。それらの投稿から、北野誠はカボチャに対する思い出が次々と湧いてきてしまったようです。氏田朋子とともに投稿を紹介していきます。
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カレーに入れてよかった食材として、このような投稿が紹介されました。
「カレーを作ろうとスーパーに行くと、いつも3個100円のジャガイモが1個100円以上するのを見て、あきらめようかと思いました。が、もうカレーを食べる口と頭になっていたので、ジャガイモに変わる何かはないかと考え、カボチャを入れてみました。
ドキドキしましたが、いつもよりおいしかったです。カボチャの甘みが出てコクのあるおいしいカレーになりました。まったく野菜を食べない息子に『おいしいから、だまされたと思って食べてみて』、『すごくおいしかったからまたカボチャカレー作って』と言ってくれました。
カボチャの糖質はジャガイモと変わりませんが、ビタミン、ミネラル、食物繊維が含まれているので、栄養が気になる人にぴったりです」(Aさん)
ノーモア・カボチャ
こどもに喜ばれたということですが、なぜか声が冴えない北野。
北野「そうか、カボチャの甘みな…」
遠い昔を思い出すような低い声で続けます。
北野「僕は家がもともと農家だったので、大阪で言う『炊いたん』、煮物といえばカボチャ。『炊いといたで』はだいたいカボチャが出てくる。
ちっちゃい時『カボチャの炊いたん』をめっちゃ食べた。『ナスの炊いたん』も食べた。いまだにナスとカボチャは無理して食べたいと思わない」
氏田「母親になって思うのは、炊くのは楽なんよ」
北野「おかんが『今日炊いといた』と言ったら、カボチャかナスか菜っ葉。あと正月の黒豆の炊いたん。大量の黒豆、何日あるねん」
今でも和食料理屋にいくと、カボチャ、ナスなどの煮物は食べないという北野。
幼い頃に「炊いたん」は食べ過ぎ、「農家の子はホントそれよ」としみじみ語ります。
おかんVS誠
北野「高校の時にオレがそれに反抗したことがあった。『炊いたんばっかりイヤや、ハンバーグとか肉とかくれ』と言うた。
離れで遊んでいたら、急におかんが扉を開けて『みんなの家で炊いたものは食べへんのか!』と急に言うてきて、同級生がおかんの圧に押されて『食べてます』。『ほら見てみー』。
『カボチャの炊いたん、ナスの炊いたん、菜っ葉の炊いたん!菜っ葉の炊いたんなんか厚揚げもつけてるやろ!!』
農家の子はだいたい炊いたんばっかり食べてたで。ハンバーグはマルシンしかないし。
だから、僕はカレーにカボチャは入れません。長い話でごめんな」
お母さんも農家の仕事で忙しくて、料理をする時間がなかったのでしょう。一度炊けば3日は続けて出せるカボチャやナスの「炊いたん」は便利なメニューだったのでしょう。
しかし、北野少年の心には「炊いたんはもうイヤ」と刷り込まれてしまったようです。
『炊いたん、やだ』
この北野の心の叫びに、共感のリアクションが寄せられました。
「わかるわ、炊いたん。農家の娘の私もわかるわ。夏になるとナスとピーマンの煮物か、しぎ焼きばっかり。秋口からは、栗とカボチャと大根とニンジンとサツマイモ…食べ過ぎて偏食になったのは誠さんだけではないと思います。
親になってなんでも食べるようになりましたが、なるべく同じメニューを繰り返さないように気をつけるようになりました」(Bさん)
「『炊いたん、やだ』、気持ちわかります。農家の娘です。カレーには大量のネギでした。
いま思えば贅沢と思いますが、果汁農家だったのでリンゴ、ナシは好きではありません。毎日、ナシナシナシナシ、リンゴリンゴリンゴリンゴ。私はたぶん幼少期に一生分のナシとリンゴを食べていると思います。
私はリンゴを食べる時、いつも言ってました。『リンゴじゃなくて桃が食べたい』。『ほらこれな』と出されたのはスモモでした」(Cさん)
苦笑しながら「スモモと桃は全然違うからね」とCさんに同情する北野でした。
(みず)