南海トラフ地震に付け込んだメールも!詐欺に対する知識をアップデートしよう
詐欺師はありとあらゆる不安に付け入るようです。リスナーが体験した詐欺メール、詐欺電話のおたよりを紹介するCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』の「オレオレ詐欺のコーナー」。8月28日の放送では、今月臨時情報が発表された「南海トラフ地震」に付け入るメールなどを、つボイノリオと小高直子アナウンサーが紹介していきました。
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「南海トラフ地震に付け込んで詐欺メールが来ました」(Aさん)
つボイ「悪いやつは時勢を見てパパッと来るんですよ」
南海トラフ地震はまだ起きていません。これから起きると予想されている大地震の名称です。
今月8日、宮崎県日向灘で起きた地震をきっかけに、気象庁が「南海トラフ地震臨時情報」を出し、政府は1週間の「巨大地震注意」を呼びかけました。これを利用した詐欺です。
Aさんに来た詐欺メールは、「2024年南海トラフ地震災害の義援金の募集について」で始まり、被害者へのお見舞いの言葉、被害者を支援すべく募金を受け付けているとのこと。
募金はクレジットカードのオンライン決済で、寄付先が日本国際緊急援助委員会となっていたそうです。
それっぽい名前に注意
つボイ「私も『日本国際緊急援助委員会』を調べましたが、ありません」
実際にあるのは国際緊急援助隊(JDR)。似たような名前にして騙し取るのが詐欺師の手口。
さらにメールでは、寄付先が日本国際緊急援助委員会となっているにもかかわらず、口座名が『アサドケント』という個人名だったそうです。
小高「全く知らないところからいきなり募金のお願いが来た時には、一回思い留まった方がいいですよね」
実は「南海トラフ地震の義援金、日本国際緊急援助委員会」のメールについて、複数のリスナーから情報が寄せられていました。
つボイ「みなさん気づいてます。ちゃんとアンテナを張っていてくださいね」
旅行中も容赦ない
「海外旅行中、詐欺に引っかかりそうになりました。携帯は海外でも利用できるようになっているようで、深夜にかかってきた81から始まるヤバそうな番号なのに受けてしまったんです」(Bさん)
81は国際電話における日本の国番号。詐欺師は、こちらが海外旅行中だろうとお構いなくかけてきます。
Bさんが電話に出ると、警視庁を名乗る男がいきなり「大きな事件にかかわる話なんで、隣に誰もいませんか?」と言ってきたそうです。
「言っていることが明らかにおかしいのに、私は時差ボケで話を聞いてしまったんです」(Bさん)
相手はBさんの名前、住所、電話番号を言い、Bさんの名前の作られた銀行口座がマネーロンダリング犯罪に使われた可能性があると、さらに実際の事件名も出して説明してきたんだとか。
「この会話を聞いて、私のパートナーは怪しいと判断してスマホで調べて詐欺電話とわかり、電話を切りました」(Bさん)
日本にいるのに81
日本にいるのに、日本の国番号81がついた番号で電話がかかってくる場合もあります。
小高「それはいろいろ迂回して、最終的に国際電話としてかかってきているので、おかしいと思った方がいいですね」
そんな事例も複数のリスナーから寄せられていました。
「携帯の着信履歴で81からの着信があり、Googleで調べました。+81からの電話は海外からの発信で詐欺電話かもしれませんので気をつけてください」(Cさん)
「振込詐欺かと警察署に連絡したら、国際電話の詐欺電話がかかってこないやり方を教えてもらって申請しました。
留守電も使用していますが、わけのわからない電話は全くかかってこなくなりました」(Dさん)
これは無料でできるそうです。
つボイ「国際電話の着信を止める手続きを最寄りの警察署で教えてくれるそうですから、心配な方はいっぺん相談してみてください」
うっかりミスに注意
「固定電話に出てると、相手の男性が『Hさんのお宅ですか?』と言いました。電話番号の確認のやり取りがあり、相手が電話を切る気配がないので『Kと言うんですが』と自分の名字を言いました」(Kさん)
小高「『つボイさんのお宅ですか?』『違いますよ、ウチは小高です』ってことですよね」
相手にうっかり自分の苗字を伝えてしまったKさんに、小高からこんなアドバイス。
小高「新しい情報を相手に与えたことで、忘れた頃に何かやってくる可能性がある。怪しいと思ったら、個人情報はなるべく言わないようにした方がいいですよね」
つボイ「悪いやつら以上に、僕らは勉強せなアカンということだと思います」
リスナーの体験を参考に、悪いやつらから身を守りましょう。
(尾関)