「学校に行きたくない」悩む子どもと保護者のためのチェックリスト
先日中日新聞の一面に、こんな内容の記事が掲載されました。「学校を休ませるか、どうしますか?親を後押し」8月28日放送の『CBCラジオ#プラス!』ではは、学校へ行きたくないと悩むこどもと、その保護者のために作られた「学校休んだほうがいいよチェックリスト」について、パーソナリティの永岡歩アナウンサーとつボイノリオが意見を交わします。
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「学校を休ませるか、どうしますか?親を後押し」
この見出しで始まる記事によれば、学校から足が遠のくこどもに対して、休ませるべきなのかどうかを判断する基準のひとつとして、チェックリストの利用が広がっているそうです。
長期休暇の明けるこの時期、学校に行きたくないと思うこどもたち、また思っていてもそれを周囲の大人に伝えることができず、ひとりで抱え込んでしまうこどもたちが増えます。
「学校に行きたくない」という思いが、心身の不調に表れるこどもも少なくありません。
そんな我が子に対して、保護者も判断に迷うことが多いと思われます。そんな時に活用できる「学校休んだほうがいいよチェックリスト」がインターネット上に公開されています。
開発したのは、不登校のこどもや家族の支援をしている、不登校新聞、キズキ、Branchの3社で、利用者は7万5千人を超えるとのこと。
保護者の不安に寄り添いつつ、こどものSOSに早い段階で気が付くきっかけとして、今後も利用者が増えていくことが予想されます。
チェックリストの使い方
チェックは、通信アプリの「LINE」を使って簡単に行うことができます。
友だち登録をすると、トーク画面上に20問ほど質問が送られてきます。その質問に返答していくことで、状況に応じて「休ませましょう」「休ませた方がよいと思います」「対話の機会を作りましょう」「何か不安なこと、ある?と聞いてみましょう」の4パターンの結果のうちのひとつが表示される仕組み。
近年はこどもの気持ちに寄り添う考え方が広がってきている昨今。
「学校に行きたくない」というこどもの訴えに対して受け入れてあげたいと思いつつも、判断に迷う保護者も少なくないのではないでしょうか?
第3者からヒントをもらったり、判断の後押しをしてもらえると保護者も非常に心強く、安心して我が子に寄り添ってあげることができそうです。
「行きたくない」子の気持ち
「学校へ行きたくないとは思ったことがない」と話すつボイ。
しかし、アルバイトを始めてから、あるいは社会人になってから「行きたくない」と思うことがあったと続けます。
それは学生時代にはなかった義務感や責任感、気配りや複雑な感受性が生まれたため、とその理由を語ります。
つまり「学校に行きたくない」と思うこどもは、そういった義務感や責任感を強く感じていたり、必要以上に気配りをして疲れてしまっていたり、あるいは感受性が豊かな子なのではないかと推測するつボイ。
現代のこどもたちはそうした面を持っているからこそ、学校から足が遠のくこともあるのかもしれません。
苦手な子がいた
それを受けて永岡も、自身の学生時代を語ります。
「あの子に会いたくない、と思うような苦手な子はいた」
いじめっ子ではないが、話すのが苦手。なんだか合わない。関わらないようにしようと思っても学校ではクラスがあるし、班やグループといったより小さい単位のコミュニティもあって…と、憂鬱だった当時を振り返ります。
何かされたわけではないから言いにくい。
何か明確な出来事があったわけではないから、保護者には言いにくい。だけど学校へ行きたくない。
永岡のように、そんな思いをした経験のある人は少なくないのではないでしょうか?
そんな時にこういったチェックリストがあることで、こどもから親へ、親から子へ、両面のコミュニケーションのきっかけにすることができそうです。
こどもと保護者、両者の手助けに
チェックリストの項目には下記のような項目があります。
・登校時間が近付くと、頭痛や吐き気、腹痛などの症状を訴える
・なかなか寝付けなかったり、夜中に何度も目が覚めたりする
・朝食、トイレなどの身支度に時間がかかりすぎて遅刻する
・すぐにイライラするようになった
・課題や宿題を提出できないことがある
チェックリストに従って実際に学校を休ませたことで、体調不良が改善したと答えた方や、不安を訴えたり「死にたい」「消えたい」といった発言がなくなったという方もみえるそうです。
「学校へ行きたくない」と訴えるこどものSOSに気が付くため、そして親子の対話のきっかけとして、悩める保護者の判断基準として「学校休んだほうがいいよチェックリスト」が今後もより一層、必要な家庭に周知されていくといいですね。
(吉村)