40歳から払っている介護保険、現役世代でも使えるの?
40歳以上の人は毎月払っている介護保険。40代、50代の方は介護保険を実際に使うのはまだまだ先と思われるかもしれませんが、もし若くても介護が必要となってしまった場合、介護保険は使えるのでしょうか?8月26日放送『北野誠のズバリ』(CBCラジオ)の「ズバリマネー相談室」では、小宇佐・針田(こうさ・はりた)FP事務所のファイナンシャルプランナー、針田真吾さんが介護保険のしくみについて解説しました。
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今回、番組で取り上げた相談の内容は次のとおりです。
「最近、職場の同僚で脳梗塞になった方がおり、私と同年代の40代の方なので大変驚きました。幸い軽度だったので2か月ほどで職場復帰されました。
我が家は祖父が生前に同様の病気で要介護になっていましたので、介護が必要なのは老後とばかり思っておりましたが、今回のことで必ずしもそうでもないのかと感じております。
介護保険というのは現役世代でも使えるのでしょうか、教えてください」(Aさん)
介護保険は40歳から強制加入で、会社勤めの方は給与から天引きされていて、年金生活者の方も年間の受給額が18万円を超えていれば、年金から引かれています。
介護保険制度についておさらい
介護保険は介護が必要な程度によって受けられるサービスが異なっていて、全部で7段階あります。
最も軽いのが要支援1で、次に要支援2、そのあとは要介護1~5という段階があります。
例えば、要介護2は自分で歩けるのですが、途中で手助けが必要というぐらいの段階。
サービスが受けられる上限を支給限度額といいますが、要介護2ですと月に約19万7千円で、実際に負担するのはその人の所得によりますが、一般的には1割ですので、最大で月に2万円弱の負担となります。
若い人でも利用できる条件
Aさんの質問に戻りますが、結論から言えば、40歳から64歳でも介護保険の利用は可能です。
ただし、65歳以上と条件はまったく異なるとのことです。
針田「老化が原因の16種類の特定疾病が原因で介護が必要と認められれば、40歳から64歳の方でも介護保険が利用できます」
具体的には末期がんや関節リウマチ、ALS、骨粗しょう症、パーキンソン病、若年性認知症、脳血管疾患や、他にはあまり聞かれない関節系の病気などが当てはまるとのことです。
介護認定は医師が認める必要がありますが、あくまでも老化が原因とのことですので、例えば外から何かぶつかって脳出血を起こした場合というのは当てはまらないそうです。
現役世代は要注意
介護保険は各自治体に申請しますが、認定調査員の方が来て聞き取りなどを行なうとともに、主治医の意見書と合わせたうえで1次審査、2次審査へと進み、1か月程度で段階が決まります。
現役世代でも介護保険は利用できるということはわかりました。
針田さんは最後に「現役世代で(介護が必要な病気に)なってしまうと、こどもさんがまだ小さいとか、住宅ローンもありますとか、経済的なダメージが大変なものがありますので、備えというものも必要かもしれないですね」とアドバイスしました。
(岡本)