スーパーに米がない!令和の米騒動はいつまで続く?
大都市圏を中心に「スーパーから米が消える」など、全国的な米不足になっています。理由は昨年の猛暑や、地震の影響を受けての買いだめと言われています。こうした事態はいつまで続くのでしょうか?8月24日放送のCBCラジオ『大石邦彦のNOW ON SHARE!』では、CBC論説室の大石邦彦アナウンサーが令和の米騒動について解説します。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴く繰り返される米騒動
全国各地のスーパーから米が消えている「令和の米騒動」。
新潟・大分・福井などの米どころでさえ、米不足に陥っている有り様です。
また、「価格が高すぎる」という声も上がっています。
かつて米騒動といえば、古くは江戸時代に米騒動がありました。
大石「幕府の財政難から来たということですね。そして米の不作もあったということです」
大正時代、1918年の米騒動は、シベリア出兵を受けての米の買い占めが原因と言われています。
近年では、1993年(平成5年)にも「平成の米騒動」がありました。
大石「タイ米をどう調理するか?みたいなね」
タイ米をパエリアにしたり、油を混ぜたり、いろいろと試行錯誤を繰り返したと振り返る大石。
最近タイを訪れ、久しぶりにタイ米を口にする機会があったそうです。
大石「タイ米も美味しくなりましたね。(当時は)日本のお米ってだいぶ美味しいな、って思いましたけど」
スーパーによって状況が異なる理由
そして、今回起きた「令和の米騒動」。
品薄と言われていますが、じつはスーパーによって違いがあるようです。
「米が全くない」と言われるところもあれば、「他に行ったらあったよ」という声も。
大石「どういう差なのか?」
これはスーパーの種類によって決まっており、年間で定期的に数量を決めているスーパーではまだあるようですが、その都度仕入れているスーパーでは米がなくなっているようです。
大石「仕入れ方法が違うということは覚えておいてください」
こうした米不足の状況は、いつまで続くのでしょうか?
大石がJA愛知に問い合わせたところ、「あきたこまち」や「こしひかり」のほか、9月には各地の新米が収穫されて店頭に並び始めるので、米不足は解消されるのではないか、とのこと。
9月になれば、品薄は終わる?
また、農林水産省によると、意外なことに在庫は十分あるそうです。
今年の作柄も順調で、米の品薄は終わるのではないかと見ています。
9月に入ると、新潟・富山・山形・秋田・宮城など、米どころのお米が流入します。
大石「お米がどんどん入ってきますから、品薄は終わりますよ、ということです」
お米の品薄は一時的なようですが、米価の高騰に関してはどうなのでしょうか?
今年に入って、お米の価格は5キロ2,000円から3,000円に上がっています。
想像しやすいように、お茶碗1杯(65グラム)でどれくらい値上がりしているか?に例える大石。
去年は1杯26円だったのが、今年は39円に値上がりしており、実に1.5倍となっています。
もっとも、農林水産省によると「世の中の物の値段はどんどん上がっている」とのこと。
この3年間のパンや麺の値段の上昇率(20%)に比べれば、お米の上昇率は7%でまだマシなのだそうです。
大石「お米の値段は急速に上がることはないそうです」
ただし、この状況は生産者にとっては複雑な心境に。
大石が農家に以前取材したところ、燃料費・飼料代・人件費などが上がっているのに、お米の値段が上がらないのは苦しいとの悲鳴も聞かれました。
ともあれ、在庫がなく、冷害で作柄が悪かった「平成の米騒動」とは違った様相を見せている今回の米騒動。
米不足が長く続くわけではなく、作柄も悪くないため、過度に心配することはないと呼びかける大石でした。
(nachtm)