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1年以内に死亡する割合が1割も⁉︎「大腿骨頸部骨折」

1年以内に死亡する割合が1割も⁉︎「大腿骨頸部骨折」

木曜日の『CBCラジオ #プラス!』では、多治見スマートクリニック整形外科専門医の福田誠先生が健康に歩くための情報を紹介しています。8月15日の放送では、高齢者の寝たきりの大きな原因となっている「大腿骨頸部骨折」について解説をしました。なんとこの病気、患者の1割が1年以内に亡くなる研究結果も出ているそうです。

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高齢者に起こる骨折

大腿骨頸部骨折は高齢者が転ぶことで股関節の中の大腿骨頭が骨折してしまう病気です。

日本でも世界でも高齢者の寝たきりの大きな原因として社会問題になっています。

若い方が転んで打撲程度のダメージでも、高齢者は股関節が折れてしまうことが多いです。
このようにふとした場面で大腿骨頸部骨折を起こしてしまえばほとんどの場合で動くことができなくなってしまい、車椅子の生活になるか、その場で救急車を呼び病院に運んでもらわないと動けない常態になります。

勝負は48時間以内

大腿骨頸部骨折を起こした場合、できるだけ早く手術することが大切です。
骨をボルトで繋いだり、一部の骨をインプラントに置換することでベッドから起き上がれるようにします。

最近の研究では、大腿骨頸部骨折をしてから48時間以内に手術をすると術後の回復が早いことがわかってきました。

そこで厚生労働省は、48時間以内に大腿骨頸部骨折の患者を手術をした場合、病院の収益がプラスになるように保険制度を変えたということです。

福田「昔は順番があるので『一週間ベッドで待っててね』があったけれど、今は国を挙げて大腿骨頸部骨折を早く手術するよう努力している、ホットトピックな骨折ではありますね」

1年以内に死亡する割合は1割

現在、日本で10万人以上が発症している大腿骨頸部骨折ですが、折れたとしても無事手術を終え、リハビリが進めば多くの方は歩くことができるようになります。

しかし福田先生によると、大規模調査の結果、大腿骨頸部骨折患者の1割が1年以内に亡くなっていることがわかりました。

死亡は骨が折れたこと自体が原因ではありません。
例えば高齢者が骨折や手術を受けると元気がなくなり、動きも悪くなります。そうすると肺炎を起こしたり脳梗塞を起こしてしまうということです。
つまり、大腿骨頸部骨折とその手術をきっかけに持病が悪くなり、死亡率が高くなると言われています。

1年生存率(発症後1年以内に存命している患者の割合)の研究結果だけで言えば、大腿骨頸部骨折はいくつかのガンより高いそうです。

福田「大腿骨頸部骨折を起こしてしまうことは、ある意味ガンと言われることよりも危険とも言えるので、とても重大な骨折なわけですね」

死亡のリスクが上がり、生活レベルが下がりやすい大腿骨頸部骨折はとにかく予防が大切です。
健康的な骨でいることの努力をし、転ばないよう日頃注意して過ごしてくださいね。
(ランチョンマット先輩)
 

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