男性の発症が8倍!診断されづらい「大腿骨頭壊死」とは
木曜日の「CBCラジオ #プラス!」では、多治見スマートクリニック整形外科専門医の福田誠先生が、いつまでも歩くための情報を紹介しています。8月8日にピックアップしたのは、股関節の病気のひとつである「大腿骨頭壊死」について。診断されづらく、性別によって発病に偏りがあるそうです。
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股関節の病気、大腿骨頭壊死。
これは股関節の一部をなす骨頭(大腿骨の頭部分)の血液の流れが途絶えて死んでしまう病気です。
すると骨に穴が空いたり陥没したりして、股関節が変形していってしまいます。
変形性股関節症の主な原因は生まれつき股関節の骨の形が違うことですが、もうひとつの原因がこの大腿骨頭壊死。
生まれつきが原因ではなく、大人になってから起きる病気です。
原因は未だ不明
原因は医学が進んだ現代でも未だ解明されていません。
ただ、アルコールを飲みすぎた人、がんやコロナの治療にも使われるステロイドを一時的に大量に使用した人などと大腿骨頭壊死に因果関係があるとわかってきました。
また、変形性股関節症になる人の9割が女性ですが、大腿骨頭壊死を発症する人は女性に比べて男性が8倍も多いということです。
明確な原因はわかりませんが、発病する傾向と性別ははっきりしてきているとのこと。
初期の診断では発見しづらい病気
福田先生によると、大腿骨頭壊死は最初の診断では発見されないことが多いようです。
股関節や腰が痛いとまずレントゲンを撮るのが一般的ですが、レントゲンでは大腿骨頭壊死と診断できないことが多いです。
そのため、股関節に痛みが出てきて整形外科に行きレントゲンを撮っても異常がないと診断されます。
痛み止めや湿布などで1、2ヶ月様子見しても痛みが改善されず、詳しく診るためにMRIで検査したら大腿骨頭壊死だったというケースが少なくないそうです。
初期の検査では発見が難しい病気である大腿骨頭壊死。
一度異常なしと診断されたから…といって痛みを放置せず、詳しい検査をおすすめします。
(ランチョンマット先輩)