新幹線が終日運転停止!渦中にあった人たちの声
22日未明、愛知県蒲郡市の東海道新幹線上り線路上で保守用の車両同士が衝突、脱線。浜松駅から名古屋駅までの間で、東海道新幹線の上下線が終日運転を見合わせました。復旧作業を経て、翌23日には始発から全線で運転を再開しています。旅行やビジネスで東京と名古屋、大阪間を行き来する人は多く、今回の運転見合わせにより25万人が影響を受けたとされています。名古屋から放送されている『つボイノリオの聞けば聞くほど』(CBCラジオ)では、影響を受けたリスナーから、経験談が多数寄せられました。つボイノリオと小高直子アナウンサーが紹介します。
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「昨日(22日)、旦那の会社の都市対抗野球が東京ドームであり、試合が夕方からなので、旦那は応援のために有休を取ってかなり細かく東京での観光プランを立ててワクワクし、朝イチから東京へ向かうはずで、家を出ました。
旦那が出て行った直後に速報が流れ、新幹線が始発から止まっていることを知った私は、即旦那にLINEを送りましたが、反応がありません。
名駅に着く直前、LINEに気づいて状況を知ったようですが、その頃は昼12時過ぎに運転再開と言っていたため、『近所のコメダ珈琲で時間をつぶす』と電話がありました」(Aさん)
結局、その日のうちに運転再開の見通しは立たず、Aさんの夫はそのまま帰宅したそうです。
「旦那は大須でお昼ごはんを食べて、ちらっと名古屋観光をしただけで終わったようですが、夏休みに入ったばかりの月曜日、もっと大変な人がたくさんいたのではないでしょうか?」(Aさん)
在来線を乗り継ぐ人も
東京から西へ行く方も影響を受けました。22日午前に届いた投稿です。
「朝から品川駅で足止めを受けています。乗ろうとした列車は結局運休になり、運転再開は17時以降になると駅のアナウンスがありました。
確実に動いている浜松駅までは新幹線、その先は在来線で動くことにしました。
10時30分現在、品川駅で窓口の長い列が途切れず、駅員さんたちは必死で誘導やアナウンスをしていて、お客さんたちは概ね騒がずに落ち着いているように見えます。
起きてしまったことは仕方がなく、暑い中の復旧作業は気をつけて行っていただくとして、事故の再発防止はしっかりと図っていただきたいと思います」(Bさん)
中部地方の交通事情を知っている人からすると、在来線を活用するというのは思いつきやすいようです。
代替ルートの必要性
鉄道関係者からも投稿が寄せられました。
「唯一動かせる在来線でできる限りの臨時列車を出したようですが、東海道新幹線の輸送力には到底追いつきません。
それに、バス業界や運送業界で叫ばれている人手不足の問題は、鉄道会社も無縁ではありません。
国鉄時代のように、何かあれば人海戦術で臨時列車や国鉄バスの列車代行を仕立ててお客様を運ぶということも限界にあるのが現状のようです。
私は東京で電車の車掌をしていますが、東京や品川といった東海道新幹線の乗換駅は、普段と比べてお客さんが少なかったように思います。
また、各駅に到着する前に東海道新幹線の現在の運行状況をアナウンスすると、それまでスマホを見ていたお客さんの目線が、一気に乗務員室の私のほうに向けられました。
それだけ東海道新幹線の影響力の大きさがあるのだと実感しました。
名古屋に向かう方には、新宿から特急あずさ号、塩尻で乗り換えて特急しなの号へ向かうルート。
大阪に向かう方には北陸新幹線で敦賀に向かって、特急サンダーバード号で向かうルート。
他にも高速バスや航空機の臨時便などをご案内しましたが、いずれも超満員だったようです」(Cさん)
とても便利な新幹線ですが、インバウンドでますます利用する人々が増える中、不測の事態を考えると、他にもさまざまなルートが必要なのかもしれません。
(岡本)