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20年ぶりに新紙幣が発行。どんなことが起こり得る?

20年ぶりに新紙幣が発行。どんなことが起こり得る?

今月3日から紙幣のデザインが20年ぶりに新しくなりました。新紙幣の発行によって、どのようなことが起こり得るのでしょうか?7月6日放送のCBCラジオ『大石邦彦のNOW ON SHARE!』では、CBC論説室の大石邦彦アナウンサーが新紙幣の発行について解説します。

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巨額の「タンス預金」は流通する?

新紙幣が発行された目的のひとつが偽造防止の強化。
主な変更点は、立体的なホログラムの採用や、視認性向上のため数字の表記が大きくなったことです。
政府と日銀は、来年3月までに現在発行されている紙幣の46%にあたる74億8千万枚を印刷する計画を立てています。

大石「半分切り替わるというか、半分くらい出ちゃうということなんですよね」

それに伴い、どんなことが起きるのでしょうか?

まずは経済効果。金融機関やコンビニエンスストアのATM・券売機などが入れ替え、もしくは回収となり、かなりの費用がかかる見込みです。
また、タンス預金が世の中に出回るとみられています。

大石「あります?タンス預金」

泥棒に入られた経験がある大石は、現金のありかをしっかり嗅ぎつけられたそうです。
以来タンス預金をやめ、現金は必要最低限しか置かなくなったと明かします。

現在、日本にあるタンス預金の額は110兆円。国家予算(一般会計)とほぼ同額です。

大石「タンスにお金が眠っているんです!」

眠れる現金が出回ることで、経済の活性化が期待されます。

キャッシュレス後進の日本

さらに新紙幣発行によってキャッシュレス化が進むと見られています。どういうことでしょうか?

新紙幣発行によるシステム改修は小売業にとって重荷となります。あるラーメン屋の見積もりによると、改修費は200万円くらいかかるそうです。

大石「これ大きいですよ、単価が低いので」

「1000円の壁」があると言われるラーメン屋。

大石「いま電気やガス、食材費も上がっている。ギリギリでやっているのに…これ以上、システム改修費のせいで値上げできないわけですよ」

小売業にとっては、いっそのことキャッシュレス化すればコスト削減になり、レジの省人化にも繋がるというわけです。

ところで、現在キャッシュレス化はどこまで進んでいるのでしょうか?
未だ39.3%(約4割)に留まっており「6割くらい現金の方がいる」と大石。

ちなみに韓国は93.6%、中国は83%、イギリスは63.9%と海外のキャッシュレス化は軒並み進んでいるようです。
こうした観点からも、新紙幣の発行には利点があるといえます。

劇場型詐欺には要注意!

この数年年、コロナ禍によってキャッシュレス化が進みました。
非接触決済を促進する流れによって、2割から4割に向上。内訳としてはクレジットカードが8割以上を占めています。

他にはどんなことが起こり得るのでしょうか?
犯罪で言えば、偽造は難しくなった反面、増えると予想されるのが詐欺。
「旧札が使えなくなると預金封鎖される」などの偽情報がすでにSNSで流れているようです。

大石「制度が変わる時にはいろんな情報が出ます。ビジネスチャンスと見て狙ってきますから」

医療費の電話相談の最中、いつの間にか話がすり替わり、「古いお札が使えないので新しいお札でないといけない」となぜか銀行関係者が登場して詐取されたケースも。
こうした「劇場型詐欺」には注意が必要です。
(nachtm)
 

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