遠い1点、届かぬ勝利…グランパスサポーターができることは
勝利に見放され、苦しい試合を続けている名古屋グランパス。7月1日放送のCBCラジオ『城所あゆねのグランパスタイム』では、パーソナリティの城所あゆねが涙声でレポートを寄せ、「チームの危機だからこそ応援を続ける」という決意を伝えます。
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先週のグランパスの戦いについて。
6月26日はホーム豊田スタジアムでJ1 第20節・浦和レッズ戦で0-1の敗戦。
城所「これで5戦連続勝ちなし…結構キツいね。しかも浦和レッズには、今季はホームでの対戦とJリーグ前半のアウェイ対戦両方負けていまして、ダブル(敗戦)食らってるんです。正直、一番ダブルを食らいたくない相手だから悔しくて」
この試合でも、次代を担う若手・MF吉田温紀選手が終始うまく機能しないなど、親心の気持ちで応援していたと言います。
さらに運の悪いことに、MF内田宅哉選手が前半37分と後半12分にイエローカードをもらい、試合中に合計2枚となったことで退場。この影響で後半は1人少ない10人で戦うことになるなど、グランパスにとってつらい展開。
シュートも枠をとらえきれず、パスもカットされ裏を抜かれ、いいところなく多くの問題が露呈することになります。
夏の移籍市場
翌27日、グランパスから移籍に関する2つのリリースが発表されました。
まずMF米本拓司選手が、来年1月末までの期限付きで同じJ1の京都サンガF.C.へ移籍。
もう一つは期限付きで韓国・FCソウルに移籍していたMF重廣卓也選手が復帰。
城所「私の大好きな去年ユニフォームも買っていた米本選手が移籍に関してコメントを出したんです。私はそのコメントから『絶対にグランパスに帰って来るから』と言う意志を感じました」
コメントの最後は「ありがとうございました」ではなく「ありがとうございます」で、城所は「この一言にお別れではなくまた戻って来る意思がある」と感じたとのこと。
真意は本人のみぞ知るところですが、米本選手は主力クラスの選手。ケガ人続出の今、期限付きとはいえ移籍したことにショックを受けたサポーターも多数います。
夏の移籍市場は7月8日に開きますが、既に各チームでいくつか噂が飛び交っており、冬のオフシーズン同様、胃が痛い毎日になるでしょう。
苦しいのはサポーターも選手も一緒
6月30日はアウェイのヨドコウ桜スタジアムでJ1 第21節・セレッソ大阪戦。
試合終了直後にレポートする城所。
城所「2₋1で負けました。得点が取れない時期が続いていた中で、後半31分に久保藤次郎選手が点を取ったのは前向きに考えていきたい。
ただ、これで6戦連続勝ててない…しんどいです。でも選手たちに応援が伝わっていると信じたい。これからも応援し続けて上位を目指していきたい」
涙声の城所からは、やりきれない思いが伝わってきました。
負けている時は、どうしても応援する気力も削がれてスタジアムから足が遠のくサポーターもいます。
しかし、逆にチームの危機だからこそスタジアムで精一杯応援し続け、選手やチームを鼓舞するというサポーターもおり、どちらが正しいというわけではありません。応援する気持ちはみんな同じです。
ケガ人が非常に多く、長谷川健太監督も今のベストメンバーを組むのに精一杯でチームに漂う閉塞感を打破するに至っていません。グランパスにとって夏の移籍補強が緊急課題ですが、希望の持てる話題は今のところありません。
次の試合は、7月6日にアウェイ町田GIONスタジアムで開催されるJ1 第22節・首位のFC町田ゼルビア戦。非常に過酷な戦いとなりそうですが、勝利を願って応援するのみです。
(葉月智世)