年間約8千万本が廃棄!ビニール傘のアップサイクルを進める企業登場
梅雨入りとなりました。急な大雨に、コンビニでビニール傘を買った経験のある方も多いでしょう。しかしこのビニール傘、使った後はどうしていますか?6月19日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、つボイノリオと小高直子アナウンサーが「ビニール傘のアップサイクル」についての話題にしました。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴く1年で8千万本がゴミに
雨の日に頼りになるのが、コンビニなどで買えるビニール傘。
ただビニール傘はいったん置くと見分けがつかず、どこかに置き忘れたり、置いた場所に放置されることも多いものです。
小高「1年間に捨てられるビニール傘ってどれくらいあると思います?なんと年間約8千万本もあるんです。すごい量でしょ?」
つボイ「え?そんなにもあるんですか!」
こうした使用済みのビニール傘の素材からバッグやリュックなどにアップサイクルする取り組みをしている会社があるそうです。
アップサイクルとは、より良い品質と環境価値の新しい材料または製品にアップグレードして役立てることです。
傘からアップサイクル
例えば、東京にあるモンドデザインという企業では、プラスチックと都市のシティを掛け合わせた「PLASTICITY(プラスティシティ)」という言葉をキャッチに、傘のビニール部分の寄付を募り、アップサイクルの材料にしています。
つボイ「ビニール傘って燃えるゴミになる部分と燃えないゴミになる部分がありますよね。分別するにしても、ちょっと迷いますよね」
小高「そうなんですよ。分別もそうなんですけど、地域によってビニール傘を燃えるゴミに捨てていい地域もあれば、プラゴミとして集める地域、金属として集める地域などいろいろあります」
ビニール傘をゴミに出す場合はお住まいの自治体によってルールが異なります。リサイクルもこのルールに則って処理をしなければいけません。
防水性も強く汚れにも強い
「PLASTICITY」は、党名や乳白色のビニール傘のビニール部分を取り外して寄付することが可能。集まったビニールを使ってバッグやリュックにして販売するという仕組みです。
小高「私もホームページ見てみたんですけどね、思っていた以上におしゃれなデザインなんですよ」
つボイ「これ、本当に材料はビニール傘なんですか?わかんないですね」
バッグに用いられる素材は傘のビニールですが、特殊な技術で何枚も重ねて圧着して強度をアップしたもの。元がビニール傘なので、防水性についてはもちろん、汚れにも強いのが特徴だとか。
寄付をする場合は、ビニール傘を分解してビニールだけにする必要があります。
「PLASTICITY」のホームページに寄付の方法等が載っているので、興味がある人は確認してみてほしいとのことでした。
10年後にはなくなるべきブランド
本来ブランド名は長く愛されて受け継がれるものですが、「PLASTICITY」については真逆の発想です。
いわく「10年後にはなくなるべきブランド」とのこと。
つまり、ゴミ問題が10年以内に解決して、不要となってほしいという願いがあるのです。
使い捨てを見直し、今持っているものを大切に使う。使い終わったら次の役割を果たしてもらうことを考えることの重要性をこのブランドは教えてくれているようです。
手軽に買えることから、廃棄にも罪悪感が薄くなりがちなビニール傘。
それなりに長く使える傘や折り畳み傘を常備して、無駄に買わない工夫も必要でしょう。
(葉月智世)