日本でも時代劇ブーム再来なるか?
最近時代劇映画を観に行き「また自分の中で時代劇ブームが来そうだという」CBCの竹地祐治アナウンサー。そこで5月31日の『CBCラジオ #プラス!』では、山内彩加アナウンサー、つボイノリオと時代劇の昔と今について語りました。時代劇ブームの再到来はあるのでしょうか?
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時代劇のこれまでを振り返る竹地とつボイ。
日本映画草創期に活躍した時代劇スター「目玉のまっちゃん」こと尾上松之助の登場で時代劇が幕を開けました。
他にも阪東妻三郎、嵐寛寿郎、市川右太衛門、片岡千恵蔵、長谷川一夫など、大スターといえば時代劇俳優でした。
1949年生まれのつボイが時代劇を観ていたのは、戦後の高度成長期の頃。
つボイ「東映の時代劇ね。中村錦之助さん、東千代之助さん…そんな人たちですよ」
そして昭和40年代から50年代にかけて『水戸黄門』(TBSテレビ)『銭形平次』(フジテレビ)『桃太郎侍』(日本テレビ)『暴れん坊将軍』(テレビ朝日)『必殺シリーズ』(朝日放送テレビ)など、テレビ各局で人気の作品が生まれ、時代劇ブームがやってきます。
しかし、これらのシリーズも続編が作られなくなり、2011年12月には『水戸黄門』が終了します。
「茶の間から、世の中からも時代劇が消えてしまった雰囲気がありました」と竹地は寂しく当時を振り返ります。
時代劇の制作費は1話1億!?
つボイによると、時代劇が下火になった一つの理由に高い制作コストがあるそうです。
かつらひとつとっても1万円ほどで、エキストラが多いシーンで出演者全員が装着することを考えると、それだけでもコストがかかります。
竹地によると、一時は時代劇の制作費が1話あたり1億円ほどかかっていたそうです。
視聴率30%がとれる全盛期なら問題にはならなかったものの、徐々に視聴率が下がってしまえば制作を続けることは難しくなったということです。
山内「これから時代劇見る時にちょっとお金を連想しちゃうな…」
つボイ「有り難がって見ちゃいますね」
新作は作られている
時代劇はもう終わりかと思われていましたが、時代劇復興の祖と言えるテレビドラマ『鬼平犯科帳』がスタートしました。
竹地も1話2話見ただけで虜になったという同作は1989年から2016年までで150本作られるほどの人気。
時代劇専門チャンネルで新作がスタートしており、制作本数はこれからも増えそうです。
また『大岡越前』がNHK BSに引越し、シーズン7がスタート。
主演は東山紀之から高橋克典が主演を引き継いで行います。
まだまだ新作が作られる時代劇。根強いファンも少なくないでしょう。
時代劇ブームは来る?来ない?
リバイバルブームが起こりやすい現代、これから時代劇ブームは来るのでしょうか?
最近ブームが到来しているのは日本ではなく韓国だとか。韓国ドラマでは時代劇が多く制作されています。
竹地は韓国で時代劇が親しまれる理由として、時代考証の緩さを挙げました。
日本では史実で描かなければならないという厳しさがありますが、韓国の時代劇はほとんどがファンタジーです。
山内「ファンタジーと時代劇を組み合わせて作っている感じありますね」
日本にはなかったこの緩さを上手に取り込んでいくことで時代劇の風向きが変わる可能性があるかもしれません。
また、東映太秦映画村(京都市右京区)は開業50周年を機にリニューアルを計画中。
2028年完成予定で、インバウンド需要を見込んでいます。
外国人のファンも増やしながら、時代劇が復活する日が来るのでしょうか?
(ランチョンマット先輩)