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日本の奇妙な道 栃木県の3世代にわたるトンネルの秘密とは?

日本の奇妙な道 栃木県の3世代にわたるトンネルの秘密とは?

ミキの昴生と亜生の2人がMCを務める『道との遭遇』。全国の道に特化したVTRをミキが様々な視点で楽しんでいきます。

CBCテレビ/道との遭遇

今回は道マニア歴15年という石井あつこさんが厳選した、"栃木の廃道"を巡ります。

国道293号沿いにある廃道

CBCテレビ/道との遭遇

最初にやってきたのは、足利市にある国道293号。ここには足利市と佐野市を繋いでいる越床トンネルというトンネルがあります。

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その脇に目的の道である、国道293号の旧道、すなわち"廃道"が。現在、車両は通行禁止ですが、ハイキング用の道として利用されています。

CBCテレビ/道との遭遇

今の姿は、両脇からツタなどの植物が生い茂っているほどに。石井さんは「いかに普段のメンテナンスが重要なのかが廃道に来る事によってわかるんです」と言います。そして、もう使われなくなり、忘れられて朽ちていく切なさも廃道の魅力だと言います。

ここで石井さんがあるアイテムを取り出します。それは、越床峠が測量された地形図。その地形図には、現在の地図には無い道が。この道は、明治の初期に村の方々が10年の歳月をかけて開通させたトンネルでした。しかし、昭和13に落盤し、完全に地形図から消滅してしまいました。このように、昔の地形図と見比べる事で、廃道の歴史を紐解いていき、先人達の想いを想像することが、石井さん流の"廃道"の楽しみ方なんだとか。

3世代にわたるトンネル

CBCテレビ/道との遭遇

次にやってきたのは、昭和55年に開通した今も現役の須花トンネル。

CBCテレビ/道との遭遇

実は3世代目にあたるトンネルで、その脇には、明治と大正時代に峠を越えるために作られたトンネルが、現在も廃道として残っています。まずは、大正時代に作られたトンネルへ。このトンネルは今では珍しいレンガ造りで、当時の人々の暮らしを支えていましたが、車社会の発達により幅が狭いこのトンネルは廃道となってしまいました。

CBCテレビ/道との遭遇

石井さんは「当時の土木事業のセンスは言葉にできないほど興奮する」と言います。続いて明治時代に作られた廃道へ。こちらのトンネルは明治22年に開通した須花隧道。当時は掘削する機械などなく、住民の手彫りで開通させたのだそうです。当初3年で開通するとされていましたが、5年経過しても開通せず、工事は難航。資金がついてしまいます。その後、住民達の想いを汲み、村の戸長の田島茂平さんが私財を投じ8年もの歳月をかけ開通にこぎ着けたのです。

明治・大正・昭和3世代のトンネルを楽しんだところで、今回の栃木県の廃道巡り終了しました。 ミキの二人は「入れるトンネルを探してほしい!」「廃道を通して人生観を見られるのは面白い!」と興味津々の様子でした。

(6月21日(火)午後11時56分放送 CBCテレビ「道との遭遇」より)

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