琉球王国にまつわる井泉 那覇市街地を流れる「イシジャガー」の暗渠道とは
全国の道に特化したバラエティ番組『道との遭遇』では、道マニアがイチオシの道を紹介。今回は前回に引き続き、沖縄県那覇市にある暗渠道から街の歴史を紐解きました。(この記事では道情報だけをまとめてご紹介します)
那覇の中心部を流れる「ガーブ川」の暗渠道
那覇の中心部を流れ、久茂地川(くもじがわ)へと注ぐ「ガーブ川」は、1960年代に一部が蓋をされ暗渠化。久茂地川と合流する手前からカーブ川の上流は暗渠となっており、沖映(おきえい)通りを南へ進み、那覇のメインストリート「国際通り」と繋がっています。

「市場(いちば)本通り」と「むつみ橋商店街」の間を流れるガーブ川は、浮島(うきしま)通りを過ぎたあたりで二手に分岐。本流の暗渠道は商店街を抜け、さらに南下すると開渠に。再び水面が現れ、街中を流れる川筋がその姿を見せます。

支流の暗渠道には、護岸など川の痕跡や開渠になっている部分が見られ、かつて架かっていた橋の欄干が残されている場所も。駐車場の柵に沿って、ひっそりと佇んでいます。
大部分が暗渠化… 琉球王国にまつわる「イシジャガー」の井泉

那覇市を代表する河川「安里川」と、そこに流れ込む「イシジャガー(石田川)」。イシジャガーもかつては水面が見えていましたが、約50年前、宅地化に伴って大部分が暗渠化。川に蓋がされ、現在は生活道路として使われています。

安里川とイシジャガーの合流地点の近くには、まっすぐに延びる緑道の「安里村射的場跡」が存在。かつて全長約650mに及ぶ陸軍の射撃訓練場として使われていた場所で、現在は約150mが細長い緑地として整備されており、川の跡と軍用地の跡が今も道として残されています。

その脇道こそが、イシジャガーに蓋をした暗渠道。広い歩道や、重量のある車両が通らないよう車止めが設置されているなど、道マニアが言う暗渠サインが見られます。

イシジャガーの暗渠道は次第に細くなり、民家の裏手に入り込んだ経路に。川筋に沿うように、道は曲がりくねりながら続いています。大通りを挟んだ高台にある識名(しきな)小学校の近くにはイシジャガーの源流があり、清らかな湧水が今も絶え間なく流れ出ています。
イシジャガーの歴史は古く、琉球王国時代、首里城を支える重要な水源のひとつでした。琉球国王へ献上する神聖な水が汲み取られていたと言われています。
国王の新年のお清めや、王族の健康長寿を願う儀式に用いられた、沖縄の歴史を語るうえで欠かせない重要な川だったのです。
CBCテレビ「道との遭遇」2026年8月18日(火)午後11時56分放送より





