警告しすぎ!?愛知にある制限高2.8mの標識だらけの道 違和感しかない“謎の高さ制限ゲート”も
全国の道に特化したバラエティ番組『道との遭遇』では、道マニアがイチオシの道をご紹介。今回は、愛知・岐阜にある奇妙な道“奇道(きどう)”を巡りました。(この記事では道情報だけをまとめてご紹介します)
同じ場所に合計8つも!?高さ制限の標識だらけの奇道
愛知県知立市(ちりゅうし)には、「警告しすぎと思うほど高さ制限の標識が密集している場所がある」と道マニア。
国道419号から南下し、名鉄名古屋本線に向かう道中には、道案内ではなく制限高2.8mだけが書かれた青看板が存在。交差点を越えると、制限高2.8mの標識が至る所に設置された奇道が現れます。
愛知県によると、名鉄名古屋本線の下を通る地下道の開通当時から大型車がゲートにぶつかる事故が頻繁に起こり、そのたびに標識とゲートを増やし続け、現在の状態になったとのことです。
障害物がないのに高さ制限ゲートが設置されている奇道
愛知県稲沢市のJR東海道本線沿いに北上すると、上り坂の入口に高さ制限2mのゲートが設置されています。しかし、周囲には障害物が見当たらず、ゲートが設置された理由が分かりません。
また、坂を上って右折した先にある橋の上には遮断機と踏切がありますが、線路の高圧電線に接触しないために設置された規制標識は高さ4.5m。高さ制限2mのゲートと結びつきません。
この場所は3本の線路が道路の下をくぐり、1本だけが高架で踏切になった珍しい構造。近くの住民の話によると、東海道本線の上に架けられている橋は2009年に改修。今の姿になる前は、高さ2mに満たない欄干の橋が架けられていました。
この橋をトラックが通った時、積荷が誤って線路に落下する事故を防ぐために高さ制限2mのゲートが設置されたそう。現在の橋にはフェンスが設置されていますが、その高さ以上の大型車の積荷の落下を防ぐ必要があるため、ゲートは撤去していないと言います。
この奇道の近くには、1984年まで稲沢操車場という貨物列車の荷物の積み下ろしや編成を組み替えるための施設があり、中部地方最大の貨物列車の基地で日本三大操車場と呼ばれ、貨物輸送の重要な拠点でした。
現在も貨物庫として使われており、東海道本線と並行して貨物列車の上下線が走っていて、橋の上にある踏切は貨物列車が通るために存在しています。
道の真ん中にポツンと立つ、年季の入った高さ制限ゲート
岐阜県笠松町には、広い道の真ん中にポツンと立つ高さ制限ゲートが存在。東海道本線の線路をくぐる手前に高さ制限ゲートが設置されています。
高架をくぐった先にも同じように設置されており、どちらも年季の入った佇まいをしています。
もともとは道路とゲートは同じ幅で、その後に道路が拡幅されたため今のポツンとした姿になったのでは、と道マニアは推測。線路下の道路が高さ・幅ともに狭いことを注意喚起するため、ゲートは場所を変えず重要な役割を果たしています。
8月6日(火)午後11時56分放送 CBCテレビ「道との遭遇」より