ミキの昴生と亜生がMCを務める、全国の道に特化したバラエティ番組『道との遭遇』。今回は、川が流れていた場所の上にできた“暗渠道（あんきょみち）”をこよなく愛する道マニア歴14年の髙山英男さんと、福岡市にある“暗渠道”を巡ります。

大部分が暗渠化した「菰川」

髙山さんと一緒に旅をするのは、一般の男性。2人は福岡市を訪れ、髙山さんがまだ見たことのない暗渠道探しに挑戦します。

（道マニア・髙山英男さん）
「地図を見て怪しいと思ったところがある。この先の川が消えているので、多分暗渠なんじゃないかと」

南部にそびえる脊振山（せふりさん）など多くの山々から博多湾へたくさんの川が流れているため、福岡市には暗渠がありそうと予測。「川が途切れている所は、暗渠である可能性が高い」と髙山さんは言います。

まずは、中央区にある福岡PayPayドーム近くのエリアへ。博多湾に流れ込む菰川（こもがわ）の河口から、川が途切れている場所まで歩き進みます。

川が途切れる手前の道は半分が暗渠になっており、さらに奥は完全に暗渠になっていることを確認。菰川の上流に向かって暗渠道を探索します。しばらく歩くと、段差のある歩道に遭遇。

（道マニア・髙山英男さん）
「おそらく川の護岸があって、段差が生まれたと思う。ここまで段差が高いのは珍しい」

他にも、道中では「やな橋」と書かれた記念碑や、実際に菰川にかけられていた橋の痕跡なども発見！福岡市によると、菰川は平成16年（2004年）に大部分を暗渠化。地元の方いわく、生活排水によりあまり綺麗な川ではなかったそうです。

水田地帯に張り巡らされていた水路の痕跡

続いて2人は早良区（さわらく）にある、汐入川・油山川・金屑（かなくず）川の合流地点へ。

（道マニア・髙山英男さん）
「油山川と金屑川に挟まれた団地がある場所は、1950年頃の地図を見るとすべて水田地帯。両側に川があって真ん中に田んぼがあるということは、水を引き入れていた水路があったはず」

2人は、油山川と金屑川の合流地点から国道202号までのエリアに絞って、暗渠道を探してみることに。川とつながる水路の痕跡から暗渠道を辿ってみると…

（道マニア・髙山英男さん）
「歩道が二重になっている。こんなところ他にないですよね」

もともとあった歩道の横に、暗渠にして造られた歩道が隣に並走する珍しい構造になっています。他にも、暗渠サインである車止めや、暗渠が崩れないように車両総重量を制限する看板、暗渠を利用した駐輪場など次々と痕跡を発見！

さらに2人は、住宅街を抜ける細い道へ。

（道マニア・髙山英男さん）
「道の脇にあるのは、昔ながらの護岸かも。家が違っても同じ仕様で続いているので、これは昔からあった護岸なんでしょうね」

地元の方に話を聞くと、60年ほど前この地域には水田の他にレンコン畑などがあったそうで、川や水路があった貴重な証言も得られました。

2人は約5㎞の道のりを歩き、バラエティ豊かな水路の痕跡を確認できたところで、暗渠道巡りの旅は終了です。

10月31日（火）午後11時56分放送　CBCテレビ「道との遭遇」より