便利になるはずの道「突然工事が終わってしまった」未完のまま眠る「未成道」&都心部の珍しい「奇道」
ミキの昴生と亜生の2人がMCを務めるバラエティ番組『道との遭遇』。全国の道に特化したVTRをミキが様々な視点で楽しみます。今回はバイクで日本を2周したこともある道マニア歴26年の松村真人さんと、愛知県にある完成していない道“未成道”を巡ります。
トンネルできず、竹やぶで閉ざされた未成道
松村さんと一緒に旅をするのは、ドラァグクイーンのアンジェリカさん。2人は愛知県蒲郡市にある未成道を目指します。
(道マニア・松村真人さん)
「国道23号バイパスの山の区間の工事が難航していて、未成の道がある」
国道23号バイパス(名豊道路)の建設に伴って蒲郡市周辺には様々な道路を建設する予定でしたが、計画が中止された道があると松村さんは言います。
実際に国道23号バイパス蒲郡IC付近へ行ってみると、建設中の橋脚を発見!
(道マニア・松村真人さん)
「これが名古屋から続く国道23号バイパスの終点、蒲郡IC。橋桁ができてようやくつながり始めている」
国土交通省名四国道事務所によると、1960年代から計画されていたこのバイパスは、用地買収の難航など様々な課題をクリアしながら、今では反対側の「豊川為当(ためとう)IC」の建設も進んでいるとのこと。計画から約60年の時を経て、2024年度に全線開通する予定です。
さらに周辺にも眠っている未成道があるそう。蒲郡市三谷町の国道247号から山側へと市道を進み、途切れたガードレールを抜けてさらに進んでみると、山の手前で突然道が途切れてしまいました。
(道マニア・松村真人さん)
「トンネルを造るとなると予算が跳ね上がる。完成すれば便利になるけど、造るのも管理するのも大変なので、トンネル部分の工事が残った状態で終わってしまった」
蒲郡市の道路建設課によると、財政難が原因で約17年間放置されているとのこと。 当初は山の反対側にある大塚町へと繋がるトンネルが造られ、全長約3kmの「豊岡大塚線」が建設される予定でした。
2人はトンネルが造られるはずだった道の反対側も確認してみることに。未舗装の道を300mほど進んだところで現れたのは、竹やぶによって閉ざされた未成道。トンネルは掘られていないものの、周囲には道路を開通させようとしていた名残が見られました。
昔は車道だった歩道!?春日井市の奇道
続いて2人が訪れたのは、愛知県春日井市。
(道マニア・松村真人さん)
「都心部にも計画通りにいかなかった道がある。名二環の下を走る国道302号沿いに、面白い光景が残っている」
松村さんとっておきの“奇道”を目指し、名二環(名古屋第二環状自動車道)を降りて国道302号へ。すると、脇に幅広い歩道を発見!
(道マニア・松村真人さん)
「以前は片側1車線ずつの道路がここにあった」
当初予定されていたバスレーンの建設が進まず、今は歩道になっています。さらにこの付近には、名二環建設のため国道302号の迂回路として造られた道路も。
道路の側面には、歩道をのせるために設置された橋脚や、車両の速度制限標識が残ったままになっていて、改めてこの歩道が車道だったことを感じさせます。
初めて道とじっくり向き合ったアンジェリカさん。「私なりに家の近所を歩いてみようかなっていう気になりました」と道に興味がわいたようでした。
4月11日(火)午後11時56分放送 CBCテレビ「道との遭遇」より