加湿器で肺炎に!?風邪に似た症状「加湿器肺炎」とは?加湿器の正しい使い方、手入れの仕方を解説!
冬になり、空気が乾燥する季節。加湿器を利用する人も多いのでは?しかし、加湿器を適切に手入れしていないと怖いのが「加湿器肺炎」!そこで今回は、専門家の医師に加湿器肺炎の原因や対策を聞きました!
風邪?加湿器肺炎?医師に聞く見分け方のポイント!
「柊みみはなのどクリニック」の内藤孝司院長によると、加湿器肺炎はアレルギー性肺炎の一種。手入れが不十分な加湿器の中に発生したカビや菌が空気中に放出され、それを吸い込むことで、肺や気管支がアレルギー反応を起こします。過去には、大分県の高齢者施設で加湿器肺炎により、90代の男性が死亡したこともありました。
加湿器肺炎で現れる症状は、発熱、せき、息切れ、倦怠感など。重度の場合は、呼吸困難になり入院するケースもあるそうです。症状が似ているため、この季節は、風邪と勘違いする人も多いとのこと。
一般的な風邪との見分け方は、「帰宅するとせきが出る」「風邪薬を飲んでも効かない」など。実際に加湿器肺炎の患者を診断した内藤先生によると、「自宅に帰って加湿器をつけるとせきが悪化する」などの症状があったそうです。医師でも診断が難しく、血液検査、胸部CTなど、さまざまな呼吸器検査を行うとのこと。まずは自分から医師に相談してみるのがオススメです。
加湿器を正しく使って肺炎予防!
大切なのは、加湿器を正しく使用すること。加湿器などを製造、販売する「ダイニチ工業」に、加湿器肺炎の予防法を聞きました!
- 水は毎日替える=タンクに入れた水は、半日経つと雑菌が繁殖しやすくなります。水の継ぎ足しはやめましょう。水を替える際は、きれいな水を少し入れて振り洗いをするのがオススメです。
- 水道水を使う=水道水には消毒のための微量の塩素が含まれているので、ある程度の時間はカビや雑菌の繁殖を抑えることができます。浄水器を通した水、ミネラルウォーターなどは塩素殺菌されていないと考えられるので、水道水に比べてカビや雑菌が増えやすくなります。水道水はそのまま使いましょう。
週に1回、ごみやほこりを掃除=週に1回、柔らかい布で本体のごみやほこりを拭き取りましょう。吸気口は、掃除機などでほこりを吸い取ります。中のトレーは2週間に1回、掃除しましょう。加湿器はスチーム式、超音波式など、さまざまな種類がありますが、手入れの方法は同じ。どの加湿器でも手入れが必要です。
空気が乾燥しインフルエンザも本格的に流行してくる季節。手洗い、うがいと共に、適切な加湿器の使用で予防をしていきましょう!
CBCテレビ「チャント!」11月28日放送より