老化を防止!?世界が注目するビタミンとは?あなたも不足しているかも!?イチから学ぶ“栄養素”の役割
サマリーSummary
ドクター:東海大学 名誉教授 医学博士 石井直明
身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。
メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。
ドクターは東海大学 名誉教授 医学博士 石井直明先生です。
今回のテーマは「〜あなたも不足しているかも!?〜イチから学ぶ“栄養素”の役割」
健康な毎日を送るために欠かせないのが栄養素。厚生労働省が推奨している1日に必要な栄養素は約30種類。しかし、栄養素は「これだけ摂っておけばいい」というものではなく、1つでも不足すると低いレベルに合わせて健康度が下がってしまうのだとか。そこで今回は、病気に負けない身体作りのために「栄養素の役割」を専門医に教えてもらいました。
疲労・メタボの救世主!?「ビタミンB群」
ビタミンB群は、ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンB6・ビタミンB12・ナイアシン・パントテン酸・葉酸・ビオチンと8種類あるそうです。
<疲労回復!ビタミンB群の役割>
先生曰く、ビタミンB群の主な効果は疲労の回復。ビタミンB群は、細胞内で糖質・たんぱく質・脂質を効率良く燃焼させエネルギーを作り出しているそうです。そのため、ビタミンB群が不足すると、エネルギーの製造が滞りがちになり身体機能が低下。疲労に始まり、めまいや食欲不振といった健康被害にもつながってしまうそうです。
<ビタミンB群を含む食材>
うなぎ・ブロッコリー・鶏肉・アボカド・バナナ・納豆など
※摂り過ぎは控え適切な量を摂取しましょう
<脱メタボの救世主!ビタミンB1>
ビタミンB1は、主に糖を材料にしてエネルギーを作り出しているそうです。そのため、不足すると、糖が溜まって脂肪に変化してしまいメタボの原因になる事もあるのだとか。ビタミンB1は、他のビタミンB群と比べると不足しがちなので、意識して摂摂取する事が大切だそうです。
<ビタミンB1を含む食材>
豚肉・玄米・大豆・かつお節・アーモンドなど
※摂り過ぎは控え適切な量を摂取しましょう
<ビタミンB1を賢く摂取する方法>
先生によると、ニンニクに含まれるアリシンには、ビタミンB1の吸収を促進してくれる働きがあるのだとか。そのため、豚の生姜焼きなどに入れるとよりメタボの予防効果が期待できるそうです。
打ち消す力で老化を防止!?「ビタミンC」
<しみ・しわなど肌の悩みに有効!ビタミンCの働き」>
肌に良いイメージのあるビタミンCですが、その理由はコラーゲンと関係があるのだとか。コラーゲンは皮膚や血管、じん帯などの素となるたんぱく質。細胞と細胞の間を繋げる接着剤の様な働きをしています。このコラーゲンを作るのに欠かせないのがビタミンC。不足すると、皮膚の張りがなくなりしみ・しわなどの肌トラブルにつながるだけでなく、コラーゲンが効率良く作られず血管から出血しやすくなってしまうそうです。
<老化を防止する抗酸化作用も!>
体内にできる活性酸素は、本来その強い酸化力で、ウイルスなどを撃退するという大切な働きを担っています。しかし、これが大量発生するとDNAやたんぱく質を傷つけ、細胞の機能低下を招く事に。すると、身体の老化が早まってしまい、動脈硬化や認知症など大病につながるリスクも高まってしまうのだとか。そんな活性酸素から身体を守ってくれるのが、ビタミンCの抗酸化作用。活性酸素を打ち消す働きをしてくれるそうです。
<ストレスでビタミンCが次々消費!?>
先生によると、ビタミンCは日常のちょっとした行動で次々と消費されてしまうそうです。なかでも大敵はストレス。ストレスを感じると、一時的に血流が悪くなり、この流れが元に戻る際に活性酸素が発生。それを除去しようとビタミンCがどんどん消費されていくのだとか。実際、満員電車に乗った学生を調べたところ、乗車してから30分後には血中ビタミンCが90%に減少。1時間後には66%まで減っていたというデータも。他にも、パソコンやスマホなど目を酷使する事でも活性酸素が発生し、ビタミンCが消費されるので注意が必要だそうです。
<ビタミンCを含む食材>
ピーマン、ブロッコリー、ジャガイモ、芽キャベツ、レモンなど
※摂り過ぎは控え適切な量を摂取しましょう
<ビタミンCを賢く摂取する方法>
厚生労働省が推奨する1日に必要なビタミンCの摂取量は100mg。ただし、ビタミンCは水溶性なので、一度に大量に摂ると余分なものは尿と一緒に排泄されてしまうのだとか。そのため、一度に摂取するのではなく、3回に分けて食事に取り入れるなどできる範囲でこまめに摂取すると良いそうです。
<抗酸化作用をアップさせる方法>
先生によると、ビタミンAやビタミンEにも抗酸化作用があるのだとか。そのためビタミンACEを一緒に摂るとより効果が期待できるそうです。
世界が注目!「ビタミンD」
近年世界レベルでビタミンDが注目されており、新たな働きが次々と解明されているそうです。
<カルシウムの運び屋 !ビタミンD>
ビタミンDはカルシウムを骨へと運び、吸収を促進する働きがあり「カルシウムの運び屋」と呼ばれているのだとか。そのため、骨が強くなり骨粗しょう症や骨折のリスクの軽減にもつながるそうです。
<他にもある!ビタミンDの健康パワー>
先生によると、ビタミンDには体内にウイルスが侵入した際に免疫細胞を活性化する働きがあるとの事。他にも糖尿病・筋力低下・認知症の予防など数々の健康効果があると言われているそうです。
<ビタミンDを含む食材>
魚類・きのこ類
鮭はビタミンDが豊富な上、手軽に購入できるので特にオススメだそうです。
※摂り過ぎは控え適切な量を摂取しましょう
ミネラルも大切!
カルシウムや亜鉛などの必須ミネラルは、身体を構成し生命活動を維持するために必要な栄養素。ただし、これらは身体で作る事が不可能なので食物から摂る必要があるそうです。
<亜鉛の健康パワー>
先生によると、亜鉛はたんぱく質やDNAの合成をサポートし、免疫力を上げる働きがあるとの事。ただし、過剰摂取すると鉄・銅の吸収を抑えてしまうため適量を摂る事が大切だそうです。
栄養素を正しく理解し健康な身体づくりを
先生によると、必須栄養素のどれか1つが不足するとそれに合わせて健康度が下がってしまうそうです。ただし、摂り過ぎも禁物。そのため、より健康な身体を作るためには栄養素の働きを正しく理解する事が大切なのだとか。また、リコピンやポリフェノールなどの機能性成分は、それだけを摂るのではなく、必須栄養素をしっかり摂った上で摂取する事が大事との事です。
(2023年2月12日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)