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人生を変える「ある筋肉」の秘密

人生を変える「ある筋肉」の秘密

サマリーSummary

ゲスト:高島礼子
ドクター:国士舘大学 スポーツ・システム研究科 教授 医学博士 須藤明治
筋肉量は60歳を超えたあたりから急激に低下する事が分かっています。筋力が低下すると小さな段差でもつまずきやすくなり、骨折をして寝たきりや要介護につながる恐れもあるのだとか。そこで今回は、意外と知らない筋力低下の恐ろしさや今からでも間に合う簡単筋力アップ法などを専門医に教えてもらいました。

身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。
メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。

今回のテーマは「~健康寿命を延ばす命綱!~人生を変える「ある筋肉」の秘密

筋肉量は60歳を超えたあたりから急激に低下する事が分かっています。筋力が低下すると小さな段差でもつまずきやすくなり、骨折をして寝たきりや要介護につながる恐れもあるのだとか。そこで今回は、意外と知らない筋力低下の恐ろしさや今からでも間に合う簡単筋力アップ法などを専門医に教えてもらいました。

運動不足が招く身体への悪影響

先生によると、私たちの身体には、限られた栄養を効率良く使うためにあまり使っていない臓器には栄養の供給を減らす働きがあるのだとか。筋肉も使わないと栄養が届かなくなって筋繊維がどんどん細くなってしまい、最終的には動けなくなってしまう恐れがあるそうです。

<要介護リスクや死亡リスクも上昇!?>
筋力が衰えると小さな段差でもつまずきやすくなり、骨折をしてしまう恐れがあります。さらに、骨折から寝たきりや要介護につながってしまう事も…。実際に加齢により筋肉量や筋力が低下しているサルコペニアの方は、正常な人に比べ要介護になるリスクは男性で1.6倍、女性で1.7倍高くなることが判明。さらに、死亡リスクは男性で2倍、女性で2.3倍高くなる事がわかっているそうです。

<筋肉の質も悪くなる!?>
運動不足を放っておくと、筋肉の中に脂肪が混じってしまい筋肉の質が悪くなってしまうそうです。これを放置していると、脂肪ばかりが蓄積してしまい筋力が低下。筋肉量が減ったのと同じく要介護や寝たきりにつながる可能性があるそうです。

健康寿命の命綱「大腿四頭筋」

先生によると、高齢者が健康に暮らすために重要な筋肉が「大腿四頭筋」。大腿四頭筋とは、太ももの表側にある4種類の筋肉の総称で、この筋肉が衰えるとつまずきやすくなるだけでなく、ひざの安定性が悪くなってひざを痛めやすくなるなど、生活の質が大きく低下してしまう恐れがあるそうです。

<あなたは大丈夫!?大腿四頭筋の衰えをチェック>
下記ができない場合は、大腿四頭筋が衰えている可能性があるそうです。
▼高さ40cm程度の台に座る
▼片脚で立ち上がり3秒静止する
▼左右両方行う
※高齢の方や片脚でできない方は両脚で行なってみてください。

≪注意点≫
・人がいるところで行う
・転倒しないように掴まれるものがある場所で行う
・痛みがある場合など無理をしない
ケガをしないように十分注意して行なってください

高齢者の筋肉はより衰えやすい!?

通常筋肉は、成長ホルモンなどの影響を受けて大きくなります。ところが、高齢になると成長ホルモンの分泌が減ってしまうため、筋肉が衰えてしまうのだとか。下半身は元々の筋肉量が多いため、全体的に減少する量が多くなってしまう傾向にあります。特に大腿四頭筋はその傾向が顕著で、意識して鍛えないと筋力がどんどん低下してしまうそうです。

<20代と比較した70代の筋肉量推移>
・上腕二頭筋 -13%
・上腕三頭筋 -24%
・大腿四頭筋 -39%
・前脛骨筋 -28%
・下腿三頭筋 -33%

新事実!筋肉から分泌される「マイオカイン」の健康パワー

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

先生によると、運動をすると筋肉から「マイオカイン」というホルモンが分泌されている事が最近分かったのだとか。「マイオカイン」とは、筋肉が収縮する事で分泌されるホルモンの総称で、大腸がんや認知症、動脈硬化の予防など、さまざまな効果が分かってきているそうです。

<代表的なマイオカインの働き>
・糖や脂肪代謝を促し肥満や糖尿病を予防
・肝臓で脂肪を分解し脂肪肝を改善
・大腸がんの予防
・筋肥大の促進 認知症の予防
・脳の神経細胞を育生
・認知症の予防

<マイオカインを分泌するための運動量は?>
マイオカインは軽いストレッチでも分泌されるそうです。筋肉が増えると分泌量も上がるので、大腿四頭筋のような大きな筋肉を動かす方が分泌量も多いのだとか。20~30分程度の運動を週3回以上行うと良いそうです。

ドクターオススメ!お風呂でできる簡単筋力UPトレーニング

大腿四頭筋を鍛えるのに最適なお風呂でできる簡単トレーニング法を先生に教えてもらいました。お風呂は毎日入るので習慣化しやすく、水の浮力によって筋トレの辛さが軽減するのでオススメなのだとか。また、太ももは身体の中で一番大きな筋肉なのでこの筋肉を動かす事でマイオカインの分泌が増える事も期待できるそうです。なお、エクササイズを行う際は水分を補給し、湯船で滑らないよう十分注意してください。

<エクササイズ(1)もも裏伸ばし>
最初にこのエクササイズを行う事で、太ももの表と裏の筋肉のバランスが良くなりこの後行うエクササイズの効果がアップするそうです。 
▼両足をそろえてひざを伸ばす
▼息を吐きながら前屈する
▼片脚のつま先に手を触れるようにそのまま8秒キープ
▼前屈を戻して息を整える
▼反対側も同じく8秒間キープ

<エクササイズ(2)脚グルグル>
大腿四頭筋とともにインナーマッスルを鍛える効果が期待できます。このエクササイズを行う事で大腿四頭筋の左右のバランスが良くなり、スムーズに脚が上がるようになるそうです。転倒リスクも軽減できるそうなのでぜひ続けてみて下さい。
▼片脚で円を描くように内回し5回 外回し5回
▼1日1~3セット行う
▼反対側も同様に行う
※身体を支えられない場合は浴槽のフチを掴んで行う

<エクササイズ(3)脚ばさみ>
普段なかなか鍛えにくい脚の内側の筋肉を意識しながら行いましょう。腹筋のトレーニングにもなるので、お腹が気になる方にもオススメだそうです。
▼両脚を浮かせて息を吸いながら6秒かけて開く
▼息を吐きながら6秒かけて閉じる
▼上記を10~15回行う
※身体を支えられない場合は浴槽のフチを掴んで行う

<エクササイズ(4)脚で振り子>
▼脚をつま先まで伸ばし 身体の軸がぶれないよう両手で支える
▼片脚を浮かせ 外に10~15cm 内に10~15cm水平に動かす
▼これを1として左右8回 1日1~3セット行う
※身体を支えられない場合は浴槽のフチを掴んで行う

<筋肉は何歳からでも増やす事が可能!>
先生によると、筋肉は何歳からでも鍛えれば増やす事ができるとの事。お風呂トレーニングでは物足りなくなった場合は、回数を増やしたり同じエクササイズを部屋で椅子に座って行なったりすると運動負荷を上げる事ができるそうです。

(2022年9月25日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)

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