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タイプ別!“高血圧”攻略法

タイプ別!“高血圧”攻略法

サマリーSummary

ゲンキスチューデント:藤井サチ
ゲンキリサーチャー:U字工事
ドクター:東京女子医科大学 高血圧・内分泌内科教授 医学博士 市原淳弘
今や成人の2人に1人がかかっているともいわれる「高血圧」。自覚症状がほとんどないため、放置している人が多いのだとか。さらに、高血圧対策には減塩が大事ですが、挫折してしまう人も多いといいます。そこで今回は、高血圧について徹底リサーチ!高血圧のタイプを見極める方法と我慢いらずの対策法を専門医に教えてもらいました。

高血圧について

高血圧は、サイレントキラーと呼ばれ自覚症状に乏しいのが特徴です。日本の高血圧患者約4300万人のうち、約半数の2000万人が高血圧を放置しているといわれているそうです。

・血圧の目安
正常ゾーン 120mmHg以下/79mmHg以下
要注意ゾーン 130~139mmHg/80~89mmHg
危険!!ゾーン 140mmHg以上/90mmHg以上

・高血圧を放置するリスクは?
そもそも血圧とは、心臓から送り出される血液が血管の壁に与える圧力の事。その圧力が増す(高血圧)と血管を傷つけ、身体を内側から蝕んでいきます。すると、脳卒中・心筋梗塞・腎臓病・骨粗しょう症など、命や寝たきりにつながるような病気を引き起こしてしまいます。さらに、記憶や学習・ひらめきなどを司る脳の海馬の神経回路が約20%消失するともいわれているのだとか。そのため、仕事や日常生活の能率が低下し、やる気などの意欲低下にもつながってしまうそうです。

高血圧のタイプ①「血管パンパン型」

先生によると、高血圧は大きく2つのタイプに分かれるといいます。そのうちの1つが「血管パンパン型」です。血管パンパン型とは、血液が増えて血管の壁にかかる圧力が上昇して血圧が上がるタイプの事をいいます。

<原因>
血管パンパン型の原因は、主に塩分の摂り過ぎ。塩分を摂り過ぎて血液中の塩分濃度が高まると、それを薄めようと水分を取り込みます。すると、血液量が増し血管がパンパンになってしまうそうです。例えば、お店や種類で異なりますがラーメン1杯の塩分量は5~10g。8g以上だと血液量が約1Lも増えてしまうのだとか。ちなみに、食塩の摂取目標値は、成人男性が7.5g未満、成人女性は6.5g未満といわれています。

~塩分を摂ると幸せを感じる!?~
先生によると、人は塩分を摂る事で脳の中で幸せを感じるといいます。そのため、無意識のうちに塩分を摂ったり、濃い味付けのものを好んで摂ったりしやすいのだとか。また、加工食品は塩分が多めなので、気をつけているつもりでも塩分を多く摂取している事があるそうです。

高血圧タイプ②「血管ギュウギュウ型」

血管ギュウギュウ型とは、血管が縮む事によって血液の流れが速まり、血管の壁に圧力がかかって血圧が上がるタイプの事をいいます。

<原因>
・自律神経の乱れ
猫背など姿勢が悪い人は、肺や横隔膜が圧迫され呼吸が浅くなります。すると、脳が酸素不足になり自律神経の交感神経が優位になって血管を収縮させてしまうそうです。また、ストレスや気温が低くなる事でも交感神経が優位に働き、血管が縮んで血圧が上がります。特に冬は家の中でも寒い場所が多く、血圧が乱高下しやすいので注意が必要です。
・加齢による動脈硬化
・運動不足

~ストレスはミックス型高血圧の原因に!?~
ストレスを感じると、コルチゾールという抗ストレスホルモンが多く分泌されます。このコルチゾールには身体に塩を溜める性質があるので、塩分が原因の「血管パンパン型」と自律神経の乱れによる「血管ギュウギュウ型」をミックスした高血圧になってしまうそうです。

タイプ別“高血圧"攻略法!「血管パンパン型」

血圧を下げるには減塩が基本ですが、減塩を続けるのは大変で挫折しやすいのだとか。そこで先生がオススメするのは “塩出し力"を高めて摂った塩分を出す方法。カリウムを含む食材には、食塩に含まれるナトリウムの排泄を促し、血圧を下げる効果が期待できるそうです。(※腎臓を患っている方や腎臓の薬を服用している方は医師の処方に従ってください)

<カリウムを多く含む食材>
・果物(キウイ、バナナ、アボカドなど)
・野菜(小松菜、ほうれん草など)
・海藻類(昆布、ヒジキなど)
上記の食材の中でも、先生がオススメするのはバナナ。中程度のバナナ1本に含まれるカリウムは約400mgで、フルーツの中でもトップクラス。実際に、バナナを4週間摂ると血圧が平均で7~8mmHg下がったという報告もあるそうです。

<ドクターオススメ対策法!「バナナで塩出し力をUP」>
先生オススメの対策法は、夕食後にバナナを1本食べる事。夕方以降に食べる事で塩出し力がより高まるのだとか。バナナのスジにもカリウムがたくさん含まれているのでスジごと食べるのがオススメです。ただし、バナナは糖質が少し高めなので気になる方はほうれん草や小松菜がオススメとの事。カリウムは水に溶けやすいので、電子レンジを使って加熱すると良いそうです。

タイプ別“高血圧"攻略法!「血管ギュウギュウ型」

血管ギュウギュウ型は、血管がギュッと縮こまって硬くなっている状態。これはいわば、血管のクセなのだとか。そのクセを直してくれるのが、血管をしなやかにする作用を持つガス「NO(一酸化窒素)」です。血管には、血液と直接触れ合っている血管内皮という細胞の層があり、NOはそこから分泌されています。NOを出すコツは、血流をよくする事。先生オススメの方法をご紹介します。

<ドクターオススメ対策法!「1分間で高めの血圧をリセット」>
▼その場で1分間正座する
▼立ち上がり30秒間軽く足踏みする
▼1日にできる範囲で行う1日1回でもOK
≪ポイント≫
正座で溜まった血液が勢い良く流れる事で、血管の内側が刺激されてNOがたくさん出るようになります。足がしびれる場合やふらつく場合は、イスなどにつかまって行ってください。毎日続ける事が大切だそうです。

<足の調子が心配な方はこちらがオススメ!>
膝など足の調子が心配な方は、下記の方法をお試しください。繰り返す事で同様の効果が期待できるそうです。毎日続けて健康な血圧を目指しましょう。
▼丸めたタオルを片手で握り2分間キープ
▼手を緩めて1分間休憩
▼上記を繰り返す

~運動は楽な服装で行うのがオススメ~
先生曰く、運動はNOを増やすのにオススメの習慣。ただし、スパッツやデニムなど、動きづらい服装で行うと血圧の上昇につながりやすいのだとか。そのため、ジャージなど身体を締め付けない服装を心がける事が大切だそうです。

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