竜キャンプ球場の外野フェンス全面改修、地元の北谷町から優勝へのエール
ドラゴンズ1軍のキャンプ地、沖縄県北谷町の球場「Agreスタジアム北谷」へ着いて、真っ先に見に行ったのは、外野フェンスだった。今回、新しく生まれ変わったからだ。
外野フェンスに選手が激突

きっかけは1年前、2025年(令和7年)の春季キャンプだった。北海道日本ハムファイターズとの練習試合で、フライを追いかけたドラゴンズの樋口正修選手が、レフトのフェンスに激突した。樋口選手はそのまま担架に乗せられ、救急車で病院に搬送された。幸い診断は打撲で済んだものの、ここで言葉を発したのが、相手の指揮官である新庄剛志監督だった。
新庄監督の厳しい指摘
現役時代は外野手として、ゴールデングラブ賞を10度も取った新庄監督は、訪れた球場の外野フェンスのラバーをチェックすると言う。北谷の球場について、そのフェンスの硬さは、スピードを上げてぶつかると「コンクリート並み」と指摘した上で、こう発言したのだった。「ドラゴンズはお金をかけてでも直さないといけない」。
北谷町が予算をかけて全面改修

早速動いたのは、地元の北谷町だった。ドラゴンズの井上一樹監督からも要望が出されたこともあって、その動きは迅速だった。8月14日から12月19日まで5か月間をかけて、フェンスを全面的に改修した。かかった予算は9,600万円余り。張り替えた新しいフェンスには、厚みのあるウレタン素材を使用した。筆者も実際に指で押さえてみたが、極端な柔らかさはないものの、ソフトな弾力性があって、衝撃に対しては十分に効果を発揮すると実感した。色もこれまでの緑色から“ドラゴンズブルー”に替わった。

星野監督から31年目の縁

ドラゴンズが、北谷町でキャンプを始めたのは1996年(平成8年)、星野仙一監督の監督2期目の時だった。以来、“ドラゴンズタウン”として31年目の春季キャンプを迎えた。今も、北谷町役場の町長室には、星野監督が大きく「夢」と書いた色紙が飾られている。キャンプ期間中、ドラゴンズのユニホーム姿で業務に当たる職員の姿は、すっかりお馴染みである。
ドラゴンズを応援し続ける町

外野フェンスの全面改修を担当した土木課では、
「今回の改修によって、利用される方々がより安心で安全に、より使いやすくなる球場になってくれればいいと思います」
と語っている。
その筆頭に位置づけられるのが、ドラゴンズであることは言うまでもない。ドラゴンズは、本拠地の名古屋市、そして東海地方だけでなく、こうして沖縄の“地元”からも支えられて、プレーできるのである。
2026年(令和8年)の今年、球団創設90周年の記念イヤーを迎えたドラゴンズ。キャンプ地からの熱いエールに応えるためにも、15年ぶりとなるペナントを勝ち取って、北谷町でも優勝パレードを実現してほしいと願ってやまない。
【CBCマガジン専属ライター・北辻利寿】
※中日ドラゴンズ検定1級公式認定者の筆者が“ファン目線”で執筆するドラゴンズ論説です。著書に『愛しのドラゴンズ!ファンとして歩んだ半世紀』『竜の逆襲 愛しのドラゴンズ!2』(ともに、ゆいぽおと刊)『屈辱と萌芽 立浪和義の143試合』(東京ニュース通信社刊)ほか。











