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金丸の先発が誇らしい!侍ジャパンの韓国戦に竜党も熱烈応援

金丸の先発が誇らしい!侍ジャパンの韓国戦に竜党も熱烈応援
金丸夢斗投手(C)CBCテレビ

日の丸と共に輝くドラゴンズブルー。大袈裟な表現だが、野球日本代表“侍ジャパン”のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に向けた韓国代表戦を楽しんだ。何と言っても、4人の竜戦士が登場したからだ。(敬称略)

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金丸夢斗が先発マウンド

井端弘和監督によって、2025年(令和7年)11月16日の第2戦、先発投手に指名されたのは金丸夢斗だった。対戦に向けた強化合宿中には「中継ぎでの起用」という情報もあったが、その投球が好調だったことから、ルーキーながら侍ジャパンの真っ新なマウンドに立つことになった22歳。大学時代にも代表戦を経験しているが、ドラゴンズファンとしても、とても誇らしい気持ちだった。大きく振りかぶる美しい投球フォームが、日本代表ユニホームに映える。

存在感を見せた60球

金丸の球威は上々で、変化球のコントロールも良かった。マウンドさばきも落ち着いたものだった。初回はランナーを出しながらも三振で切り抜け、2回は三者凡退。しかし、3回裏に強打の韓国打線につかまり、3点を奪われた。狭いストライクゾーンに、金丸の生命線とも言える際どい球が「ボール」と判定されることも多かった印象だ。しかし、金丸が投げた60球は、十分に評価に値するものだったはずだ。

松山も圧巻の迫力投球

松山晋也投手(C)CBCテレビ

金丸の後、ひとりをはさんでリリーフ登板したのは“竜の守護神”松山晋也だった。クローザーではなく中継ぎだったが、シーズンさながらの打者を圧倒する投球だった。1イニングを無失点に抑え、十分に存在感をアピールした。リードした7回から登板した高橋宏斗(※「高」は「はしごだか」)は、コントロールに苦しんだ印象だ。球も浮きがちだった。2回を投げて2失点は、本人も納得いかないだろう。前日に「1番・センター」で出場したものの5打数ノーヒットだった岡林勇希共々、悔しさが残る強化試合だった。

初体験のピッチクロック

今回の韓国代表戦では、WBCで採用される新ルールが試された。まずピッチクロックである。米メジャーでは2023年(令和5年)から採用されている。投手は決められた時間内に投球をしなければならず、それによって、ゲーム進行の促進が図られている。走者なしの場合は15秒以内、走者がいる場合は18秒以内、それぞれ投球が必要で、制限時間を超えてしまうと、1ボールが自動的についてしまう。打者にもルールがあり、制限時間の8秒前までに打席に入り、打つ準備をしないと、1ストライクが加算される。

ピッチコムでの情報伝達

もうひとつがピッチコムである。サインを伝達し合う機器で、発信機と受信機がある。発信機には9つのボタンがあり腕に付ける。受信機は帽子の内側に付ける。ピッチャーとキャッチャー、バッテリーの2人が操作することによって、球の種類やコースをやり取りし、けん制などのサインも共有し合う。米メジャーでは、ピッチクロックの1年前に導入された。バッテリー以外にも3人の野手が装着できて、ゲーム中にやり取りする。コミュニケーションの方法も変化したものだ。「あうんの呼吸」という言葉が懐かしい。

代表選手30人の顔ぶれは?

WBC試合球や拡大ベース板なども導入された。ピッチクロックは、テレビ画面にも時刻表示が出るため、観ているこちらがハラハラさせられる初めての経験をした。しかし、金丸はじめ各投手ともに、何とか対応できていたように感じたが、高橋宏斗だけは少し投げづらそうにも見えた。井端監督も試合後に「ある程度は適応できた」と感想を話したが、世界を舞台にして戦うということは、こうした新ルールとも“戦い”そして“味方にする”ことなのだろう。

早いもので、来年3月のWBC開幕まで残り4か月となった。代表選手は30人、今後は大谷翔平を筆頭に、米メジャーで活躍するメンバーの誰が招集されて、日本国内からは誰が選ばれるかに注目が集まる。

今回の韓国戦に出場したドラゴンズ選手4人の中から、ひとりでも多くの竜戦士が選ばれてほしい。あわよくば4人全員?こう願う時は「日の丸よりもドラゴンズブルー」という、何とも身勝手なファン心理が顔をのぞかせ、我ながら苦笑してしまう。
                          
  
【CBCマガジン専属ライター・北辻利寿】

※中日ドラゴンズ検定1級公式認定者の筆者が“ファン目線”で執筆するドラゴンズ論説です。著書に『屈辱と萌芽 立浪和義の143試合』(東京ニュース通信社刊)『愛しのドラゴンズ!ファンとして歩んだ半世紀』『竜の逆襲  愛しのドラゴンズ!2』(ともに、ゆいぽおと刊)ほか。


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