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宏斗と夢斗の揃い踏み!ドラゴンズファン待望の左右エース黄金時代へ

宏斗と夢斗の揃い踏み!ドラゴンズファン待望の左右エース黄金時代へ
金丸夢斗投手(C)CBCテレビ

高橋宏斗(※「高」は「はしごだか」)が自らの誕生日を勝利で祝った。金丸夢斗が待ちに待ったプロ初勝利を飾った。2025年(令和7年)お盆を前にした9連戦、中日ドラゴンズは、23歳と22歳、若き2人の投手が躍動した。(敬称略)

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ドラゴンズの歴史を旅する

名古屋駅のジェイアール名古屋タカシマヤでは、ドラゴンズ「激闘の軌跡展」が開催されている(8月18日まで)。過去9回のリーグ優勝、2回の日本一を中心に、当時の新聞紙面や往年の選手たちのパネル写真、ユニホームやサインボールなどが展示されていて、まもなく90周年を迎える球団史を楽しむことができる。連日、大勢のファンらが詰めかけている中、会場で人気を集めているのが、高橋宏斗の投球をVR動画で体験できるコーナーである。

驚き!宏斗の投球を体験

高橋宏斗(※「高」は「はしごだか」)投手(C)CBCテレビ

筆者も早速VRゴーグルを付けて試してみた。これが予想以上に素晴らしいのだ。目の前に等身大の高橋宏斗が立ち、ストレート、カーブ、そして得意球のスプリット、この3種類のボールを、握り方を紹介した後に投げる。見ている側は、キャッチャーの後ろに立つイメージ、そこにボールが投げ込まれる。すごい迫力で、間近で見る球の伸びとキレに圧倒された。小学生の男の子を伴った家族連れも「すごかった」と感動のひと言。まさに、高橋宏斗という投手の凄みを体感できる。

苦しんだシーズン序盤戦

「どうして勝てないのか?」開幕直後から、筆者までいろいろな人から尋ねられた。その高橋宏斗のことである。2024年(令和6年)シーズンは、12勝4敗、防御率1.38で最優秀防御率のタイトルも取った。一時はホームランを全く打たれない“無双”状態だった。今季は初の開幕投手に指名されたのだが、そこでの黒星から始まり、負け数が先行するシーズン序盤だった。ボールがどうも高めに浮きがちだったし、もちろん相手チームもプロ、徹底的に研究してきているはずだった。しかし、7月16日の甲子園で完封勝利してから、一気に波に乗ったようだ。投球リズムが弾み始めた。続く8月2日のマツダスタジアムでも完封勝ちした。

見事なバースデー勝利

そんな高橋宏斗が、23歳の誕生日当日、8月9日に本拠地バンテリンドームで先発した。
広島東洋カープ相手に、6回まで三塁を踏ませない好投。しかし7回表に1死満塁というピンチを迎えた。ここでギアが上がった。この“ギアを上げる”というのが、一流投手の証しでもある。勝負球のスプリットを使って、見事無失点に抑えた。8回を投げて今季5勝目を手にした。名古屋駅のデパートで体験したVR映像、あのスプリットが脳裏によみがえる。これでプロ30勝目、まだまだ勝ち星を伸ばしてほしい。

同期の金丸もプロ初勝利

「激闘の軌跡展」会場で、最後に展示されていた写真パネルは金丸夢斗だった。高橋宏斗がバースデー勝利を飾った2日前、金丸は待ちに待ったプロ初勝利を挙げた。ホームランも打たれた。ピンチもあった。しかし金丸もギアを上げた。後半の6回から8回まで、阪神タイガースの強力打線を三者凡退に抑えたことは、金丸の実力を証明したと言える。いよいよ金丸にとっても、プロ野球での活躍の幕が上がった。

高橋宏斗と金丸夢斗。金丸は大学からの入団で、プロでの経験は高橋宏斗と4年の開きがあるが、この同期コンビの揃い踏みは、ペナントレース終盤に向けて増えるだろう。2人は13年ぶりクライマックスシリーズ出場への“水先案内人”である。そして、いよいよドラゴンズ黄金時代復活へ、“左右のエース”候補がその先頭に立ったことを実感する。

【CBCマガジン専属ライター・北辻利寿】

※中日ドラゴンズ検定1級公式認定者の筆者が“ファン目線”で執筆するドラゴンズ論説です。著書に『屈辱と萌芽 立浪和義の143試合』(東京ニュース通信社刊)『愛しのドラゴンズ!ファンとして歩んだ半世紀』『竜の逆襲  愛しのドラゴンズ!2』(ともに、ゆいぽおと刊)ほか。

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