投球フォーム改造の髙橋宏斗投手に立浪監督がアドバイス「角度のあるストレートは絶対失ってほしくない」
「とある妄想しがちなファンのドラゴンズ見聞録」
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日午後12時54分から東海エリアで生放送)を見たコラム
待ちに待ったキャンプがようやくスタートした。2月5日放送回(この日は午後3時から放送)のサンドラでは、第1クールの手応えや、キャンプを通しての目標などについて立浪和義監督に現地で直撃!
二遊間争いは?クリーンナップは?
2年目の立浪ドラゴンズのキャンプがようやくスタートした。移籍した選手や、ルーキー、外国人選手など新しいメンバーを迎えたキャンプ第1クール終了時点の、チームの雰囲気はどうなのか?
立浪「雰囲気はいいです。本当にみんな元気にやっていますし、実戦を思ってやってくれているなっていうのがありますね。(去年のキャンプと変えたところは?)実は、キャンプ前日のミーティングで柳裕也選手会長が、『今年は勝つぞ、弱いドラゴンズは終わりにしよう』と選手の前で言ってスタートしたんです。我々が言うよりも、選手がああやって言ってくれたことが非常にありがたいと思いますね」
荒木コーチ曰く、守備が出来上がっている村松開人選手、スピードが持ち味の田中幹也選手、すぐにでも試合に出られる守備と太鼓判の福永裕基選手や、ベテラン涌井秀章投手とバッテリーを組んだ山浅龍之介捕手と、ルーキーたちも一軍キャンプで奮闘している。
また、新戦力として加入したアキーノはシートバッティングで初日は柵越え0本も、2日目には場外弾2本と実力を見せた。
長打といえば、鵜飼航丞選手、福元悠真選手、細川成也選手。この3選手は和田コーチによって、上手に下半身の使い方ができるようテニスラケットを用いた指導を受けた。野球の動きだけで覚えるのではなく、別のやり方で新たな発見が見つかるようなトレーニングとして実践している。
登録名を変更した龍空選手は、去年の経験を活かしつつルーキーとの競争を意識して一生懸命がむしゃらにやっていきたいと意気込む。
石川昂弥選手も怪我の影響でまだ本調子ではないにもかかわらず、柵越え18本と復帰に期待が高まる。
立浪「若い選手が多いですし、特に二遊間を争う選手が一番若いですね。去年からいた選手は、秋に相当練習しましたので、それを各自感じていると思うんですけど、体力であったり、自信には繋がってきていると思いますね。そこを継続して、このキャンプでやってもらいたいなと思いますし。あと、外国人選手も含めて競争するポジションが今年は多いですから、いい意味で刺激をし合ってやってもらいたいなと思っています」
二遊間には、何を一番に求めるのか?
立浪「セカンドであれば、守備ですよね。村松、田中っていう2人の選手はもうかなりプロレベルでいけているとは思うんですけど、上手いからこそ基本の反復練習をすればさらに、十分守りの方もいけるのかなとは思っています」
川上氏が挙げた、3番高橋周平選手、4番ビシエド選手、5番大島選手というクリーンナップ案に対しては?
立浪「非常に面白いなと思います笑 クリーンナップで現状1人これといった選手が決まっていないんですけど、1つポイントになるのが高橋周平。この選手がやってもらわないと打線が繋がらないし機能もしないので、そこが1番ポイントかなと思いますね。ホームランは正直20本とか30本とかいう期待はしてないんですけど、ここというところで勝負強いバッティングというのは期待していますね。」
先発ローテーションは?開幕投手は?
キャンプ初日、誰よりも早く球場入りした髙橋宏斗投手はオフにバファローズの山本由伸投手から教わった槍投げトレーニングを実践すると、WBCの公式球交えて投球。真っ直ぐの出力を高める新フォームも調整中。大野雄大投手、柳裕也投手も実戦を想定して50球以上投げ込んだ。小笠原も開幕投手を目指して抜かりない調整。ベテラン涌井投手も、開幕ローテーション入りを目指すと意気込んだ。
初日から主力メンバーがブルペン入りした投手陣について、第1クールはどうだったのか?
立浪「順調にはきているなというのは思いますし、特に涌井なんて非常に順調に調整してくれているなと思いますね。期待が持てるようなブルペンを感じさせてくれている。」
川上氏は先発ローテーション予想として、大野投手、柳投手、涌井投手、髙橋投手、小笠原投手を確定とし、6番手の候補として松葉投手、仲地投手、根尾投手、鈴木投手を挙げた。先発ローテーションに対する考えは?
立浪「まさに言われたように、5人あたりはほとんど決まっていると思うんですけどね。6番手がね。あとは当然怪我があったり好不調もありますしね。去年先発いなくなった時期がありますから。今のところは沢山いるんですけどね」
仲地投手、根尾投手の存在はどのように考えているのか?
立浪「仲地は実際見ていないのでなんとも言えないんですけど、川上さんから見てどうですか?」
川上「投球フォームも無駄がないなという感じで、僕が見たときはストレートだけだったんですけど、ストレートも高めにきた時はすごいスピンが効いていたので、そこに変化球が入ってくるとローテーションにも後々…」
立浪「後々ですか?ピッチャーの方が見たときに、これいけるという感覚的でみると“後々”という感じですかね?」
根尾投手はどうなのか?
立浪「いま正直、コントロールがなかなかつかなくて苦労はしているんですけど、これを克服していかないとドラゴンズ先発の枠は相当厳しいですし沢山いますからね。焦らずにやってもらいたいですよね。(一軍に呼ぶ条件は?)去年非常に良いものは出してくれたんですけど、真っ直ぐもスピードもありますし。あとはいつでも困ったときに(ストライクが)取れる変化球であったり、そういったことが備わってこれば当然チャンスは与えていきたいと思います」
髙橋宏斗投手の投球フォーム改造にも言及
去年素晴らしい活躍をした髙橋宏投手はどうか?
立浪「バファローズの山本投手と自主トレをして、もちろん沢山良いことを吸収したいというのは分かるんですけど、ちょっとフォームを真似したところがあって初日、2日目と見たときにびっくりした。もう1回良いところは残しながら、自分の中で調整していこうという話はしました。(2月5日時点でフォームはほぼ元の形に戻っていたがどう見たか?)今日見てこれなら大丈夫かなと思ったんですけど、彼の良いところは角度のある真っ直ぐですから絶対失ってほしくないなと思いますね」
開幕投手は決まっているのか?
立浪:「いや、まだね本当に迷っているところもあるんですけど。ただ、1年間軸となってくれる投手。次のカードを見据えたこともありますけど、まず1年間ローテーションで中心となってくれる投手を今年は開幕投手に選びたいと思っています」
新たな怪我人やアクシデントもなく順調にスタートしたキャンプ。信頼できる先発陣はもとより、二遊間のポジション争いが期待されるルーキーたちもしっかり立浪監督の期待に応えるような守備力を発揮している。
今回の番組の質問で、立浪監督が各選手に求めている要素は極めてシンプルだと分かる。チームに必要な部分を埋めていける選手だけが生き残る、そんなキャンプになるだろう。戦力を大幅に入れ替え、まだ成長の時期とも言えるが、柳投手が宣言したように強いドラゴンズに進化してほしい。
澤村桃