「とある妄想しがちなファンのドラゴンズ見聞録」
ＣＢＣテレビ「サンデードラゴンズ」（毎週日曜日午後１２時５４分から東海エリアで生放送）を見たコラム

11月27日放送回のサンドラでは、京田陽太選手、阿部寿樹選手がトレードで抜け、ますます重要度の増した二遊間のレギュラー争いをすることとなる村松開人選手と福永裕基選手の、プロ入りに至るまでと現在の2選手に10の質問で紐解く。それでは早速振り返る。

新・二遊間の筆頭候補！ドラフト2位の村松開人選手に10の質問

明治大学の主将としてチームを春秋連覇に導き、ドラゴンズにドラフト2位で指名された村松選手。「スピード感を活かした守備や走塁、ミート力を活かした打撃や選球眼にも自信がある」と自ら語るリードオフマンだ。

生い立ちは、静岡県牧之原市出身で、3歳上の兄の影響で野球を始めた。静岡高校では2年連続でセンバツ出場してプロ注目の選手となった。しかし、高校3年時に足首を骨折し夏の大会に出られず、大学進学を決めた。

進学した明治大学では、1年からリーグ戦に出場、レギュラーに定着し打率は3割6分以上をマークした。その秘訣はリーグ通算で、189打席で三振9と圧倒的な少なさであり、内野ゴロでも転がして安打にするという俊足を生かしたプレーにあった。今年の2月には右膝の手術もあったが、ケガを好機にしてトレーニングに励み、チームメイトも驚くようなボディメイクに成功した。入学時からは10キロ以上増量したという。その甲斐あって、秋季リーグでは高打率を残して優勝し、日本一に上り詰め、リーグのベストナインに選ばれた。ケガを乗り越えながら掴んだプロの指名について村松選手本人はこう語る。

「秋の一発勝負ということで、まさか上位で指名されるとは思っていなかったので、自分も驚きましたしやってきてよかったなという気持ちです。良くも悪くもいろいろな経験ができればいいと思っているので、（ルーキーイヤーは）プラスになるような一年になればいいかなと思います。」

村松開人選手に10の質問！

1.趣味がある：○
　
「映画鑑賞とサウナです。（心に残っている映画は？）最近見た映画では、トップガンが面白かったです。」

2.好きな芸能人がいる：○

「お笑い芸人の千鳥さんやなかやまきんに君です。」

一発芸をお願いされ全力で「カルピスサワー！！！」となかやまきんに君にちなんだギャグを披露し芸人さんへの愛と、度胸の強さを見せつけていた。

3.ムードメーカーだ：×

4.あだ名がある：○

「マルムシです。苗字（のムラマツ）を反転させて書いたのが、マルムシになるので。」

この難解なあだ名は、透明のシートにムラマツと書いてあったものを、ウラ返して、90度回転させるとマルムシと読めたことからついたようです。

5.動物が好きだ：○

「カワウソですね。」

6.ミート力に自信がある：○

ドラフト6位の田中幹也選手からの質問
「ミート力が持ち味だと思いますが、何か良い練習方法はありますか？」

村松選手の回答
「自分がよくやっている練習で、ボールを見ずに打つ練習があります。」

7.希望の打順がある：○

「やっぱり上位で打ちたいので、1番だったり2番を打ちたいと思います。」

8.対戦したいピッチャーがいる：○

「広島カープの森下暢仁投手です。1年と4年で（明治大学在籍時に）被っています。（初対決の結果は？）センター前ヒットで！」

9.1年目からレギュラーをとる：○

10.獲りたいタイトルがある：○

堂々とした一発ギャグもさることながら、しっかり自身のアピールポイントを絞って主張していく姿が頼もしい村松選手。2度の怪我を乗り越えながらも、身体作りに力を入れているのもプロ入りして長いシーズンを戦っていく上で重要な要素となる。技術面で言えば、三振が恐ろしく少ないのが魅力的な選手。プロでもしっかりその能力を活かして出塁してチャンスメイクしてくれることに期待がかかる。

「ドラフト最終指名の26歳がどれだけ活躍できるのか、這い上がりたい！」福永裕基選手の原点

「正直無理かなって、選択終了の球団も多く出てて。選ばれた瞬間、鳥肌が立って震えました。」と語るのは、支配下ドラフト最終指名となった福永選手。広角に長打を放つ打撃と軽快なセカンドの守備が魅力の26歳オールドルーキーだ。

悔しいことが原点だという福永選手の野球人生は、7歳の頃に始まった。その後中学時代は軟式のクラブチームを経て、強豪天理高校へ進学。しかし、高校最後の夏の決勝戦で5打数ノーヒットで甲子園出場を逃してしまった。そして進学した専修大学では二部リーグに降格し、結果を残すことはできず社会人野球の名門、日本新薬へ入社した。一年目からレギュラーになり、ドラフトも期待されたが2度の指名漏れを経験した。

「諦めた方がいいのかという葛藤はありました。悔しい気持ちがすごくあって、絶対に見返してやりたいなって思った。」

そんな中で、宮本慎也臨時コーチとの出会いがあった。

「宮本さんに出会ってなかったら知れなかったこともたくさんあると思うので、自分ではわからないような、客観的に見たところを宮本さんはアドバイスしてくださるので頼りにさせてもらってます。」

そうした指導を経て、3打数連続ホームランを記録するなど目立った活躍によりプロへの切符を掴み取った。

「常に成長するためにどうしたらいいのかを考えてて、現状維持というのがすごく嫌なのでどうやったらもっと打てるのかというのは研究したり、人に聞いたり考えてやるのを積み重ねた結果かなと思います。ドラフト最終指名の26歳がどれだけ活躍できるのか。そこから活躍したらかっこいいと思うので、這い上がりたいなと思います。」

福永裕基選手に10+αの質問！

プロ指名に至るまで様々な経験や苦労を経てきた福永選手に10の質問で迫る前に、ドラフト5位指名の濱将乃介選手からの質問です。

「日本新薬では普段、薬を作られているんですか？気になりましたので聞きました！」

濱選手の天然キャラ全開のピュアすぎる質問に、福永選手は少し困惑しながらも笑顔でこう答えました。

「野球が本職なので、部署に行った際には事務作業とかをします。プロテインを作る部署に一応います。少しだけ関わらせていただいてます。」

それでは、本編の10の質問です。

1.食にこだわりがある：×

2.趣味がある：○

「キャンプが好きで、オートキャンプとか自然の山とか琵琶湖とかよく行きます。」

3.記憶力がいい方だ：○

野球選手の名前をよく知っており、会社では歩く野球図鑑とよく言われている福永選手。そこでサンドラ特製クイズでドラゴンズ助っ人外国人選手三人を出題したところ、ライデル・マルティネス投手とロドリゲス投手はジャリエルを『ジャンセン』と答えてしまったものの大枠で正解。アリエル・マルティネス選手は、獲得が決まったアルモンテ選手と答えてしまうミス。野球図鑑と呼ばれる福永選手でも外国人選手の名前は難しかったのでしょう。

4.ドラゴンズで話したい選手がいる：○

「大野雄大選手。京都出身の方でもあり、沢村賞取られた方でもあるんでいろんな話を聞けたらなと思います。」

5.あだ名がある：○

「福ちゃんとか呼ばれることが多いです。」

川上憲伸氏から福ちゃんは福田永将選手がいるので『ふっくん』はどうか？との提案に福永選手はでは『ふっくん』でお願いしますと即答。柔軟性と寛容さを発揮していました。

6.憧れの選手がいる：○

「千葉ロッテマリーンズの中村奨吾選手です。天理高校の先輩でセカンドということで憧れています。」

7.希望の打順がある：×

8.負けず嫌いだ：○

9.一年目からレギュラーをとる：○

10.獲りたいタイトルがある：○

「走攻守全てで、アピールすることが自分の持ち味だと思ってるんで、その全てで貢献したいと思ってます。（一年目の目標は？）ずばり新人王です。」

2度の指名漏れで味わった悔しい思いをようやくプロに入って晴らすことができるという、覚悟を感じる福永選手。その言葉から、一年目から全力で挑む意気込みが伝わってくる。年齢的にも、経験的にもすぐに勝負を賭ける勢いだと思うが力まずに、宮本氏にも太鼓判を押されている長打力や安定感のある守備力をプロで一層磨き上げて活躍してくれることが楽しみだ。

澤村桃