「ショートで勝負をしたい」― 立浪竜ドラフト5位・濱将乃介が渦中の定位置獲りに参戦表明
【サンドラを観られなかった全国のドラ友と共有したい番組のコト】
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日12時54分から東海エリアで生放送)をみたコラム
このコラム(?)は「サンドラ」を観られなかった全国のドラ友に話したい! との思いから番組の内容を綴る、竜党のみなさんに向けた、竜党による、竜党のためのコラム(?)である。
11月20日の放送回はドラゴンズのドラフト5位指名・濱将乃介選手がサンドラ生出演。今回のドラフトで独立リーグから唯一の支配下指名を掴み取った濱将乃介選手の魅力とは?悲願のプロ入りを果たすまでのサクセスストーリーに触れながら、サンドラで語ったプロでの意気込みを紹介したい。
独立リーグで芽生えたプロ意識
「身体能力は高いと思います」―。そう自負する濱将乃介選手は、走攻守三拍子そろった右投げ左打ちの内野手。広角に長打が打てる打撃力と50メートル5秒9を誇る俊足に加え、遠投は125メートルの強肩を武器とする。独立リーグからただひとり支配下でドラフト指名を受けた、独立リーグナンバーワンの内野手だ。大阪府出身の濱選手は5歳のときに父親の影響で野球を始めた。中学時代にはピッチャーとして右でも左でも投げられることから、スーパー中学生と注目を集め脚光を浴びていた。
濱選手:プロ野球選手を意識し始めた時期?野球を始めた時からです。
高校は山梨県の名門・東海大甲府高に進学すると、3年生で野手に転向した。甲子園出場はなかったものの、夏の県大会で打率5割を記録。高校からプロ入りを熱望したが指名はなかった。その悔しさを胸に独立リーグに進んだ理由は、活躍すれば翌年からドラフト指名を受けられるため。福井ネクサスエレファンツでNPBを目指すことで濱選手の意識が変わった。
濱選手:野球に対する考え方が変わりました。ナメていたんですよ。高校生とか中学生の時は野球を。独立リーグに入って、やっぱり厳しい世界だなと思って。プロへ行くにはもっとやらないといけないと思って頑張りました。
もともと持っていた高い身体能力を生かすためトレーニングに打ち込むと、体重が5キロ増えたことでパワーアップに成功し、打撃に磨きがかかった。
濱選手:打球の飛距離も変わりました。ケガをしない体作りを目標にやっています。
練習後の自宅では試合の映像を見返してフォームをチェック。気になることがあれば家の外に出てバットを振った。
濱選手:ボールを打つのも大事ですけど素振りで修正するんです。バッティングが悪くなると。夜、布団に入って寝ようと思ってもバッティングのことを考えてしまって、寝かけていたのに素振りをしに行く時もあります。
四六時中、野球に没頭する努力は結果になって表れた。打率は年々向上し、ことしは自身初の3割超え(3割1分5厘)をはたした。成績のなかでとくに目を引くのは盗塁と四球の数。盗塁は昨年の12から37に、四球は18から43へと大幅に増加。その背景には、たしかな意識改革が存在した。
「四球はヒットと同価値」―。最高のリードオフマンに
濱選手:(以前までは)多少ボールでも打てると思ったら打っていたんですけど、四球もヒットと一緒という考え方にして、ボール球を振らない事を意識して打席に入ったら、四球が増えました。盗塁は磨いてやってきました。マンツーマンでずっと教えてもらった。スタートの切り方、構え、スライディング、全部教えてもらいました。チームのリードオフマンとして、自分が塁に出て走って得点につなげられるように意識していました。
日本海オセアンリーグの盗塁王とベストナイン、そして年間MVPも受賞。こうして念願のNPB入りの夢をはたした。
濱選手:1年目は死ぬ気でレギュラーを獲りにいきます。1軍で試合に出て、活躍をして球界を代表するような選手になりたいと思います。
濱将乃介選手はどんな人?
この章では濱選手をよく知るチームメイトが濱選手を紹介。あるチームメイトは「オンとオフのきりかえがしっかりしているイメージがあります」としっかり者の一面を明かせば、別のチームメイトは「基本的にずっと明るい」と陽気な性格であるとも。「結構、かまちょ(かまってちょうだい)なところがある。意外と寂しがり屋なのかなと思います」と人懐っこいキャラクター像が浮かんできた。はたして本当の濱選手はどんな人物なのか―。
次の章では、濱選手をもっと知るための「10の質問」に答えた回答から、キャラクター像を探るとしよう。
濱将乃介選手に10の質問
(1)趣味がある→「○」
濱選手:休みの日は家で寝ることもあるんですけど、福井県は海が綺麗なのでモリで魚を突いていたりしました。釣りではない? 釣りは待つのが苦手でじっとしていられないので、モリで魚を突いていましたね。突いた魚の種類? 魚に詳しくないので、なにを突いたのか分かってないです(笑)。 突いた魚は食べるのか? ボク、魚食べられないんです。
(2)あだ名がある→「○」
濱選手:チームメイトからは“ショウノスケ”とか“ショウちゃん”と呼ばれています。
(3)座右の銘がある→「○」
濱選手:『笑顔』です。
(4)今 欲しいものがある→「○」
濱選手:たくさんのファンがほしいです。
(5)女の子にモテるほうだ→「×」
このテーマについてはチームメイトから「ファンの方は女性の方が圧倒的に多かった」、「モテると思いますよ。本人の口から聞くとモテると思います」といった証言が寄せられた。真相は・・・
濱選手:本当はモテる? いや、モテないですけど・・・やっぱりモテたいですよね、もっと(笑)。好きな芸能人? 沢尻エリカさんです。綺麗系が好き? そうですね。
(6)肩の強さは誰にも負けない→「○」
肩の強さをあらわすエピソードとして、ことしの日本海オセアンリーグ・オールスターで投手としてマウンドに上がり球速149キロを計測。内外野をこなせるユーティリティープレーヤーとしても魅力ではあるが、ドラゴンズ球団から求められていることについて次のように明かした。
濱選手:内野手で頑張ってくれということですね。奪いたいポジション? ショートで勝負をしたいです!
(7)負けたくないライバルがいる→「○」
濱選手:中学時代のチームメイトの藤原恭大選手(マリーンズ)、小園海斗選手(カープ)、松尾大河選手(ベイスターズ)、野村大樹選手(ホークス)ですね。2年の頃にチームを変わった? そうですね、大阪福島シニアに変わって増田陸選手(ジャイアンツ)や野村選手と一緒にやらせてもらっていたので、負けたくないですね!
(8)憧れの選手がいる→「○」
濱選手:糸井嘉男選手です。やっぱり走攻守が揃ってとてもすごい選手だと思うので。
(9)獲りたいタイトルがある→「○」
濱選手:ボクがずっと(野球を)教わっていた西村徳文さん(元マリーンズ監督)が獲った首位打者だったり盗塁王は獲りたいと思っています。
(10)将来はメジャーに挑戦したい→「○」
濱選手:(○の札を上げるかどうか迷ったのは)今のままじゃダメだと思うので、活躍をしていつかはメジャーに挑戦できたらと思っています。
竜黄金期のエース吉見一起氏の濱選手評
この日のスタジオ解説者は、竜の黄金期にエースとして活躍した吉見一起さん。内外野をこなせるだけでなく、所属する独立リーグのオールスターで投手としての能力も披露した濱選手の印象や将来性、またひとりの元メジャーリーガーと重ね合わせた評論を次のように語った。
吉見一起さん:センスの塊だなと思いましたね。(濱選手のプレーの映像が)メジャーリーグで活躍をした西岡剛選手と重なって見えましたね。
――オールスターで投球を披露した姿からも身体能力の高さがうかがえるか?
吉見一起さん:ピッチャーをやって149キロが出るのはうらやましいですけど、まずは内野でしっかりレギュラーを獲ってほしいと思いますね。
イチ視聴者(筆者)の番組感想まとめ。 やっぱりエースの観察眼は違う!!
サンドラ生出演の濱選手について、イチ視聴者の感想は・・・最高のキャラクターです。変に気を遣ったりウケを狙ったりせず、自然とファンをクスッとさせるキャラクターは好感度大です。好きな芸能人の回答、痺れました! そして、ショートの定位置獲りを宣言したときの堂々とした表情、真剣さから自信のほどが見てとれました。ドラゴンズのドラフト5位といえば名選手が多いことで有名。これはもう楽しみでしかありませんね。そして、さすがエースだと感服させられた吉見さんの濱選手評。たしかにバッティングの風貌がどことなく西岡剛さんとダブって見えます。プレースタイルも走攻守の三拍子が揃っているあたり一致します。吉見さんの観察眼、さすがです!
(このコラムを書いたのは・・・サンドラ視聴歴約30年の40代竜党)