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後編|手の不調は我慢しなくていい。知っておきたい受診先とセルフケア

後編|手の不調は我慢しなくていい。知っておきたい受診先とセルフケア
CBCテレビ me:tone編集部

「手がしびれるけれど、何科に行けばいいんだろう」
「病院へ行くほどなのか分からない」

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【画像一覧】手の不調は病院に行くべき?受診先とセルフケアの方法をチェック

手に違和感があっても、相談先が分からず、そのままにしてしまうこともあるかもしれません。

前編では、更年期に起こる体の変化や、更年期以降の女性にみられる手の病気について紹介しました。

後編では、8月10日の「ハンドの日」に開催された「女性の健康セミナー」から、手外科専門医による治療の話と、作業療法士によるハンドケアを紹介します。

手の痛みやしびれ、治療には選択肢がある

セミナーでは、名古屋大学大学院医学系研究科 人間拡張・手の外科学教授の山本美知郎先生が、治療方法について解説しました。

同じ「手が痛い」「指がしびれる」という症状でも、原因によって治療方法は異なります。

例えば、親指から薬指にかけてしびれや痛みが出る「手根管症候群」。手首にある「手根管」というトンネルの中を神経と指を曲げる腱が通っており、神経が圧迫されることで症状が現れます。

CBCテレビ me:tone編集部(山本美知郎先生)

山本先生:「治療には、薬物療法や手根管への注射、手首を安静にするための装具などがあります。それでも良くならない方には、神経の圧迫を解放する手術を行うことがあります」

指の第一関節に痛みや腫れ、変形が現れる「ヘバーデン結節」では、まずテーピングや痛み止め、装具などを使った保存的な治療を行います。それでも症状が改善しない場合には、手術が検討されることもあります。

また近年は、保存的治療に加えて、大豆イソフラボン由来成分「エクオール」の活用についても研究が進められており、注目されています。

一口に手の不調といっても、その原因や症状、治療法はさまざまです。自分で原因を決めつけるのではなく、症状が続く場合には医療機関で診てもらうことが大切です。

「手外科」という専門分野を知っていますか?

「ハンドの日」に開催した今回のセミナーには、手の病気やけが、しびれなどの治療を専門とする「手外科」を知ってもらう目的もありました。

整形外科は知っていても、「手外科」は初めて聞いたという人もいるのではないでしょうか。

講演後の質疑応答でも、参加者から「手の症状がある場合、どのように受診すればよいですか」と質問が上がりました。

この質問に対し、手の症状に困っている場合は、「手外科専門医」を調べることで、専門医が所属している医療機関を探すことができると紹介されました。日本手外科学会の公式サイトから検索が可能です。

CBCテレビ me:tone編集部

手は、文字を書く、料理をする、物を持つ、パソコンを操作するなど、生活のさまざまな場面で使います。

少しの痛みやしびれでも、毎日続けば仕事や家事への負担になることもあります。「手外科」という専門分野を知ることで、症状に応じた受診先を選びやすくなります。

参加者からは、「専門の先生や、その分野に精通した医師・医療機関を受診することが、いかに重要か感じました」との声も寄せられました。

「手の疲れ」は気づきにくい

最後の講演は、中日病院 名古屋手外科センター副センター長・作業療法士の茶木正樹先生による「手の仕組みとハンドケアについて」です。

CBCテレビ me:tone編集部(茶木正樹先生)

茶木先生が携わる「ハンドセラピィ」は、けがや病気などによって低下した手の機能に対してリハビリテーションを行い、生活の中で使える手を取り戻していく支援です。

講演では参加者も実際に自分の手を動かしながら、その仕組みを確かめました。

茶木先生:「手はとても精密です。ただ、『手が疲れているな』と感じてストレッチをすることは、なかなかないと思います」

私たちは肩や腰が重ければ「疲れている」と気づきます。一方、手は毎日当たり前のように使っているため、その疲れを意識する機会は少ないといいます。

茶木先生が伝えたのは、痛みがある場所だけではなく、手全体の動きを見ることでした。

「鳥のくちばし」と「猫の手」でハンドケア

講演では、日常生活でも取り入れられるハンドケアとして、「鳥のくちばし」と「猫の手」という二つの形を交互につくる運動が紹介されました。

CBCテレビ me:tone編集部(左:「鳥のくちばし」 右:「猫の手」)

「鳥のくちばし」と「猫の手」の形を、親指も意識しながらゆっくり交互につくります。会場でも参加者が茶木先生と一緒に手を動かしました。

手の動きには、手のひらにある18個と肘周辺にある15個、合わせて33個の筋肉が関わっているといいます。

茶木先生:「『鳥のくちばし』と『猫の手』を交互に繰り返し、手の中の筋肉を動かしていきます。ゆっくり行うことで、筋肉の柔軟性を引き出していく運動です」

目安は10〜20回程度。手を使い始める朝の準備運動として取り入れるほか、たくさん手を使った日の入浴後や寝る前に行う方法が紹介されました。

ただし、痛みがある場合には注意が必要です。

茶木先生:「痛みを感じる方は、痛くない範囲で行うことが前提です。焦らず、その範囲で動かしてください」

無理に大きく動かす必要はありません。自分の手がどこまで動くのか、どこに張りや違和感を感じるのか。まずは自分の状態を知ることが、ケアの第一歩になります。

茶木先生:「今回のイベントを機に手に注目して、こうしたハンドケアを活用しながら、日常の活動を楽しく続けていただけたらと思います」

実際に参加した人からは、「病院を受診するほどの痛みではないので、今日教えていただいた手のストレッチを試してみます」との声が聞かれました。

「年齢だから」と我慢しないために

更年期の手の不調には、まだ分かっていないこともあります。一方で、症状によっては診断や治療につながるものがあり、日常生活の中でできるケアもあります。

仕事や家事で忙しいと、自分の体のことはつい後回しになりがちです。特に、手は少しぐらい痛くても、そのまま使い続けてしまうこともあるでしょう。

「最近、朝に指がこわばる」
「以前より、手を動かしにくくなった気がする」

そんな小さな変化に気づいたとき、「年齢だから仕方ない」と決めつけず、目を向けること。それが、自分の体の変化に気づき、必要なケアや受診につながる第一歩になるかもしれません。

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