“ごめんね”“ありがとう”、そして“お疲れ様” 今だから言える浅尾から吉見への“贈る言葉”
CBCテレビ野球中継「燃えよドラゴンズ」燃えドラch
吉見一起の“ヨシトーーク”苦手だった打者後編
元ドラゴンズの絶対的エース・吉見一起さんの初々しいトークが評判の燃えドラch『ヨシトーーク!』。現役時代さながらの絶妙なコントロールで球界裏話や同僚、ライバル話をビシバシ投げ込む!
同級生・浅尾拓也二軍投手コーチをゲストに迎えてのスペシャルトーク最終回の後編!前回は心理戦に持ち込んででも崩しにかかって来る打者や、苦手とは全く関係のない、そっくりさん話まで、ヨシトーークらしい愉快なフリートークを展開!そしてふたりにとって同級生でもある長野選手との思い出話から後編はスタートします!
仲良くなると打たれる説
浅尾『長野選手は得意なバッターだったんですよ。それが初めて食事に行くことがあって、そこからダメでしたね』
吉見さん、浅尾さんの思い出話にまたまたビビビっと反応!
どうもピッチャーあるあるの話のようです!
吉見『仲良くなっちゃうと打たれる説っていうのがあるんです』
浅尾『あるよね!それってたぶん、変な力みにつながるんじゃないですかね。抑えてやろうっていう。なんでもなく思っていた選手が急に仲良くなって、対戦が楽しみになる。それで“抑えたい!”っていう気持ちがいつもよりプラスされちゃって、力の入れ方が間違っているのかなと』
どうも力んでコントロールが狙ったところに行かなかった浅尾さん。
投手って、本当に繊細なんですね!
この同級生話、吉見さんが言うにはドラゴンズのエース、大野雄大投手とジャイアンツの 坂本勇人選手は特にヤバいそうで、一緒に食事へ行くと次の試合、必ずホームランを打たれていたとか。
ドラゴンズファンからすれば、今後食事へ行くのであればシーズンオフにしてもらいたいものですね!
気持ちを入れた球は打たれない
話は元へ戻り、苦手打者話へ。
吉見さんが超苦手だったラミレス、浅尾さんは打たれていないようで、
なんと通算32打席、打率.125、0HR、1打点と、完全に抑え込んでいる数字が残っています!
その数字を聞いた吉見さん、天井を見上げ一言!
吉見『ヤバい、それ!教えて欲しいわぁ』
ラミレス封じの秘訣を浅尾さんに尋ねると、伝家の宝刀フォークボール級の返答が!
浅尾『極力バットに当てられないことですかね』
まさに正論!
バットに当てない、それは打たれない証!
しかし、そこを知りたいんです!
真剣にボケまくる!浅尾拓也さん、憎めません!(笑)
浅尾『吉見の場合は三振を狙っていないんですよ。当てられる可能性が多いじゃないですか。ボクは“当てない”空振りを取りにいきました。そういうボールって気持ちが上乗せされるんです』
よく野次でも“気持ち入れて投げろよ”という言葉をピッチャーに投げますよね。浅尾さん曰く、気持ちを入れた球はなかなか打たれないそうです。
浅尾『三振を取りに行く球とファウルを狙いに行く球でも違うんです。三振を狙いに行く時はボールに指先を思いっきりかけて投げるので、バットに当てられてもたぶんファウルになるんですよ。ファウルを狙って投げると打たれるんですよ』
気持ちの入れ方でこんなに違うものなんですね!
やっぱり一流のプロは次元が違う!
浅尾『藤川球児さんも引退試合で“気持ちを入れた球は打たれません!”って言われていたじゃないですか。その気持ちが凄くわかりますもん!』
手が付けられなかった!集中した時のバレンティン
吉見『その話を聞いていて思い出したんですが、タイガースにいたマートン選手、めっちゃ打たれていると思うんですよ!5割くらい!』
いやいや、そんなに打たれてはいませんよ!
通算成績、打率.367、1HR、6打点!
吉見『タクはめっちゃ抑えているんですよ!』
確かに!打率.129、0HR、1打点!
しっかり抑えています!
吉見『マートンは“浅尾は嫌だ”と、言ってました。ただ、これ面白いことに、マートンが1番打っている時はめちゃくちゃ楽だったですね。でも6番とか打っている時などは、ランナーをためて回って来るので、嫌だった。タクが打たれていないのは、まさに外人キラーですね!』
たしかに吉見さんが苦手のラミレスも抑え込んでいました!
ただ外人キラーかと思いきや、資料を探してみると、案外苦手な外人バッターも存在したようです。
それを浅尾さんも知っていたようで…。
浅尾『バレンティンですね』
なんと通算成績は打率.417、2HR、4打点!
浅尾さんが唯一現役時に2本ホームランを打たれたバッターがバレンティン!
浅尾『頭いいよね?読んでいるイメージがある。点差が開いている時は結構ラク。切羽詰まっている時のバレンティンはヤバいです!集中力が凄い』
吉見『絶対打たれるやんって。振ったところに吸い込まれていく雰囲気になります。目つきが怖く、頬についているホクロが震えてましたもん!ただ、ボクは勝負から逃げられましたけど、タクの場合はボジション的な逃げられない場面で投げるから、勝負して打たれていることが多いのでしょうね』
今だから言える“贈る言葉”
開幕投手、胴上げ投手の回を含めてロングトークとなった浅尾さん。
これでヨシトーークもしばらくのお別れとなります。
今季も是非、二軍コーチとして若竜を一人でも多く一軍のマウンドへ上げてもらいたいですね!
初となるMC吉見一起さんとの感想を聞かれ、最高の笑顔で応える浅尾さん。
浅尾『楽しかったですね!同じ時代を戦ってきたので、昨年引退して悲しい気持ちはありますけど、今年からはヨシがテレビ出演を楽しみにしています』
最後に…今だから聞ける、吉見さんの引退時、どういう気持ちだったのでしょうか?
浅尾『複雑ですよね。こっちはコーチ、ヨシは選手。一軍へ上げることができない、選手としてはチャンスがもらえない。そんな状況を選手時代、ボクも経験しているので、ヨシを同じ気持ちにさせてしまっている、申し訳ないなと。どうやってモチベーションを上げていこうと言っても、掛ける言葉も特になく、逆にヨシを傷つけてしまうのではないかとか滅茶苦茶考えました。だけど凄く頑張っている姿を最後まで見せてくれたので、まずかける言葉とすれば、“ごめんね”。二番が“ありがとう”、そして“お疲れ様”って感じっすかね』
浅尾さんの人柄がとても感じられる吉見さんへの思い。
熱いものがこみ上げてきますね!
その言葉に吉見さんからのアンサートーク。
吉見『タクとは選手として一緒にプレー出来て、またコーチという姿を見られて、ボクは…』
泣きの言葉!感動の言葉で締めてもらいましょう!
吉見『あっ、意外にしっかりしているんだと思いました』
ドヒャ!ここでボケなの!?
さすがは関西人の吉見さん!
しっかり笑いを取りに行きました!(笑)
浅尾『ヨシはまだやれますから!見ました?引退試合のぴしゃぴしゃと決まった球を!あんな球、みんな投げられないですから!』
吉見『あれ、目をつぶって投げましたからね!』
驚異過ぎる!
是非とも引退撤回で、もう一度マウンドに戻ってきて欲しいですね!
今からでも遅くはありません!
窮地に陥るドラゴンズを助けて下さい!
(竹内茂喜)