思い出せば、巨人阿部、ラミレス、長野!まさかの同僚投手まで苦手だった!?吉見、浅尾を苦しめたセ・リーグの猛者たち!
CBCテレビ野球中継「燃えよドラゴンズ」燃えドラch
吉見一起の“ヨシトーーク”苦手だった打者前編
元ドラゴンズの絶対的エース・吉見一起さんの初々しいトークが評判の燃えドラch『ヨシトーーク!』。現役時代さながらの絶妙なコントロールで球界裏話や同僚、ライバル話をビシバシ投げ込む!
同級生・浅尾拓也二軍投手コーチをゲストに迎えてのスペシャルトーク最終回!今回は苦手だった打者を語ってもらいます!懐かしいバッターの名前が続々!データを交えてトークは進みます!
気にし始めたら負け
中日ドラゴンズの先発、中継ぎエースとしてマウンドを守り続けてた吉見さんと浅尾さん。そんなふたりも人間の子。
苦手なバッターは数多く存在したようです。
吉見『防御率0.41やから苦手バッターなんてないやろ?』
浅尾『めちゃめちゃいる。巨人の阿部さんは苦手っていうか、怖いなって感じだった』
吉見『イヤやった?オレ、阿部さん楽勝やったな』
楽勝!?これはスゴイですね!
吉見『この辺投げとけば、絶対振ってくれるというのがあって、待たれている時にインコースいったら抑えられるというイメージ。それで失敗したこともあるけど、苦手意識はなかったかな』
対阿部通算成績、まずは浅尾さん。
通算29打席、打率.318、1HR、2打点、阿部に軍配が上がる成績。
かたや吉見さんはというと、
通算85打席、打率.228、3HR、14打点!
吉見『ほら!阿部さんがピンチで打席にきたらラッキーと思ってました』
浅尾さんの阿部苦手の意識はどこからきているのでしょうか?
浅尾『一回自分の中で印象的なことが起こるとダメになりますね』
その言葉に納得する吉見さん。
吉見『ピッチャーってそうやんな。一回打たれちゃうと(頭の中に)残っちゃうよね』
浅尾『ボクの場合はめちゃくちゃいいところに決まった完璧フォークを簡単に見逃されたんです。それが余計考えさせられちゃったんです』
これまた吉見さん即、同意!
吉見『そう!わかる!“あれ?クセあるんかな?”とか』
なるほど!
球どうこうの問題ではなく心理的な部分を突いてくるわけね!
浅尾『それを気にし出すとこっちが崩れていくんですよ。脆いんですよ、めちゃくちゃ!』
ウソでもなんでも“癖分かっているよ”と言ってピッチャーを動揺させる。
どうしても打てないピッチャーに対しては心理戦に持ち込んででも、勝負に勝とうとするバッターもかなりいることでしょう。
吉見『そこに神経行っちゃうんで。“ハイ、フォーク”なんて簡単に見逃されたら、バッターへの集中が6、7割になっちゃいます。もう頭の中に“?”が入ったらダメですね。凄いボール投げるのに勝てないピッチャーはそこに原因があるのではと思いますね』
同僚ピッチャーが敵!?
全盛期の浅尾さんは向かうところ敵なし!苦手なバッターなど存在しないイメージでしたが、案外多く存在するようです。
浅尾『ヤクルトに凄くやられている感じがありましたね。特に飯原さんとかもうホントにダメでしたね』
ちなみに対飯原対戦成績は、
通算27打席、打率.400、0HR、2打点。
ホームラン、打点が少ないのがまだ救われた感がありますね!
浅尾『あと田中浩康さん。結構やられたイメージがあります』
しかしこれが調べてみると、意外に打たれておらず、
通算30打席、打率.160、0HR、3打点!
周りからは“山井さんに打たれたんじゃないの?”の声が飛ぶ!(笑)
これはファンの間では有名な田中さんと中日・山井大介投手はウリ二つのそっくりさん。
浅尾さん、まさか北谷キャンプでのシート打撃で山井投手に打たれた思い出を田中さんにオーバーラップしたのかも!(笑)
ここでちょいと脱線。
ウリ二つ同士というのはプロ野球界まだまだいるようで、
以前ドラゴンズに在籍した現バファローズの松井雅人捕手とスワローズの広岡大志内野手が似ているらしいと。
松井捕手が打席に入った広岡選手に“オレに似ているって言われる?”と聞いたところ、“言われます!”と返答があったとか(笑)。
吉見さんも実は似ている選手がいるらしく、ファイターズの鶴岡慎也捕手とよく似ていると言われているみたいですよ!
ボク、逃げていました!
次は吉見さんの番!
ピッチャーマウンドからキャッチャーまでの距離、18.44メートル。
その間で対峙するバッターとはなかなかの駆け引きがあるようです。
吉見『ボクは結構いましたよ!右バッター嫌でしたね。ラミレス選手だったり』
対ラミレス通算成績はなんと48打席、打率.378、3HR、8打点!
勝負どころで痛い一発を喰らった記憶が残っています!
吉見『長野選手はどれくらい打たれています?』
対長野通算成績は82打席、打率.319、2HR、5打点。
これまた打者有利の数字が残っていますね!
吉見『ボク、長野選手と同学年なんですけど、試合中にアイコンタクト送って来るんですよ』
浅尾さん、思わず“わかる!わかる!”
同じ動揺作戦を長野は企んでいたのか!?
吉見『アイツ、ウインクとかしてくるんですよ』
打席からマウンドの吉見さんへウインクだって!?
さすが!策士の長野選手!
吉見『ボク、バカだから反応しちゃうんです(笑)』
負けずに投げキッスでもしちゃえば良かったのに(笑)。
吉見『ただピンチの時はそれどころじゃないので、視界に入っていないと思うんですけど、それでも気づけば、向こうは必死にやっているんですよ。打たれる気しかしていなかったんで、ピンチの時の長野選手は必ずフォアボールを出すようにしていて…いつも逃げていたんですよ。だからあまり打点がないと思います』
吉見さんが勝負から逃げていたなんて、これはかなりインパクトのある話!
数えれば四球、死球合わせて9つ!
ちなみに吉見さんが現役時に対戦したバッターでは最多タイの数字。
かたや同じ同級生の浅尾さんは長野選手との戦績はいかに?
通算21打席、打率.278、0HR、0打点。
浅尾『対戦した最初の頃は一度も打たれていなかったんです。それが…』
なんだか長野選手とは思い出話があるようですぞ。
何か深ぁーい話がありそうな…。
次回へ続く
(竹内茂喜)