東海地方の人気ラーメン店の店主からイチオシをいただく「人気ラーメン店主がおすすめするラーメン数珠つなぎ」企画。第三弾は「麺乃はる」オーナー松原さんおすすめの、江南市にお店を構える人気ラーメン店「麺道 ひとひら」を取材しました！

複雑な味わいのスープと自家製麺がうまい！「麺道 ひとひら」

今回伺ったのは、愛知県江南市の「麺道(めんどう) ひとひら（以下ひとひら）」。名鉄江南駅から1キロほど。お店の前に共同駐車場もあります。

お店の扉を開けると、まるで道場の入り口にあるような一枚板の看板と内扉が。入店前になんだか姿勢を正したくなります。

店内は清潔感があり広々としています。カウンター席以外に2名がけのテーブル席も充実。右手の券売機でメニューを決め、店員さんに食券を渡します。

席ごとに小麦や麺、ゆで方に対するこだわり書きが。注文した料理が届くまでに熟読必須です。「麺道 ひとひら」では京都から仕入れる京小麦をベースに数種類の小麦粉を使用し、毎朝メニューごとにブレンドを変えた自家製麺を提供。麺へのこだわりに並々ならぬ情熱を感じます。

スープ、麺、トッピング、どれをとっても妥協のない「豚骨魚介らぁ麺」

メインメニューの中から、まずは「特製豚骨魚介らぁ麺 1,400円（税込）」をご紹介。

濃厚なスープに吊しチャーシュー4枚、極太メンマ、煮卵、海苔、ネギとなんとも贅沢なビジュアル。テーブルに運ばれてきた瞬間から鼻を抜ける魚介の香りがなんとも幸せな気持ちを呼び起こします。

まずは濃厚なスープを一口。煮干しの風味がガツンと広がりインパクト抜群！一瞬で口の中を侵食したかと思いきや、後から豚骨のまろやかな味わいへと段階的に味が変化していき、とてつもなく美味しい。魚介は煮干しのほか、イワシやカツオなどを使用しており、スープもざらりとした舌触りで、魚介節から大量にダシをとっていることが分かります。

続いては麺。中細ストレート麺はすすり心地と歯切れがとても心地よく、小麦の優しい香りを放つ麺は濃厚なスープと絶妙なバランス。麺に対するお店のこだわりがよくわかる一杯です。

チャーシューは煮豚ではなく、燻製器に豚肉を吊し、下から火でじっくり加熱する「吊しチャーシュー」。「ひとひら」ではガスは使用せず、毎朝炭火でじっくりと豚肉に火を入れるこだわり。歯応えがあり、豚肉のうまみがぎゅっと凝縮されているだけでなく、炭火で燻製された風味は主役級の美味しさ。みずみずしくも苦みのある刻み玉ねぎも全体の味をしっかりとまとめてくれます。

シンプルな見た目からは想像がつかない！華やかな風味を楽しめる「淡麗醤油つけ麺」

続いては麺をダイレクトに楽しめる「特製淡麗醤油つけ麺 1,400円（税込）」。

チャーシューやメンマは別皿で提供。美しい盛り付けのつけ麺を目の前にすると、箸やレンゲの所作もどこか丁寧になります。

太麺の上にのっている幅広の帯のようなものは、小麦を丸ごと粉にした全粒粉の平打ち麺。箸でつまむとスルッと逃げていくほど滑らかで、それでいてしっかりとした歯応え。小麦の甘さも通常の麺より強く感じられ、今までにない麺に驚きを隠せません。

鶏、豚、魚介からダシをとった華やかな香り漂う淡麗スープは、コクと甘み、酸味とほんのりとした辛さがあり、飽きのこない奥深さについレンゲが進んでしまう美味しさ。

もっちりとした太麺は歯をはじき返す弾力で、喉越しも抜群！ スープの中にも細切りのチャーシューが入っており、麺と一緒に食べるとより一層複雑な味が堪能できます。

他店舗コラボや限定麺も見逃せない！

「ひとひら」では定期的に限定メニューや京小麦使用店とのコラボメニューを展開しています。今回は5月中旬から9月ごろまで販売の、夏におすすめの限定麺「京小麦と平子のひやかけ 900円（税込）」もいただきました。

通常の煮干しよりうまみの強い平子煮干しと水のみで作られた上品で力強い味わいが前面に表現されたスープと、京小麦を100%使用した麺はキンキンに冷えていてももっちりとした食感が損なわれず、すすり出したら止まらない美味しさ。店長の杉浦さんはもともと焼き鳥店で働くかたわら、趣味のラーメン店巡りを続け、2019年10月に「ひとひら」をオープンする流れに。「趣味が高じて」という言葉がありますが、このクオリティとこだわりは、まさに才能と日々の研鑽の賜物。

名古屋からは少し距離はありますが、かけた時間以上の価値ある一杯がここにあります。
次回は「ひとひら」店主・杉浦さんおすすめのラーメン店をご紹介します！

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店舗名
麺道 ひとひら

住所
愛知県江南市高屋町旭21

営業時間
10:30〜14:30
17:30〜20:00（火・金・土のみ）

定休日
なし

電話番号
0587-50-5031

ライター名
KENTA

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