「食中毒」おにぎり・お弁当作りの注意点…旬の食材に“謎の食中毒”も!今注目すべき食中毒の原因や予防法
身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。
メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。
ドクターは、東京女子医科大学 感染症科 教授 医学博士 菊池賢先生です。
今回のテーマは『〜身近な食べ物に潜む危険〜実録!食中毒の落とし穴』
暖かい季節になると増え始める「食中毒」ラップでおにぎりを握ったのにかかる食中毒とは?旬の食材に謎の食中毒クドア・セプテンプンクタータとは?絶対に間違えてはいけない最強の自然毒の正体とは?今回は実際に起こった事例をもとに今注目すべき食中毒の原因や予防法などを専門医に教えてもらいました。
食中毒とは?

食中毒とは、有毒な細菌・ウイルス・自然毒が含まれた食品や飲み物を摂取することで腹痛・下痢・嘔吐・発熱などの急性胃腸炎の症状を引き起こすことを言うそうです。
ラップでも防げない!?おにぎり作りに潜む“見えない落とし穴”
<黄色ブドウ球菌による食中毒>
黄色ブドウ球菌は鼻の穴の入り口・手(皮膚)・髪の毛・傷口・ニキビに多く、食品に付着して増殖した場合に身体に悪影響を及ぼします。食べ物に付着した黄色ブドウ球菌は、約10〜45℃で増殖しますが、特に30〜37℃で増殖が進みやすいのだとか。食中毒の主な症状は「吐き気」で、食後約30分〜6時間で症状が出るそうです。
<ラップを使ってもおにぎりに付く菌をゼロにするのは難しい>
先生によると、ラップを使ってもおにぎりに付く菌をゼロにするのは困難。だからこそ、菌を増殖させないことが大切だそうです。
<おにぎりを作る時の食中毒対策>
ごはんを十分に冷まさないと、菌の増殖につながります。さらに、ラップについた水分も菌の増殖の原因になるのだとか。そのため、おにぎりを作ったらすぐにラップで包まず、少し水分を飛ばし粗熱を取るようにしましょう。そして、たとえ外の気温が20℃前後でも車内は簡単に30℃を超えることが分かっています。車内に飲食物を置く際は、十分に注意してください。
<おにぎり・お弁当作りの注意点>
(1)しっかり手を洗う
(2)鼻を触っても良いようにマスクをする
(3)おにぎりはラップを使って握る
(4)しっかり熱を冷ましてから蓋をする
(5)冷蔵庫または保冷剤で冷やして保管
見過ごしやすい食中毒の落とし穴
<黄色ブドウ球菌の恐怖!一度増えると加熱しても食中毒に!?>
黄色ブドウ球菌は、75℃で1分以上加熱すると死にます。ただ、食品に付着して増殖する際に熱に強い毒素を作り出すため、加熱しても食中毒にかかってしまうことがあるそうです。
<熱に強い食中毒菌も>
食中毒菌の中には、熱に強い毒を出すものもいるので注意が必要だそうです。
◎加熱してもNG(毒素型)
菌を付けない(手洗い・消毒)、菌を増やさない(早めに食べる・冷蔵保存)が大事
◎加熱すればOK(感染型)
生の肉を触った箸やまな板からの菌の付着(二次汚染)への注意が必要
近年最も多い食中毒の原因「寄生虫」

<謎の食中毒「クドア」>
食中毒というと、細菌やウイルスのイメージがありますが、近年発生数が増えているのが寄生虫による食中毒。魚の寄生虫ではアニサキスが有名ですが、2012年に新しい寄生虫が食中毒の原因として特定されました。それが「クドア食中毒」。症状は、食後4〜8時間時で発症。腹痛・下痢・嘔吐が1〜2日間続くそうです。
<旬の食材に巣食う「クドア・セプテンプンクタータ」>
クドア・セプテンプンクタータ、通称「クドア」と呼ばれる寄生虫は、主にヒラメに寄生していると言われています。クドアは殻に入っているので胃では死なず、腸管で消化酵素の1つであるトリプシンと遭遇することで殻が割れ、中からアメーバ状のものが出てくるそうです。アメーバはその後死滅しますが、異物を感じた腸がそれを排除しようと腹痛や下痢の症状が出るのだとか。また、アメーバが死ぬことで嘔吐を引き起こす物質を出すと考えられています。多くの場合自然回復しますが、下痢や嘔吐で脱水になりやすいので体力が弱い高齢者や子どもは注意が必要だそうです。症状がひどい場合は、病院(内科)で診てもらいましょう。
<自分で釣った魚は要注意>
養殖のヒラメは適切な管理を行なっているので比較的安心ですが、自分で釣ったものには注意が必要。クドアは、-20℃以下で4時間以上冷凍するか、中心温度が75℃で5分以上加熱すると死滅するそうです。十分に注意した上で旬の味覚を味わってください。
10年で14人死亡“最恐”の自然毒
<間違えたら命取り!最恐の自然毒「イヌサフラン」>
過去10年間の有毒植物による死亡者数で圧倒的に多いのがイヌサフラン。イヌサフランは、秋に美しい花を咲かせる人気の植物ですが、花を咲かせる前の姿がギョウジャニンニクとよく似ています。イヌサフランにはコルヒチンという有毒な成分アルカロイドが含まれており、摂取すると激しい下痢・嘔吐・腹痛・皮膚の知覚異常・呼吸困難などを引き起こし、死亡する場合もあるそうです。
<イヌサフランとギョウジャニンニクの見分け方>
◎イヌサフラン
・匂いなし
・1株から複数の葉
・根元が緑色
・食べたら苦味がある
◎ギョウジャニンニク
・ニンニクの匂い
・1株から1〜2枚の葉
・根元が赤紫色
<他にも注意すべき自然毒>
山菜のウルイによく似た有毒植物が「バイケイソウ」「コバイケイソウ」。食後30分〜1時間で発症し、吐き気・嘔吐・手足のしびれ・呼吸困難などを引き起こします。重症の場合、意識不明となり死亡することもあるのだとか。ウルイと有毒のバイケイソウやコバイケイソウは非常によく似ており、生える場所もよく似ているので見分けるのが難しいそうです。
食中毒を予防しましょう
これからの季節は、気温・湿度も上がり細菌が繁殖しやすくなるので「(菌を)つけない・増やさない・やっつける」を意識して、食中毒を予防しましょう。
(2026年5月10日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)
番組紹介
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