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「ダメ男と縁を切りたい…」婚約破棄された女性が悪縁断ち切る“縁切り寺”へ

「ダメ男と縁を切りたい…」婚約破棄された女性が悪縁断ち切る“縁切り寺”へ

家族・恋人・友人・職場といった人間関係から病気や怠け癖といった習慣まで、結ばれたものが全て良縁とは限りません。様々な悪縁を断ち切ってくれる縁切り寺には、悪縁への憎き思いを全て吐き出し、絶縁を願うために多くの人が参拝します。結婚式直前に婚約破棄を言い渡された男運最悪の女性も悪縁を切りに訪れていました。心機一転、良縁を求める人たちに密着しました。

「人間として尊敬できない」職場や上司との悪縁を断ち切るために参拝

CBCテレビ:画像 『チャント!』

愛知県愛西市にある大法寺は室町時代に創建され、古くから縁切り寺として信仰されてきました。

(大法寺9代目住職・長谷雄蓮華さん)
「元々は尼僧寺。歴代の住職が女性ばかりだったので、昔から女性がこの寺に逃げてきた。昔からこのお寺は悪い縁を切って新しく出直す『おわりはじまりの寺』と呼ばれていた」

今では男女問わず参拝者が多く、多い日には1日100組ほどの縁切りが行われます。取材した日にやってきたのは、病院で働く20代の女性。

(看護師・20代)
「上司。人間として尊敬できない。嫌いです」

切りたいのは、職場や上司との悪縁。職場のリーダー格の女性による、嫌味・小言・悪口…看護師の仕事は好きですが、もう耐えられないと転職を検討しています。

縁切りの手順は、最初に絵馬に切りたい縁と自分の名前を記入。そして赤の人型の紙には苦しみや悩みなど「縁切りしたいこと」、白の人型の紙には「叶えたい願い」を具体的に書き、その想いを言語化していきます。

記入を終えたら本堂で書いた紙を胸に当て、仏様に思いを込めた後自らの手で1枚1枚、ゆっくりと燃やしていきます。その後、境内にある御神木のもとへ。樹齢約650年のクスノキに宿る龍神の力が、悪縁を断つと言い伝えられています。その御神木を時計回りに3周し、絵馬を奉納。これにて縁切りは終了します。

絵馬を奉納した看護師の女性はスッキリして次に向けて頑張っていきたいと話し、帰っていきました。

「病気や痛みと縁を切りたい」自分を見つめなおす良い時間

CBCテレビ:画像 『チャント!』

悪縁は人だけではありません。介護関係の仕事をしている50代の女性は、手と膝の痛みから縁を切りたいとやってきました。病気や痛みとの縁切りも切実な願いです。

身体を壊し早くしてこの世を去ったご両親のこともあって、自らの不調を放置しておくことはできませんでした。痛みと縁を切り夫婦ともに長生きするため、そして孫3人の成長を末永く見守るため、縁切り寺を訪れたのです。

(介護関係・50代)
「気持ちや考え方の切り替え。自分の思いに気が付く良い時間を過ごせた」

一方、だらしない自分と縁を切りに来た人も。早起きが辛い、瘦せるため入会したジムも三日坊主…正直、お寺に来るほどのことかどうかは疑問ですが、特に年末年始はだらしない自分との縁切りを行う人も多いそうです。

また、どの家庭でも起こりうる嫁姑問題で縁切りに来た人もいました。切りたい縁は、愛する夫の母親です。女性が連れ子で再婚後、自分だけではなく子どもへの嫌がらせもエスカレート。夫を交え、義母へ抗議をしましたが話が通じる相手ではありませんでした。

(30代女性)
「もう疫病神ですね。なんだろう、人に見えなくなってくるというか化け物に見えてくる」

愛する子どもを守るためにも、義母との悪縁切りを誓いました。

覚悟を決めた縁切り供養は、人には見られたくないもの。遠方の方やどうしても来られない方は郵送で送ってくることもあります。その場合は、絵馬を郵送すると住職が縁切りを代行してくれます。

「次こそはいい男性と出会いたい!」ダメンズ製造機の自分と縁を切る

CBCテレビ:画像 『チャント!』

今も昔も多いのが男女関係の縁切りです。職場の先輩・後輩だという女性2人組の手元には、「縁切りしたいこと」を記入するための赤い紙が大量にありました。それぞれ42枚、21枚記入しました。切りたいのはダメ男への縁と、そんなダメ男を好いてしまう弱い自分です。

(職場の先輩・40代)
「どの方と付き合っても、中には良い方もいらっしゃいましたがほとんどの方がダメンズになっていくので。そんな自分のダメンズ製造機な自分との縁を切りたいです」

(職場の後輩・30代)
「結婚する予定だったんですけど、浮気されていて婚約破棄です。最悪です」

後輩女性は今から1か月前に婚約破棄。先輩女性は付き合う男性の半分が浮気癖のあるダメ男。ダメンズ好きな自分と決別し、次こそは、次こそはいい男性と出会いたい!

男運はもちろんのこと、「お金が欲しい」「綺麗になりたい」と様々な私利私欲、心に溜まる全てを吐き出し、今回の縁切りは終了しました。

(大法寺9代目住職・長谷雄蓮華さん)
「縁切りと言うと色んなイメージがあると思うが、新しいスタートラインに立つために邪魔なものを捨てて行くお参り」

それぞれが抱える悪い縁を切り、新しく始めるためにお参りする人々は後を絶ちません。2023年、あなたが切りたい縁は何ですか?

CBCテレビ「チャント!」1月10日放送より

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