その町以外ではあまり知られていないけど…地元の人はみんな知っている！　その町で生まれ、根づく愛されフード。ＣＢＣの加藤愛アナウンサーが全力で調査します。今回は、『岐阜県多治見市』の『鶏球飯（カイコーハン）』です。

から揚げの味がいい仕事！ より深い味に！　

聞き込みをすると、『鶏球飯』は中華飯にから揚げが入ったような料理で、ボリューム満点。市内に２店舗ある『中華天国』という店で食べられるとか。

『中華天国』は１９６８年創業の老舗町中華で、おじゃました『前畑店』は１９９４年にオープンした２号店。２代目夫婦が切り盛りしている人気店です。

お目当ての『鶏球飯』は、餡が絡まったタップリの野菜と大きなから揚げがゴロゴロとのったご飯もの。加藤アナが「野菜もお肉もしっかりいただけるのが嬉しいですね」と言うと、店主も聞き込みの通り「中華飯にから揚げが入ったもの」と説明。から揚げから味が出て、普通の中華飯よりも深い味になるそう。

味もそれぞれ 『中華天国』はから揚げ７個のボリューム

『鶏球飯』は実は愛知県発祥といわれていて、提供している店ではそれぞれの味があります。『中華天国』では、注文が入るごとに一口大に切った鶏もも肉を揚げていき、その数は１人前・７個。鶏肉を揚げている間に、白菜・人参・玉ねぎ・キクラゲなどを炒め、中華スープと特製醤油ベースのタレで味付け。そこに、カラッと揚がったから揚げを合わせて味を十分なじませ、片栗粉でとろみをつけたら、アツアツのご飯の上にのせて完成です！　

10代で出会った衝撃の味が看板商品に！

『中華天国』での『鶏球飯』の歴史は４０数年前からで、両親が営む店で出したのが始まりです。２代目が１０代の頃、修業先の名古屋市内の中華料理店で初めて出会った『鶏球飯』のおいしさに感動し、「お父さんの店でも是非やってみたら」と提案したのだそう。多治見で初めてメニューに載せたところ、ボリュームたっぷりの新しい料理の評判はクチコミでどんどん広まっていきました。２代目が独立し、店をオープンする時にも、もちろんメニューに加え　今では県外からわざわざ食べにくるお客さんもいる『中華天国』の看板料理に！「皆さんがソウルフードと言ってくれて、皆さんがソウルフードにしてくれた」と２代目は語ります。

４０年以上前に、１０代の少年が名古屋で覚えた新しい中華の味が、今では多治見を代表する味に。「もっともっと他の店も始めてほしい」と、『鶏球飯』が地元を盛り上げるきっかけになればと願う２代目でした。

（ＣＢＣテレビ「チャント！」１２月７日(木)放送より）