身体の不調の真犯人

2019年6月23日(日)放送 【第361回】
身体の不調の真犯人

サマリーSummary

ゲスト:濱口優(よゐこ)
ゲンキスチューデント:木下桜
ゲンキリサーチャー:中村昌也
ドクター:高平尚伸
年を重ねるとともに出てくる「腰痛」「関節痛」「肩こり」。近年、そんな不調の原因が明らかになってきました。今回は、さまざまな身体の不調の真犯人「クロスシンドローム」に迫ります。

不調の原因「クロスシンドローム」とは?

本来とれているはずの正常な筋肉のバランスが崩れてしまった状態の事。私たちの身体は、筋肉同士が密接につながっていて、1つの筋肉が衰えると反対側の筋肉に衰えが生じます。すると、さらに隣り合う筋肉にも連鎖的に影響を及ぼし、やがて全体の筋肉が衰えてしまうのです。影響し合う筋肉を線で結ぶとクロスを描くため、クロスシンドロームと呼ばれています。

・身体の不調につながる「腸腰筋」の衰え
クロスシンドロームの中でも、身体の不調に密接に関係しているのが「腸腰筋」の衰えです。腸腰筋とは、腰あたりと背骨の間、つまり体の中心に位置する筋肉。「歩く」「座る」などの足を前後する動きや、「上半身のバランス」を保つ働きがあり、上半身と下半身をつなぐ大切な役割を果たしています。

・腸腰筋の衰えが引き起こす身体の不調
腸腰筋が衰える事で、連鎖的に腰の筋肉が衰えると「腰痛」に。さらに、肩の筋肉にも連鎖すると「肩こり」を引き起こします。また、筋肉の影響が全身に及ぶ事で「頭痛」や「関節痛」などの不調につながります。

・腸腰筋の衰えが分かる「靴下チェック」
立ったまま靴下を履く事はできますか?体がぐらついて、うまく履けない場合は、腸腰筋が衰えている可能性があります。

腸腰筋が衰えやすい行動

・足を組む
足を組むとお腹と太ももの距離が近づきます。すると、腸腰筋が圧迫され血流が悪くなり、機能が低下。衰えにつながります。

・前傾姿勢
足を組むのと同様、お腹と太ももの距離が近づき、腸腰筋が衰えてしまいます。特に仕事で長時間座っている人は、時間とともに前傾姿勢になりがちなので注意が必要です。

・すり足
正しい歩き方と比べて、腸腰筋が使えていないため衰えやすくなります。

・浅く座る
椅子やソファーに浅く座り、上半身を背もたれに預けた姿勢は、腸腰筋が使われず、衰えにつながります。

他にも、メタボリックシンドロームの人や猫背の人は、腸腰筋が衰えやすい傾向があります。

腸腰筋の機能を回復する簡単ストレッチ法

肩こり、腰痛などの不調の予防・改善が期待できます。腸腰筋本来の機能を取り戻し、クロスシンドロームを断ち切りましょう。

<腸腰筋伸ばし>
▼椅子に横に座った状態で片足を後ろに持っていく
 ※後ろ足のひざを伸ばすのがポイントです。
▼おへそを突き出すように体重を前に乗せて、10秒間姿勢をキープ
▼片足10秒ずつ、朝昼晩3セット行う

変形性股関症とは?

骨盤と大腿骨の間の軟骨がすり減り、骨同士が当たって股関節に痛みが生じる病気です。日本人は遺伝的要因で変形性股関節症になる人が多く、患者数はおよそ500万人。4、50代で自覚症状が現れやすい病気です。

・あなたは大丈夫?「変形性股関節症チェック」
□足の爪切りがしづらくなった
□長時間歩いた後、股関節がだるくなったり痛みが出る
□座った時に片方のひざが前に出ている
当てはまる数が多いほど、変形性股関節症の可能性が高くなります。

・変形性股関節症の簡単予防法
やり方は簡単。椅子に座り、ボールを床に置いて前後左右に転がすだけ。潤滑油の役割をする関節液が股関節から分泌されます。股関節を動かした時に痛みが出るので、前もって関節液を出す事が大切です。長期間続ける事で、変形性股関節症の痛みが改善したケースもあります。身近なものを使って股関節痛を予防しましょう。

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