「スマホの利用は1日2時間まで」愛知県豊明市の条例案が可決!

9月22日、愛知県豊明市で全ての市民を対象に、余暇でのスマホ利用を1日2時間以内に抑えるよう促す条例が可決されました。23日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、この条例に対するリスナーの意見を、つボイノリオと小高直子アナウンサーが紹介します。
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スマホの長時間利用が健康面や家族関係、健全な社会生活などに影響を与えることを危惧して制定された今回の条例。
こどもの睡眠時間を確保するため、小学生以下は午後9時、中学生以上は午後10時以降の使用を控えることも盛り込まれていますが、罰則はありません。
市議会本会議では、市民の自由と多様性の尊重や、誤解を招かない丁寧な説明と情報提供などを求める付帯決議も併せて可決されたとのこと。
似たような条例では香川県の「ネット・ゲーム依存症対策条例」がありますが、全市民を対象としたのは豊明市が初。条例は来月1日に施行されます。
2時間以内、できる?できない?
リスナーからはこんな意見が届きました。
「私はいつも通り使用すると軽く2時間を超えてしまいます」(Aさん)
つボイ「市民以外の方も、『自分だったらどうだろう』と置き換えて考えていますね」
条例が定める「1日2時間」の中には仕事や学習で使用する時間は含まれないとのことで、あくまでも余暇としてのスマホ利用に限った話のようです。
それでも動画や音楽、SNSなどを利用していればあっという間に2時間に達しそうです。
やはり賛否両論あるようで、市役所には電話やメールが合わせて300件以上寄せられているよとのこと。
罰則はない
これは罰則規定のない理念条例であって、市が一方的に家庭の問題に踏み込んだり個人の自由を奪ったりするわけではありません。しかしこんな意見もあるようです。
「可決したから仕方ありませんが、罰則無しでは条例にした意味があるのでしょうか?」(Bさん)
小高「自由と多様性の尊重という部分があるので、スマホの利用時間を法律でバシッと決めて『破ったら罰則です』という厳しいことは出来ない中でも、心に留めてちょっと意識してみるきっかけにはなりますよね」
スマホでできる娯楽は本当に多様なので、制限がないとついつい時間が許す限り没頭してしまいがちです。
そんな時に条例の存在によって自身の行動を顧みることができるかもしれません。
SNSでも話題に
小高「罰則がないのに役に立つのか?という意見も散見されますが、これだけニュースになったり、賛成と反対を巡ってSNSでもいろんな意見が出ているので、影響力はあると考えてよいでしょう」
意見を汲みかわすにあたって各々が「自分だったらどうするか」を考えている時点で、一定の効果は上がっているのかもしれません。
小高「あと親が言いやすくなるよね」
スマホの長時間利用による健康被害や学力低下は、発達途中のこどもにとっては特に影響が大きいです。
海外ではSNSの利用を制限し始めている国もあり、スマホ依存の懸念は日本だけの話ではないことも伺えます。
もはや生活には欠かせない存在となったITと、今後いかに付き合っていくのか。
今回の条例が、スマホ依存に一石を投じるきっかけになるのでしょうか。取り組みの行方を見守っていきたいです。
(吉村)
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